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目玉焼き
じうじうと
音を立てるフライパンの上
目玉焼きの気持ちってものは
きっとこういうものなんだろう
真っ赤に焼けるわけでなく
それでいて冷たいわけでなく
炙られた雨戸のトタン板は
手で触るごとに跡を残し
触った手に痕を残し
その向こう側の業火から
僕を守ってくれている
エアコンの効いた部屋の中で
ぐつぐつと脳みそを湯だたせて
端っこから限界を超えた
蛋白質が凝固していく
何も考えられない
ただ
見開いた目玉だけが
はっきりと自己主張する
じうじうと
音を立てるフライパンの上
目玉焼きの気持ちってものは
きっとこういうものなんだろう
真っ赤に焼けるわけでなく
それでいて冷たいわけでなく
炙られた雨戸のトタン板は
手で触るごとに跡を残し
触った手に痕を残し
その向こう側の業火から
僕を守ってくれている
エアコンの効いた部屋の中で
ぐつぐつと脳みそを湯だたせて
端っこから限界を超えた
蛋白質が凝固していく
何も考えられない
ただ
見開いた目玉だけが
はっきりと自己主張する
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