俺、昨日に引き続き逃げ鬼に出会う
六話目です!
呼んでくれる方本当にありがとうございます!
地味にジャンル別の日刊に載っててびっくりしました。
昨日あんなことがあって学校に行きたくはないが、行かなければいけないし、昨日約束したにもかかわらず逃げることに夢中で約束を忘れていたことを白石に謝らなければならない。
「まぁ、だからと言って学校に行きたくないことには変わらないんだよな」
気が滅入りながらも学校に行く準備を終え玄関を開く。
「おはようございます。 一緒に学校に行きましょう」
開いた扉を即座に閉めようとするが、どこの集金人だと言いたくなるほどの速さで玄関の扉に足を挟め、閉めれなくする桜井葉月。
昨日逃げる前に見た機械的な翼はなく、教室でいつも見かける桜井葉月だ。
「なぜ閉めるのですか? 学校に遅れますよ」
「なぜ、俺の家を知ってるんだよ! それ以前に何で一緒に登校しなくちゃいけないんだよ!」
「愚問ですね。 貴方の家を知っているのは一週間前助けたときに生徒手帳を確認して家まで届けたからです。 そして一緒に登校する理由は、貴方と私が友達だからです」
「いや友達になってないから! とりあえずその足どけてもらえませんかね!?」
昨日の会話のどこに友達になったと思える箇所があったのか、昨日逃げる前に断ったはずだ。
あんな非現実的なことがあって、友達になれる方がどうかしてる。
「この足どけたら友達と認めるならどけますが。 それとも無理矢理どけて扉を閉めますか?」
無理矢理閉めれたらとっくに閉めている。
さっきから扉を閉めようと必死に桜井葉月の足を押し出そうとしているが全く動く気配がない。
「何で俺が友達になんだよ! 別に感情を学びたいなら他の奴でもいいだろ!?」
「それは昨日も説明しました。 自分から死を選ぶその感情が興味深いと。 だから貴方と友達になり、貴方のそばで貴方の感情を学びたい。 それに他の方が私に向ける感情や、普段の生活をしているときに発する感情は問題なく学びました」
「もう学んだって、人それぞれ感情は違うだろ。 それにその言い方だと死を自分で選ぶ奴なら誰でもいいんじゃないのか」
「確かにそうですね。 貴方じゃなくても、自分から死を選ぶ人ならば誰でもいいです。 しかし私の近くにいる人は貴方なので」
「そんな奴と誰が友達になるんだよ。 俺はお前みたいな奴と友達には絶対に友達にはならない。 お前がアンドロイドだからじゃない、お前えがそんな風に考えるやつだからだ!」
閉めようとしていた扉を開き、桜井の横を通り抜け玄関に鍵もかけず学校に向かう。
「理解不能です・・・・・・」
***
桜井を放置して学校に来たが、俺の席には白石が明らかに不機嫌な表情で椅子に座っていた。
昨日約束を放置して帰ったから怒っているのだろう。
「正孝! 昨日何で勝手に帰ったのよ、何時間も教室で待ってたんだけど」
案の定俺の姿が見えると鬼のような形相で近づいてくる白石。
あまりの怖さに言い訳すらできない。
「それでなんで昨日は帰ったのよ。 桜井さんとの話は何だったの?」
「えっと、たいした用事じゃなかったよ。 ちょっと話があっただけみたいで・・・・・・」
さすがに昨日の桜井との話をしても信じてもらえないだろう。
アンドロイドだの機械的な翼だの、そんなこと普通の人は信じない。
「ふぅん、隠すんだ。 昨日なにもなければ正孝の後ろに桜井さんは何でいるのかしら」
後ろに振り向くとそこには何食わぬ顔をした桜井が不思議そうな表情でこちらを見ていた。
目の前には鬼のような形相の白石、後ろには不思議そうな表情の桜井。
「えっと・・・・・・、なんかごめんなさい」
無意識に出た謝罪の言葉。
たぶん謝ることが今この場で自分ができるたった一つのことだった。
それほど白石と桜井に挟まれてる状況が恐怖でしかなかったのだ。
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今日もあと1~2話投稿します!




