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ここはどこ?私は、アカネ


「——以上が物件引き渡し時の注意事項です。よろしいですかな?」


そこはお店だった。

カウンターがあり、戸棚があり、ショウケースがあり、小さいながらも椅子とテーブル、それに羽ペンまで置いてある。


「うぉっほん!聞いておられますかな、アカネ殿」

「あ、はいっ!」


急に名前を呼ばれた私は、素っ頓狂な声音で返事を返す。

見れば横に立つのは小太りのおっさんがいた。手には茶色く質の悪い用紙を持っている。

何がどうなっているのか、理解が追いつかない。

いや待て、あの時異世界の女神様はなんと言っていたか。


『場所は——ここの王都なんていいわね。住居は・・・間取りも広いしここでいいわね』


となるとここはあれか、女神様が用意してくれた家、ということになるのか・・・?家というよりも商店という感じだけど。


「鍵はここに。ただし古い物ですから、そうそうに交換をお勧めいたしますよ。いくら治安が良い王都とはいえど、酔っぱらいの類はそこらじゅうにいますからな」

「ご、ご丁寧にどうも」

「いえ、これも仕事ですから。ハイエルフのアカネ殿に我が不動産の物件を紹介できたことは私としても鼻が高いですからな。今後、もしお店をやるようでしたらどうぞご贔屓に。——ああ、そうそう。本当にお店をやるとしたら早々に商業ギルドに登録されることをお勧めいたしますよ。頭の硬い連中ばかりですが、伝手はたしかですから」


契約金は確かにうけとりましたので、これにて失礼、と言って男はドアを開け、去っていく。


「・・・何がどうなっているの、これは」

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