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にあ
いつか
自分の似姿が
この傍に現れるなんて
そんなことが
僅かに恐怖
誰がどこから
どう捕まえて
どう連れ込んで
どうするのか
そんな事を
一回一回
目を開けるたび
一回一回
目を閉じるたび
涙して
震えて
近い事を
逃げよう
遠くへ
遠ざけて
祝って
なんて
言いたくない
祝おう
なんて
口が裂けても
玄関に
鍵をかけて
誰も
出ていかないよう
戸に
板を立てて
誰も
入らないよう
いつか
自分の似姿が
この傍に現れるなんて
そんなことが
僅かに
恐怖だけど
きっと
誰だって
そう思う




