ダンジョン強化について
「よし! それぞれにどれくらいのDPがかかるか、見ていくことにするか」
俺は、最初に魔物召喚の項目を見ることにする。 画面の魔物召喚の項目をタッチすると、魔物の種類が出てくる。
ゴブリン 10DP
スケルトン 10DP
コボルト 10DP
スライム 50DP
ゴースト 10DP
インプ 20DP
「これだけ? てか、結構低いDPで召喚できるんだな。それにしても、どうしてスライムだけ召喚するDPがちょっと高いんだ?」
「召喚できる魔物が少ないのは、アラベスのレベルが低いからよ。レベルが上がれば、召喚できる魔物も増えるわ! スライムのDPだけ少し高いのは、アラベスがスライムをどう思っているか知らないけれど、スライムはこの中じゃぁ、強いのよ? 相手の頭に飛びついて窒息死させたり、物理攻撃が効かないようになっているから、魔法がなければ、手こずることになるしね」
レベルを上げれば、召喚できる魔物も増えるのか。それにしても、急に物騒な事を言いますね、ミリスさん。窒息死なんて……まぁ、スライムが有能だってことが分かってよかったということで。
「あ、そうだったわ! 重要なことがあるのよ! 今召喚できる魔物たちは弱いわ! 今までこの世界にいない生物だから、最初はこの世界の種族に勝つことができるかもしれないけれど、相手が慣れてくれば、すぐやられちゃうわ! でもね、安心しなさい。魔物はね、進化することができるのよ! 進化すれば、そこそこ強くなるわ! コスパがいいってやつね!」
「おお! 進化があるのか。魔物を進化させれば、俺も強くなれるし、一石二鳥だな。それにしても、ミリスはコスパなんて言葉知ってるんだな」
「失敬ね! それくらい知ってるわよ。私をなんだと思ってるのかしら」
「ごめん、ごめん。ちなみに俺ってこの世界の言葉って理解できるのか?」
「それは大丈夫よ。アラベスの言葉は通じるし、この世界の言葉は理解できるようにしているわ!」
それは良かった。言葉が理解できないのは困るからなー。
「さ!、次いってみましょ!」
「そうだな、この魔物ガチャってなんだ? 一回2000DPもするんだけど」
ゴブリンとかが10DPなのに、このガチャだけ高すぎじゃね? 強い魔物だけ出てくるとかか?
「それね。いい魔物を引ければ、お得なガチャよ。でも、ハズレはゴブリンとか弱い魔物が出たりするわね。どうかしら? 回したくならない? 回すときは、私が回してあげるわよ! 私が回せば、当たり確定よ!」
「ハズレがあるのかよ! ゴブリンなんて出たら、どんだけ損するんだよ。これはDPに余裕が出てくるまでは、回さないからな!」
こんな危険なもの最初に回して、ハズレの魔物が出たら、えらいことになるわ。
「なんでよー! 一回くらいいいじゃない! ケチなんだから!」
「ケチでけっこうー、コケコッコーだ!」
「アラベス、あなたコケコッコーなんて、馬鹿なこと言ってないで早く次のにいくわよ」
なんだこいつ。た、確かにちょーつまらないこと言った自覚はあるけど、こんな冷たくなる? もう、お前誰だよってくらいの変わりようはやめてっ!
「はいはい、次いきますよー。えーっと、次はダンジョン拡張だな。何々?」
広場 縦横1㎞ 1000DP 縦横500m 500DP 縦横100m 100DP
通路100m 100DP 1mごとに1DP
罠 落とし穴 深さ1m 10DP 1mごとに10DP
弓矢 一本 10DP
宝箱 〔下〕 100DP
罠付き 毒・麻痺・睡眠ガス それぞれ+100DP
ミミック 200DP
「んーー、魔物の召喚コストを見てから見ると、こっちは高く見えるなー」
「確かにね、ダンジョン拡張はそれなりのDPを使うわね」
これは、結構考えないとDPがすぐなくなるぞ。
「この宝箱は〔下〕しかないのか?」
「これも魔物と一緒でアラベスのレベル次第ね。ちなみに宝箱は上から、〔特上〕 〔上〕 〔中〕 〔下〕 となってるわ。宝箱の中には、財宝とか、武器とかがランダムで入っているの。先に言っておくと、他の項目もアラベスがレベルを上げれば増えていくわ。レベルが上がれば、火山地帯、森林地帯、 砂漠地帯、雪山地帯と水地帯って感じで色々作れるようになるから、頑張ってレベルをあげるのよ!」
レベルを上げれば、そんなにも色々出来るようになるのか。これはレベル上げは重要だな。
「そのレベルなんだが、生き物を殺すことで上がるのか? それと、自分の武器とかはどうするんだ? 宝箱を出して、武器が出るまで宝箱をだすのか?」
「レベルはそれで上げることができるわ。武器は、画面の右下を見てみなさい。備品項目と武器防具項目があるでしょ? そこでDPで出すことが出来るわ。備品項目では、生活用品とかが手に入るわね。 あ、言うの忘れていたけれど、アラベスはもう食事と睡眠は必要ないの。だから食事も睡眠もちょっとした、娯楽みたいなものになるわね」
「それ結構重要だよね!?」
俺ってもう食事も睡眠も必要ないのかよ。でも、出来ないわけじゃないからいいのか……?
「ちゃんと言ったんだからいいじゃない。食事も睡眠も出来ないわけじゃないんだから」
「DPも使わずに済むからいいか。それで、レベルなんだが、俺元の世界で生き物なんてほとんど殺したことないから、殺せるかな……?」
「その点は大丈夫よ! レイスティナ様がアラベスが生き物を殺すことへの抵抗感をなくしてくれてるから!」
「まじ? 人を殺してもよく小説である、戸惑ったり、吐いたりすることもない……?」
「小説でどうかは知らないけど、そういうのはないわよ。それに良いことじゃない。アラベスはこの世界の敵ってことになるんだから、変にそういうのがあると困るでしょ?」
確かに、いざって時に殺せませんじゃぁ、困るのは俺か。
「そうだな。レイスティナ様に感謝しとくよ」
「ええ、そうしときなさい!」
「さて、次にいくか。魔人召喚だな」
ランダム魔人召喚 一回 1,000,000DP 初回無料
「たっか!? なにこれ。一つだけ桁が違うんですけど!?」
魔人召喚だけ高すぎるんですけど……それにランダムって、どんな奴が召喚されるかはお楽しみってことか。
「それはそうじゃない。魔人は魔物と違って、アラベスの近くでともに生活して、戦うんだからそれくらいするわよ。それに、魔物に比べて知性も高いからね。ちなみに、魔人召喚はレベルもあげても何も増えないわよ。初回は無料にしてくれてるんだからいいじゃない!」
「まぁ、そうだよなー。初回無料は嬉しいことだよ」
「そうよ! さ! 初めに魔人を召喚しましょ! きっとすごい奴がくるわよ!」
本当に頼りになる強い魔人がきますように……
俺は願いながら魔人召喚項目をタップした……
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