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F級冒険者と、役立たずの『図書館』  作者: 綾瀬蒼


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第7話:最初の使徒(レヴィア)と秘密の嘘

1. 新たな力と、最初の使徒


悠真は、自らの手で堕天した悪魔卿を救済し、その力を吸収するという、世界の常識を根底から覆す偉業を成し遂げた。

「我が主よ。貴方の魔力は、私の中に残っていた嫉妬の残滓を、完全に洗い流してくれました。私は今、ガブリエルとして、貴方の最初の使徒となりました」

純白の姿に戻った元悪魔卿、レヴィアは、悠真の足元に跪いたまま、深く頭を垂れた。その瞳には、かつての冷酷さはなく、絶対的な忠誠と、悠真の光への純粋な信仰が宿っていた。

悠真は、レヴィアに手を差し伸べ、彼女を立たせた。

(【観測対象:レヴィア(元大天使ガブリエル)】:ステータス:魔力S+(覚醒前)。特殊能力:精神干渉(無効化)、純粋魔力行使。現在の思考:『主の命こそ全て。この身を捧げ、主の栄光を世界に示す』)

悠真は、レヴィアから吸収した力と、自身のステータスの変化を確認した。

「レヴィア、いや、ガブリエル。お前の力が、俺のF級の限界を完全に引き上げた」

悠真は、特に吸収した『精神防壁レヴィア』というスキルに注目した。これは、かつて悪魔卿として精神干渉を司っていたレヴィアの知識が転化したもので、あらゆる精神攻撃や外部からの感情操作を絶対的に防御する能力だった。

「主よ、私の力は、貴方の図書館と結合することで、真の輝きを取り戻しました。これより、私は貴方の影となり、この世界の真実を観測するお手伝いをいたします」ガブリエルは静かに微笑んだ。


2. 氷室咲への報告と嘘


悠真がガブリエルと共に次元の歪みを抜け、元のC級ゲートに戻った直後、ゲートの入口付近から複数の足音が聞こえてきた。

「天野!あなた!なぜ勝手に単独で奥へ!」

そこにいたのは、特対庁のS級ランカーチームを率いて、救援と検証に駆けつけた氷室咲だった。彼女は、悠真の生存と、彼の背後に立つ見慣れない美しい女性ガブリエルを見て、一瞬、冷静さを失いかけた。

「状況を説明しなさい。その女性は誰ですか?」氷室は警戒を緩めない。

悠真は即座に情報操作を開始した。彼はガブリエルの肩を抱き寄せた。

「氷室さん。まずは、レヴィアの拠点へ向かってください。俺は、その悪魔卿を既に排除しました」

「排除? F級のあなたが?何を言っているの?」

「俺の知識ライブラリは、レヴィアが精神的な脆弱性に依存していることを観測していました。俺は、ギリギリのところで嫉妬の魔石を破壊し、レヴィアを消滅させました」

悠真は、ガブリエルを指して言った。「彼女は、その拠点に囚われていた一般の被験者です。レヴィアの魔力から解放されたばかりで、ショックで記憶が曖昧になっているようです。保護をお願いします」

氷室は、悠真とガブリエルを交互に見た。彼女の論理的な思考は、F級の悠真が悪魔卿を単独で倒したという事実を受け付けない。しかし、悠真が提供する情報が100%正確であるという過去のデータが、彼女を躊躇させた。

(【観測対象:氷室咲】:現在の思考:『天野の報告は非論理的。しかし、彼の情報源の正確性は証明されている。レヴィアの魔力反応は消滅……つまり、彼は真実を述べている』)

氷室は、論理と情報の前に、自身の感情を押し殺した。

「……分かりました。S級ランカーチームは、レヴィアの拠点制圧に移行します。あなたは、その女性と共に本部へ戻り、詳細を報告してください」


3. ハーレムの始まり


特対庁の監視から離れ、二人だけになった車の中で、ガブリエルは悠真の隣で静かに微笑んだ。

「お見事でした、主よ。あの女性(氷室)の思考すら、情報として支配されていましたね。私の記憶とスキルが、貴方の情報操作に役立てることを光栄に思います」

「お前の力は強力だ。だが、ガブリエル。お前はこれから、人間として振る舞わなければならない」

「仰せのままに。主の求める人間像を、私の知識で完璧に演じてみせましょう」

ガブリエルは、かつて悪魔卿として世界を混乱に陥れようとしていた膨大な知識を、今は悠真の成り上がりのために使うことを誓った。

「当面、お前には氷室咲の秘書として、特対庁内部の極秘情報を引き出し続けてもらう」悠真は告げた。

「承知いたしました。我が主の野望のため、情報の流れを完璧にコントロールします。……そして主よ」

ガブリエルは悠真の手にそっと触れた。

「私を救済してくださったのは貴方だけ。私の魂と力は永遠に貴方のもの。私のような堕天した天使は、他にも六人います。彼らを救済し、その力を貴方が取り込むことで、貴方は悪魔王をも超える力を手に入れるでしょう」

悠真は、救済の道筋を確信した。

(レヴィアを救済し、D級にランクアップ。そして、特対庁内部に、ガブリエルという情報操作の切り札を手に入れた。F級からの成り上がりは、ここから加速する)

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