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退屈と書いて冒険と読む  作者: かをや
2/2

退屈な少年

前回のあらすじ

退屈で退屈で仕方ない神は同じく退屈そうな人間を見つけて退屈を紛らわそうとはた迷惑な思いつきを。

誰が最初に神の玩具となるのでしょうか。

神が前回の如く、退屈そうな人を探している少し前


下方の世界、神の言う「ランド」の小規模な町では…


「つまんない!!!!」


開口一番そう言ったのは赤いフードパーカーの男

突然の大声に周りにいた人々はビクッと反応


「なんだよお使いってー…あの人俺の言ってること何一つ聞いてくれないじゃん!!」


ブツブツと文句を垂れながら町の商店街を歩く彼の名前は「愛」という。まんま女性のような名前だが、正真正銘の男である。


「あー、俺は外に出て冒険者になってモンスターをばったばったとやりたいんだよー!!こんな感じで!!」


そう言いながら愛は両腕をブンブンと振るう

周りの人からの視線に気づき、降っていた腕をしまう


「……恥ずかし…はぁぁぁ……お使いするか……」


そう言うととぼとぼと町の八百屋に向かった



上方では、神が熱心に退屈そうな人を探していた

そこで神は退屈そうに町を歩き八百屋でやる気無さそうに人参とじゃがいもを買う赤いパーカーの男を見つけた


「おっ?あのこなんていいんじゃないの!!ねぇねぇ!!!」


誰に問うわけでもないのに同意を求める


「なんか見るっからに暇してそうだなあの子ー、ちょっと確認してみよっか!」


やっと見つけた退屈そうな子にテンションがアゲアゲの神は、手を耳にあて耳を彼の方向へ向け集中した

段々と聞こえてくるのは雑多な喧騒、人の会話に商売屋の客寄せの声、様々なものがある

そこから神はさらに意識を集中させる


「んー、んっんっんっ、んー…お!!聞こえた!!!」


どうやら神の耳が彼の声を捉えたようだ


「なになに……ふふ…なるほど……あはははははは!!!そうそうその通りだよねー!!あはははは!!いやぁ、いいねいいねー、あははは!!!」


神は雲から落ちそうなくらい笑い転げる


「やっぱり同じく暇な人だったんだねー!!いやぁよかったよかった!!じゃあ最初はこの子でいいかな!いいよね!」


そう言うと神は手を彼の方に向け力を込める

すると手が光を帯び始め、やがてその光はだんだんと強くなっていく


「んん〜…はっ!!」


光が一際強くなり、やがて光は爆散した


「よっし、移動完了っ!!じゃあ色々教えなきゃいけないし、準備しよっか」


こうして、最初の玩具が誕生したのであった



『愛』

性別:男

年齢:21歳

身長:175cm

人種:人間

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