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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

憑依藁人形

作者: 朝夢 瞬

登場人物は俺、以外はアルファベットわけされてます。

会話文の前にしゃべった人物のアルファベットがつきます。

初ホラーなんでそこまで怖くないと思いますが、よろしくお願いします。

俺「おいおい、本当にこんなところに心霊スポットなんてあんのかよ。」

A「いや、絶対にここであってるって。ほら、ここに書いてんじゃん。」

B「でもどこみても木ばっかりだぜ。」

俺たち高校生三人組は暇つぶしにでもと、心霊スポットにきていた。なぜこんなところにきたかというと、Aの失恋なぐさめ鍋パーティーをしていたのだが、だいぶネタも尽き、暇してたところで雑誌でこの場所を紹介してあったので、きたっていうわけだ。

俺「もう帰んない?」

B「だな。あ~あ、こんなんだったらうちでゲームしてた方が良かったぜ。」

俺たちがすでに後悔モードに入った時にAがこっちに向かって呼びかけてきた。

A「おい、なんかあるぞ。懐中電灯投げろ。」

どうせ勘違いだろうが、Aは言い出すと引き下がらないタイプと、知っていたので素直に懐中電灯を投げた。

A「サンキュー。っておいこれやべぇやつなんじゃね。」Aが笑いながらつぶやいた。

B「おい何がやばいんだ。」

A「ちょっと、こっちきてみろよ。」

俺とBは言われた通りに小走りでAの元に駆け寄った。

B「うわ、これはマジじゃん。」

俺がAとBの後ろから覗き込むとそこの木のしたらへんに藁人形が三体、太い釘で打ち付けられていた。

俺「これはやばいだろ。ってAなにやってんだよ。」

A「いや~なんか昔っから刺さってるのは抜きたくてね。」

B「いや、お前のくせなんて知らねえよ。てか、釘引っ張るのやめろ。」

俺もBもだいぶ真顔で言ったためか、Aは素直に抜くのを辞めた。

A「ちぇっ、まあとりあえず、こんだけって分かったしもう帰ろうぜ。そして、ゲームでもしようぜ。」

俺もBも異論はなかったので、素直に車まで歩くと乗り込みAの家に向かった。しかし、タクシーまで歩いてる最中の、後ろからの異様な存在感は気のせいだろうか。


~学校~

B「おっはよー。おとといのはびびったな。」

俺「おはよー。たしかに、てか心霊スポットではないよな~」

B「まあね、まあどっちにしろ怖かったけどな。」

俺「あれ?そういえばAはまだきてないのか。」

B「そうみたいだな。まあ、あいつの必殺技、ずる休みだろうよ。」

そこまで話すと、 C先生が入ってきた。はぁここからまた、地獄のような眠気を誘う授業が始まるのか。と思ったが、今日は違った。

C先生は悲しそうに黒板の前に立つと、咳払いをしてから話し始めた。

C「え~今日は皆さんに非常に悲しいお知らせをしなければなりません。落ち着いて聞いてください。A君がお亡くなりになりました。」

ざわざわとしている教室で、俺は驚きを隠せずにいた。Bも驚いたようで、ハッとしたような表情でこっちを見ていた。

C「皆さんいろいろと聞きたいことがあるとは思いますが、今は抑えてください。お葬式もすみましたので、A君は成仏しました。とりあえず、今日の授業は自習にします。あっ後、俺君とB君はちょっと職員室にきてください。」

