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不安と噂

電車を降りて改札を出てそのまま学校へ向かう

天気は晴れ

雲1つないとまでは言えないが晴天と呼べる良い青空が広がっている

そんな明るい青空とは対照的に後ろ向きなことを考えて歩道を歩く飛鳥

途中で杏里に会えるかな、なんて淡い期待を持っていたがさすがにその願いは叶わなかった

別に行きに乗る駅…《緑野商店街駅》で待っていてもよかったのだが結局1人できた


「はぁ……大丈夫かな…………」


やっぱり待っていた方がよかったのかな…

いやでも…

結論が出ないことを延々と考える

そのままみどじょにたどり着き校門の下を通る

みどじょはL字型で4階の校舎とバスケットコート2面分の体育館と400メートルトラックがちょうど収まる程の校庭がある

ちなみに2階が3年の教室中心に、3階が2年の教室中心に、4階が1年の教室中心となっている

校門から生徒用昇降口へ向かって歩いてる途中に後ろから声をかけられる


「噂の書記さんがいますな仁美さん?」


「ですなですな奈々さん?」


ふざけた口調で喋る2人組の女子が絡んできた

仁美と呼ばれた女子は渡辺(わたなべ)仁美(ひとみ)

黒の短髪に猫のように薄くて鋭い目が特徴的…あと胸も大きい…………

バレー部に所属しており身長175センチメートルと女子の中では目立つ存在

もう1人の奈々と呼ばれた女子は伊藤(いとう)奈々(なな)

茶色っぽい長髪に大きくて丸い目に黒の眼鏡が特徴的

2人とも飛鳥と同じ2年3組のクラスメイトだ


2人は顔を近付け…仁美は少ししゃがみながら、互いに片手で口元を隠すように…ひそひそ話をするポーズで飛鳥に聞こえる声量で話す


「さっき書記さん下向いて歩いてましたね仁美さん?」


「やっぱり考え事でしょうね奈々さん?」


「…………なによ2人とも……」


2人は家が隣同士でよく小さい頃から一緒に過ごしていたらしい

だからよく2人で行動している

またいつものおふざけかと思っていたら予想外の一言が飛んできた


「飛鳥昨日、商店街の方で事件あったんでしょ?」


仁美がまさに今さっきまで考えていたことを口にした

奈々もうなずいている

…なんて言えばいいのだろう


「…事件?何のこと?」


知らないふりをした、別に隠す理由などないが口はそう動いていた


「あれ?知らない?ここら辺じゃちょっとした噂だよ」


「うんうん、今朝誰かが《緑野ニュース》で見たらしくてね、私たちもついさっき知ったところ」


緑野ニュース…そのまま名前の通り緑野市で起きた出来事を取り上げたニュースのこと

犯罪などあまり起きない比較的平和な緑野市では昨日の事件はちょっとした話題となっていた


「あっちに住んでるの飛鳥だけでしょ?」


「あー……いや……知()()ーい…………」


飛鳥はそのまますっとぼける、すっとぼけ過ぎて発音がおかしくなった


「ぶっ!…………なに今の飛鳥!爆笑!!」


仁美が大声をあげてお腹を抱えながらゲラゲラ笑う…女子とは思えない笑い方だ


「あ、飛鳥…………しなら…って…………ふふふ…」


お腹を両手で抱えてしゃがみこむ奈々、笑いをこらえるのに必死な様子

飛鳥は物凄く恥ずかしくなり顔が赤くなる


「いや、ちょ…………今のは……いや笑わないでよ!」


笑う2人を落ち着かせようとする

はたから見たら朝の昇降口付近でおかしな様子の3人組、まわりの生徒は少し距離を置く

発音を間違えたのも恥ずかしいがここでさらに注目を集めるのももっと恥ずかしい


「あーおかしい……よし奈々!皆に言いふらそう!」


「わかった、行こう仁美!」


「いやガチでやめて……いやもう……そういうのやめよ?」


「はっはっはー!なんぴとたりとも私の進軍は止められなーい!」


仁美が訳のわからないことを叫びながら昇降口へ猛ダッシュ、そして上履きをすぐさま履きそのまま廊下を走っていく

止めようとしたが運動神経は仁美の方が上、追い付けず途中で諦める


「はぁ……はぁ……」


「やっぱり速いねー、仁美」


奈々が隣で言う

一緒には行かなかったようだ

2人はいつもこんな感じ、仁美が色んな出来事に前から突っ込んで行き、それを奈々は後ろから見守る


「奈々……意味ないと思うけどさっきの秘密にしてほしい……」


「オッケーオッケー、あとは仁美が言わないことを祈るだけだねー」


笑いながら言われる

仁美の性格からして…無理だろう

半分嘆きながら校舎へ奈々と一緒に入る

上履きを履きながらどうしようかと考えていたら別の人から声をかけられる


「飛鳥、それと伊藤さんおはようございます」


声のする方を向くと

黒の短髪に丸みを帯びた顔、少し薄目でクールな感じだが格好が全身ジャージで残念な女性…安藤(あんどう)先生がいた


『安藤先生、おはようございます』


飛鳥と奈々は声を揃えて挨拶する

安藤先生は生徒会担当の先生でもあり飛鳥とはよく話す間柄

先生は続けて言う


「あー飛鳥、ちょっと今から職員室来れる?」


その言葉を聞いてすぐさまその意味を理解する

昨日の事件のことだろう

そういえば今朝お母さんが放課後話したいとか言ってたっけ

まぁ呼ばれるのは自然なことだろう


「……じゃあ飛鳥、私先行ってるねー」


「あ、うん、ごめん」


それを察したのか奈々はそう言って1人で行った

やっぱり見抜かれていたのだろうか


「じゃあ先生、職員室行きます」


「ほーい、んじゃレッツゴー」


さっきまで明るい空気…自分が噛んだのが原因…だったのが一転、また緊張した空気に戻る


職員室に行く途中、思い出したくない昨日の出来事が頭の裏に鮮明によみがえった

以前、時計の短針はどこを指しているのか問題で結局細かいから修正しないってなりましたが

前話で制服はブレザーに修正しましたね、なんか矛盾

まぁ制服ネタはこれからも出て来て大事な部分だと思ったので細かいところでしたが修正しました

でも短針と長針はそれぞれ○を指しているって私はよく使う表現だよな

って考えて

じゃあこれからも使うなら修正した方がいいのか!?

って考えてたら昼も寝られない私でした

まぁ結局直さない方向です

ここまでご愛読ありがとうございます

次回もよろしければよろしければおねがいします




なんぴとたりとも私の小説投稿は止められなーい!!

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