退屈な神
自分自身、このサイトでの処女作!!正直右も左も前も後ろも上も下もわからない!!!いや前ぐらいはわかるかな!!
でもやっぱり処女作は処女作だから、至らぬところもあると思うけど暖かく見てくださいね。
これはこの世界なのか、はたまた別の次元?そんなわからない世界に生をもった人間達を描く物語です。
『ん〜……んん〜……つまんないなぁ……最近は全く面白いことがない。「ランド」の方はなんでこうも詰まらないのかね……。だいたい最近は冒険者とかいうやからが出すぎなんだ。こんなのたまったもんじゃない。暇すら潰せないじゃないか!!』
1畳ほどのフワフワの雲にうつ伏せになりながら顔だけを下方に覗かせて彼は文句を言う。
『しかも出たら出たで一人や二人、三人や四人五人で行くならまだしも、なんだ今の現状は!十人や二十人を軽く超えて冒険してるじゃないか!!!なんだ君たち、死ぬのがそんなに怖いか!!!死んだって多少の残骸残して生き返るだろうくだらない!!!このヒヨコ!!チキン!!』
そう吐き捨てるように下方へ言葉を飛ばす。
『まったく……何が世界を平和に、だよぉ……平和はいいけど見る側の事も考えてくれたら嬉しいなぁ…君たちが崇拝してやまない『神』なんだからさぁ……これじゃ雲の上で罵詈雑言はいてるニートじゃないかこの野郎……』
そう、彼は神なのだ。神、と言ってももう大層なことは出来ない。世界を作り、生命を作り、生態系を作り、それら全てを神が一人で行ったのだ。なので現在神には最初と比べたら微小な力しか残されていない。
『つまんないつまんないつまんないつまんないぃぃぃ!!!!……つまんないよー……』
神は世界を作ってから七億と五千二百九十二年経っていた。神が呼ぶ「ランド」ができ、生物が生まれ、強さによる生態系ができる。そこまででも二億しかかからなかった。その後神は力を使い果たした身体を癒すべく、休息と観察を兼ねて神のいる下方、「ランド」を見下ろしていたのだ。
『今まででも色々あったけどさー…戦争とか戦争とか戦争とかね?』
神の記憶に残っているのは戦争しかないようだ。何も戦争しかしてきた世界ではない。そんなわけない世界が滅んでしまう。神が単純にそういった激しいものが好きなだけである。
『ああああああホントにどうしよぉぉぉおお!!』
うつ伏せのまま雲の上でジタバタと手足を動かす。彼の容姿は老いてみても十代後半。白髪に黒のメッシュが入っており、動く度にサラサラと動くそれはとても触り心地が良さそうだ。そこに白いローブを纏っているから、少々変なところがなくはない、が彼は気に入ってるらしい。身長は合っても百七十だろう。容姿は若作りなのではなく、神が誕生した時からこの容姿なのだ。神も理由はわからずじまい。
『……はっ!いいこと考えたもんねー!』
そう言うと彼はうつ伏せの状態からゆっくりと立ち上がり手を目の上にかざして下方を見下ろし、何かを探し始めた。
『退屈なら同じ退屈そうな人で色んなことして遊べばいいんだよねー!!お互い退屈が解消出来るなら最高じゃあないか!!!』
神は神らしくない外道じみた発言をなんの悪びれもなく言い、その退屈そうな人とやらを探す。
『んー、どこだぁぁ!!退屈そうな人ー!!!』
『神』
性別:男?
年齢:???
身長:169cm
人種:神