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遭遇

もうあの影は見えない。

だが、向かっていた方向は覚えた。

その方向へ真っ直ぐ行けばおそらくあの影が向かっていた場所へと行けるだろう。



どれくらい歩いただろうか。

かれこれ30分程歩いている。

この体だと疲れにくいのだが、ここまで進展が無いと心が折れそうになる。

もしかして、あれは胞子が見せた幻覚なのでは?

そう思った瞬間、

「人間だ!こんな所でなにしてるの?」

と、後方から声が聞こえた。

さっきの影とは違うが、初めて人に出会えた。いや、背中に羽がある点から人では無いのかもしれないが。

「この世界の住人ですか?僕はついさっきこの世界に迷い込んでしまって辺りの調査をしてたんだ。」

「外来人かぁ、情報収集ならこんな危険な所よりここから南西にある人里で・・・ってなんで胞子が大丈夫なの?」

「魔法で防いでいるんだ。」

「外来人なのに魔法が使えるの?30歳で童貞なの?」

「魔法が使えるのは、魔法がある世界を経由してここに来たから。かな。そして年齢は19歳だよ。」

「で?童貞なの?」

「・・・ところでここに魔女みたいな姿をした人が来なかったか?」

「そうね。その人の事はよく知ってるよ。名前も、家も。」

「本当か?教えてくれないか?」

「なら交換条件がある。」

「出来ることならなんでも。」

「そうね。好きな方を選ばせてあげるよ。一つは私の質問に答えること。もう一つは」

「もう一つは?」

「私と弾幕ごっこをすること。」

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