表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/18

9.子どもの発想と記憶

ちょっと家族のことを書きます。

 子どもって発想が豊かです。

 自分もそうだったのか? と不思議になるくらいですね。


 わたしには娘がいます。

 この子が三才半の時、義理父母宅でやらかしました。

 リビングのドアを思いっきり開けたら、たまたまストッパーが外れていたので、ドアが思いっきり開いてすぐそばにある家具の角に当たりました。

 

 ビシッ!


 嫌な音。

 見るとドアのすりガラスにひびが入っていたのです。

「「「……」」」

 わたしと義理父母は固まりましたが、娘はパッとドアを振り向いて固まった後に指差しました。

「見て! 花火ができたよ!!」

「「「!!」」」


 花火とな!?


 ドアのヒビを花火。確かに四方八方にきれいに広がっております。

「ほんとだ、花火だ」

 じいじ(義父)が笑い出しました。

「まあまあ、割れてないからテープでとめちゃいましょう」

 義母も笑ってテープを探しています。あのガムテープみたいに幅広い透明なやつを。

 怒る気力を根こそぎ持っていかれた一言でした。

 わたしと義母でテープを貼ったドアは、今もそのままです。見るたびに思い出し、きっと一生忘れることがないでしょう。


☆★☆


 もう一つ。

 前にTVで、子どもにお腹の中にいた時の記憶があるか聞いてみようというのがあっていました。

 三才くらいに聞くのが良いと言っていましたので、当時三才半過ぎの娘に聞いてみました。

 じっと考えていましたが、答えは首を傾げて笑っていました。どうやらないみたいだ、とその時は思ったのです。

 ところが、夜になって娘が言いました。


「あのね、ママのお腹の中狭かった。苦しくなったから出て来たのに、ひっぱられて痛かった」


 驚きです。

 確かにわたしの腹囲は妊娠月に比べて小さく、お腹が頻回に張っていて七か月後半で入院しました。24時間点滴、ベット上安静、シャワー禁止(体拭きと数日おきの看護師さんがしてくれる髪洗いだけ)。

 正期産になるので、と点滴を外して一日しか持たず出てきた娘。

 しかも出産時、たしかに最後助産師さんがもう少しだから、と引っ張ったw。そして生まれた時すぐに泣かず、口の中の異物を吸い取られて泣き出した娘。

 娘に話したことないです。しかもその時の話は産後すぐくらいしか口にしていません。


 その後何度か同じ質問を間をあけてしてみたのですが、まったく同じような答えが返ってきます。これって、やはり覚えているってことでしょうか?

 ちょっと脚色してくるとわかるんですけど、匂いとか音とかは覚えておらず、生まれてくる瞬間だけ覚えているようです。


 おおっ! おったまげ!!


 いつまで覚えているかわからないけど、メモしておくよ。こうして書いておけば、わたしは忘れるまい。

 ちなみに五才になった今も、お友達のお母さんのお腹が大きいのを見て「出てくるとききついんだから」と言っていました。


 もう一人下に息子がいるんですが、こっちはもうすぐ三才。口達者なお姉ちゃんと違い、まだ言葉が上手じゃないので聞いても笑って首傾げそう。

 おねーさん(三才~OK)が大好きで、人見知り0。自分のかわいいしぐさを知りつくし、ニコニコ笑う曲者。老人ホームではおばあさんの膝に乗り、かわいがられてちやほやされ、おじいさんにも挨拶。コミュニケーション力の高さを発揮、道をおねーさんが通れば「こんちは」と挨拶。ちょっとしたイベントやらで出会ったお世話係りのおねーさんには、慣れた頃に頬にチュー。


 ――うん、こいつは覚えておるまい。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