1点目!
3月下旬。朝方はまだ寒い。しかし、鳥のさえずりが鳴り渡り、ちょっと前の寒さに覆われた冷気の世界とは何かが違う。
何も変わらない日など無く、時間というものは常に1秒とまた1秒の時を刻む。ようやく春の季節が到来したのだ。
ぴょこんと髪が揺れ、次に目が覚めた。彼女の名前は上野アサカ。福岡県立浜野高等学校に通う現在高校2年生。バトミントン部の主将を務めており、容姿端麗で優しい性格の女の子だ。
アサカ「ん......。パパは?」
母「もう会社に行ったよ。それにしてもアサカどんだけ夜遅くまで起きてたのよ。」
アサカ「えへへ......。友達とグループLINEが盛り上がっちゃって。」
弟「もう7時50分だよ。」
アサカ「嘘!? どうして起こしてくれなかったの!」
母「起こしたわよ。けどアサカがぜっっんぜん起きないからもう放っておいたの。今日は始業式でしょ? 今からなら遅刻はするけど式には出られるから、しっかりご飯食べてから行ってらっしゃい。」
アサカ「言われなくともそうするよ。」
妹「朝はしっかり食べなきゃだよねー!」
アサカはご飯をものの10分で駆け込んで食べた後、急いで洗顔、制服に着替えた。
アサカ「行ってきま〜す!」
母、弟、妹「「「行ってらっしゃ〜い」」」
この時のアサカは思いもしなかった。今日、この日からアサカの生活が激変することになるとは.....