俺はまだAが死んだことが信じられなかったのと同時におとといのことが頭をよぎっていた。職員室にBと一緒にいくと、まだ一回も入ったことがない教室に連れていかれた。

C「君たちは、A君の一番の友達だったよな。」

俺もBもAとは長い間つるんでいたので、否定はしないで頷いた。

C「だったら君たちだけに話さなければならないことがあるんだ。絶対に誰にもいうなよ。」

俺とBはやはり頷くことしかできなかった。

C「落ち着いて聞いてくれ。」

C先生はそこでいったん言葉を止めると、次の瞬間にとんでもないことをいった。

C「A君は、自殺だったんだ。飛び降りだ。」

その言葉を僕たちは信じることはできなかった。

B「なんでですか!!おとといまであんなに楽しそうにしてたのに!!」

俺もBと同じことを言いたかった。Aに限って自殺なんか。

C「落ち着いてくれ。自殺の理由を何か知っていないかと思ったけど、その様子じゃ知らないようだね。」

俺「なんで自殺だってわかるんですか。」

その質問にC先生は困っていたが、やがて口を開いた。

C「遺書があったんだよ。A君の字でびっしりと『ごめんなさい』と書いてあったそうだ。」

その言葉を聞いた僕たちは、もうおとといのことしか、頭になかった。


~B宅~

その後、俺たちは学校を早退し、Aの家にお焼香をあげにいき、B宅でいったん今までのことを整理した。

B「やっぱり、おとといのがやばかったのかな。」

幽霊など全く信じていなかったが、こう考えるのが普通だろう。

B「もしかしたら、失恋したのを引きずっていたとかは?」

俺「あの時のあいつのテンション見てればそうじゃないってのはわかるだろ。」

B「・・・だな。」

俺「藁人形に触るのはまずかったか。」

B「俺たちは大丈夫だよな?触ってないもんな。」

俺「まあ、大丈夫だと思う。」

それ以降は会話をしても全く続かず結局、俺は自分の家に帰宅した。しかし、想像もしたくもない事件が起こってしまった。

俺が家でニュースを見ていたらこんな事件があったらしい。

《高校生自殺。目撃者の証言によると、その高校生は電車が来るまで普通だったのだが、電車が見え始めた途端に、「すみません」と連呼しながら線路に飛び込んだ模様です。》

このニュースを聞いた時一瞬ドキッとしたが、予想は的中してしまった。Bの家から電話がきた。Bが遺書を残して死んだ。やっぱり、あのニュースの高校生というのは、Bだったんだ。

これで疑いの余地はなくなった。やはりあの藁人形が自殺させている。

とりあえず手を打たなければと俺は夜中だが家を飛び出して、叔父の寺まで行った。


~寺~

俺「おじさん。」

俺は寺の中に飛び込んだ。叔父はこんなに夜遅いが、そこで座禅を組んでいた。

叔父「やはり来たか。胸騒ぎがしていたんだ。何があったか話して見なさい。」

俺はあの夜から今までのことを全て話した。話した途端、叔父の顔色はかわった。

叔父「なんてことを!!その藁人形は憑依藁人形と呼ばれる恐ろしいものだ。」

叔父の話によると、俺たちが見たのは憑依藁人形と呼ばれるもので、必ずその馬に行ってしまった人の人数分あり、その藁人形からの近さ順に身体を操られ自殺のように殺されるというものだった。

俺「どうすればいいですか!!」

普段は敬語なんて使わないが、今は違った。

叔父「今すぐその場所に一人で行き、その釘を抜きなさい。」

この時間に一人で行くのはかなりの怖さだがもうそんなことは言ってられなかった。

俺は叔父に「弱い心を見せるな!!」というアドバイスを受け取りタクシーをひろうと、すぐさまその場所に向かった。

車で入れるギリギリのところまで来ると俺は全速力で走った。途中木の皮で切ってしまい血も出たが、脇目も振らず走った。そしてついにその場所についた。

俺の視界には藁人形いや、憑依藁人形が一体だけはいった。やはり、二人が死んだから減ったのか。いや、そんなこと考えてる場合じゃない。

俺は刺さっている太い釘に走り寄ると、両手で掴み思いっきり引っ張った。しかし、あの時Aが言っていた通り、かなり抜けない。俺が十分間ぐらい足も使ったり、揺すったりした結果がついに現れた。太い釘に藁人形が刺さったまま抜けたのだ。

良かった。これでとりあえず助かる。

そう思ったら俺は急に嬉しくなってその太い釘を持ってる右腕を思いっきり持ち上げてガッツポーズを決めて見せた。

それは一瞬だった。俺自身何が起こったか分かるのに時間がかかった。そして今状況をつかんだがもう遅いだろう。さっきまで太い釘を持ち上げていた右腕は俺の首にそれを突き刺していたのだ。俺は地面に倒れこんだ。

そうか、そうだったんだ。釘を木から抜くんじゃなくて、憑依藁人形から抜くんだったのか。俺は薄れゆく意識の中後悔していた。そして、もう意識もほとんど残っていない時に俺の右手は何かを書き始めた。


~ある日~

D「おい、ここが心霊スポットなんだよな。」

E「そうだよ、ほらこの前テレビでやってたじゃん。ここで自殺があったって。」

F「ああ、あの地面に僕が悪かったてたくさん書いてあったやつか。」

D「そうそう。」

G「おい、早くこっち来てみろよ藁人形が四つもあるぞ。」

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