契約完了……?
とりあえず現状としては、俺の後ろで大爆発が起きて追いかけ回してた食人植物?の群れが、木っ端微塵に吹っ飛んだということだ。
そして、吹っ飛ばした人物は目の前にいるネコ耳の女の子らしい。
とりあえず……
「えっと……ありがとうございます」
「いやいや~、そんなたいしたことしてないよ~」
……たいしたことあるだろ。
30匹ぐらいの群れを一発で吹っ飛ばしたんだぞ?普通に考えて恐ろしい…。
「えっと、ちなみに今の爆発どうやったんですか?」
見たところ爆弾を投げたような気がしない。
しかし、ここが異世界とかだったらもう1つ仮説がたつ。
それは……
「えっ?そんなの魔法を使ったんだよ?」
……やっぱりね-。
「へ、へー……そうなんですかー!?」
予想は出来ていたことだがやっぱり驚いてしまう。
やっぱりここ、異世界で間違いないようだ。
「えっ?なに驚いてんのー?こんなの普通にできるでしょ?」
っと、今度は手のひらで炎を出してみせた。
「えっ……いや俺出来ないんですけど……」
普通の人間が魔法なんか使えたりなんかしない。
だけど、見た感じ目の前の女の子は人間じゃなさそうだ。
「へっ!?そうなの?んー?その左手の印は……」
左手の印?よく見ると左手に刻印みたいなのが刻まれてる。
「な、なんだこれ?」
その形は、逆三角形だった。
こんなもの俺はしらない。
刺青なんて彫ってなんかないぞ?
「もしかしてキミ、他の世界からきたのー!!?しかもそれ………。わー!!」
っと、助けてくれた女の子がはしゃぎ始めた。
「えっ!?なんでわかるんですか?」
「だってその印、異世界からきた人だけがつく印なんだよー。そっかー……ドンちゃんに噛まれたんだねー♪」
「……ドンちゃん?」
「あぁ、私が買っている子供のドラゴンのことだよ。
子供のドラゴンは他の世界からくる人に敏感でね、他の世界からくる人がいるとすぐに子供のドラゴンが気に入った人に噛みついて、印を残すんだ~♪」
……なんだそりゃ。というかネーミングセンスが残念だよな?
子供のドラゴンねー……そういや、あいつ何処行ったんだ?
「それでね!!ドラゴンにも種類があってそれぞれ噛まれたときの印が違うし、同じ印は無くて対になる印だけがあるんだ。キミは逆三角形の印を持ってるでしょ?私は三角形の印を持ってるんだー」
っと、ネコ耳の女の子は右手を出してきた。
なるほど、確かに三角形の印をもっている。
「私が飼ってるドラゴンは六芒星の印を持つレッドドラゴンの子供なんだ。ほら、キミの印とあわせると六芒星になるでしょ?ドラゴンは主人と決めた人に噛みついて印を残すんだよ。印は2回に分けられて、2回目の印は最初に噛んだ人にピッタリの使い魔に噛みつくの~♪」
へー……使い魔ねー……。
「つ、使い魔!!?」
使い魔ってアレだろ?魔女とかが使役している動物とかだよね!?
「うん。そーだよ。だからキミは私の使い魔ってことになるねー。あっ、心配しなくても使い魔だからって、ペットみたいにはならないよ?そしてキミもドンちゃんの主人だよ~。」
へー、そうなのかー。
俺もあの、子ドラゴンの主人なのかー……って!!
じょ、冗談じゃねーよ!!なんで異世界に飛んできたと思ったらなんで次は使い魔にされなきゃ、ならないんだよ!!!
「ちなみに、ドラゴンが噛みついて作る印は契約魔法の中でも強力な種類だから解除とかできないから♪」
「………マジかよ!!!ってか、契約魔法ってなんだよ!!?」
……こうして俺は彼女の使い魔になりました。