花火
R15にするほどでもないと思いますが
言わなきゃ分からないよ…男の娘だってね。
完全にフィクション←ここ重要
地方のとある街、夏になり花火大会の季節になった。
街は浴衣を着た人達や旅行客で賑わっている。
「お姉様~、花火見に行きましょ」
ピンク色の可愛い浴衣を着た愛姫が、黒い浴衣を着て椅子にかけている莉央奈に声をかけた。
「え~、人混み嫌いなのに...」
「行こうよ~」
「人が多いとゆっくり見られないじゃない」
「んもぉ、じゃあなんで浴衣着てるのよ!」
愛姫は子供のように駄々をこねる。
「それより花火しよっか、いっぱい買って来た。」
「え~、私かき氷食べたい(・ω・)」
「ほら、行くよ?」
莉央奈はそそくさと支度して部屋を出ようとしていた。
「はやっ!」
愛姫はすかさずツッコミを入れて後を追う。
莉央奈の後ろをちょこちょこついて行く、横に並ぼうとすると莉央奈は歩みを早める...
「待ってよぉ」
「ごめん、何か可愛いなと」
「私はペットか何かですか?!」
「そうねぇ...奴隷?」
「((((;゜Д゜)))))))」
「ん~やっぱり人多いねぇ」
気づいたら花火大会の会場についていた。
「人混み嫌いなんじゃ...?」
花火やりたいって言ってたのにどうして会場まで来たのか、愛姫は首を傾げる。
「うん、かき氷買いに来た。」
「え?」
「おぉ?りんご飴!」
「ええ??」
かき氷買いに来たって言ったばかりなのに...
「食べる?」
「いらないもん」
とか言いつつ二つ買う莉央奈...
「それじゃかき氷買って行きますか」
「え?どこへ?」
「人が多くて見にくいでしょ?だから移動するの」
確かにこう人が多くてはゆっくり見れないけど...
「いいよねぇ、このドーンって響く感じ!戦艦の大砲みたいで!」
「えええぇぇ?そうなの?ってゆうか聞いたことあるの?」
「あるわけないでしょ」
サラッと否定された...(ーー;)
何だかんだ言って意外と楽しんでいるんじゃないだろうか。
その時スッと手を引かれる...
「はぐれないでよ?さがすの面倒だから」
「ツンデレですか?(・ω・)」
「バカ言わないで、おいてくよ?」
「なんだツンデレか」
ちょっと嬉しいのでギュッと手を握り返す。
そのまま会場から離れ、脇道を入って少し高台に出た。
会場に比べれば人は少ないが、それでもちらほら人影が見える。
中にはカップルもいていちゃついて...って、えー?そこまでやるの?やっちゃうの?///
「花火はあっち」
「ふぁい」
そして花火を見ながらかき氷を食べる。冷たくて美味しい...やっぱかき氷はいちごだよね!
「合成着色料たっぷりならいいのに...」
「((((;゜Д゜)))))))」
「舌の色変わっちゃうくらい毒々しいピンクとか黄色とか...」
「それはどうかと...ってゆうかもう冷たくて頭痛いわ(ーー;)」
「はい」
そこでりんご飴が出てきた。
「今頃登場ですか!」
「美味しいのに」
それはつまりアイスと一緒に出てくるウエハースかなにかですか!
「美味しいのにぃ」
と言いつつ莉央奈がりんご飴を舐めながらこっちをジッと見ている、何故上目遣い...ってゆうかなんかエロい...
「何か舐め方が色っぽいですよお姉様...」
「そう?」
「無意識なのね...」
「強いて言えば、ヴィジュアル系バンドのPVの見過ぎだねぇ」
「エロいっていうかたまにグロいじゃないですか>_<」
「え、それがいいんだよ?血塗れでギトギトでグチャグチャで妖しくて艶かしい感じ...あ、火持ってる?」
「え?」
「忘れちゃった。」
水は近くの公園とかでトイレでなんとかなるだろうけど、火は誰かにもらうか...
「火をおこすしかないね」
「おこすって?!」
「冗談よ、帰ろっか、暑いし」
「もう...」
帰り着くなり莉央奈はバケツに水をくんで来て、なにをするかと思えばもったいないからと花火をする。
「ほら綺麗だよ」
「うん」
「硝煙の匂いって好きなんだ」
「硝煙って...」
そのあと色々な花火を楽しんだ、でもロケット花火の導火線を繋いで連射はどうかと思うんだ...
水中に向けてロケット花火撃って水柱見て楽しむのもどうかと思うよ...?
まぁ、カエルの口に爆竹いれたりするよりはいいかもしれないけど...
そして最後に線香花火を...
5本まとめて火をつけるのもどうかと(ーー;)
「もう...風情がないなぁ...」
莉央奈がスッと目の前に立つ...
「愛姫ちゃん」
真剣な眼差しでジッと見つめられてドキッとした。
なんかこのまま...き、キスされちゃうのかな?!
と、ドキドキしていると
「そろそろ戻ろうか」
こけそうになったじゃないの!
「え?あぁ、はい」
よくわからないけど、一応楽しかった...ような気がする一日が終わった。
「こら!暑いでしょ!」
「一緒にとけようって言ったじゃない!」
「言ったっけ?!」