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第6.6話:ある男の考察

能力の扱いにはなれている様子だった。

日常的に使用していたのだろう。

()()使()()()に関しては熟練したものだった。

ただ少し能力について勘違いしている様子だった。

そのことを彼女が直接言わないあたり自分で考えさせる方針何だろうと納得する。


彼女は己の世界に引き込んだあの瞬間彼が何者かわかった様子だった。

頑なに、俺に読まれまいとしているから細かいところまではわからない。

それを隠す心理は理解できなかった。

そもそもどんな感情でさえ理解しようと思ったところでわからないわけだが。


それは前世の業なのだと。


ただその一言で諦めがつく。


もっと幼いころは彼女がそばでいろいろしてくれていたのだが。

そんな過去は今はもう、ない。

己がいつの間にか逆鱗に触れたのであろう。

それでも彼女を愛しているからこそここまでついてきた。

彼女はそれはただの執着だと切り捨てたが。


それも前世の業なのだと。


そう考えれば納得する。

それを口にしたとき久しぶりに彼女の悲しい時の表情を見た。



そんな彼女に俺は全幅の信頼を置いている。

彼女がしないのなら、今は必要ない、そんな風に。


新参の少年は筋はいいようだった。

自分以外も姿を隠せるようになってはいる。

彼女が助言した通りにやったら問題なくできた。

やはり、彼女こそ真実なのだと思う。


その時己の違和感に集中するあまり意識を飛ばしてはいたが、合格点だろう。

己に影響されたのか自身の能力に気づいたのかはわからない。

俺に影響される可能性を含めて俺を勧めたのだろうとは思う。


しかし見たものがあまりよろしくなかった。

あれは、あの記憶は、あいつの…―――

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