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【電子書籍、コミカライズ】イケオジ王弟殿下との白い結婚~君を愛するつもりはないと言った旦那様が過保護に溺愛してきます~  作者: 氷雨そら


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イケオジの溺愛【電子書籍1巻記念SS】

エンジェライト文庫より電子書籍配信

いつも応援ありがとうございます。

記念SS楽しんでいただけますように♪


 トルソーに飾られているのは白銀のドレス。隣に並ぶは銀の靴。


「……大きくなったものだ」


 彼にとって初恋の人でもあり、年下の可愛い妻であり、庇護対象の家族でもあるステラ。


 彼女に用意したドレスは、いつもの可愛らしいものとは少し違う。

 美しく艶やかで……間違いなくステラによく似合う。


「……ところで、銀の竜の鱗なんてどこで調達したのです?」

「若かりし頃、狩った」

「ああ、狩ったのですか。強かったですか?」

「……そうだな。二度と相対したくはない」


 ジェラルドの後ろから声をかけてきたレテリエは、どこか楽しそうだ。

 彼女なら、自分も! と挑戦しそうではある。


「少し豪華すぎるか」

「奥様にはこれくらい贈らなければ、気持ちが伝わらなそうです」

「気持ち……日頃の感謝か?」

「――旦那様は意気地なしですねぇ」

「……」


 ジェラルドはばつが悪そうな表情を浮かべてレテリエから視線を逸らした。


 ジェラルドの初恋、それは精霊ルルードが見せた未来の中にある。


「それにしても大きくなった」


 以前贈った靴は、とても小さかった。

 目を瞑れば、今日も無邪気な笑みが脳裏に浮かぶ。


 そのとき、ジェラルドを呼ぶステラの声が聞こえてきた。


「あらあら、早く行かないと気がつかれてしまいますわよ」

「……」


 ジェラルドは足早にクローゼットルームから去ろうとした。

 ステラは普通のドレスを贈ったって遠慮してしまうのだ。

 高価な素材をふんだんに使ったドレスを用意しているなんて知られたら……。


「誕生日……いや、結婚記念日……どちらにしてもまだ、隠さねば」

「ふふ」

「レテリエ?」

「なんでもございませんわ」


 レテリエが楽しそうに笑った。

 彼女は表情豊かで――少し悪戯好きだ。


 青い風が室内を染め上げる。


「ルルード?」


 ルルードが少し先の未来を見せてくる。

 白銀のドレスを着たステラが嬉しそうに笑い、遠くからジェラルドを見ている。


 彼女は時折頬を染め、いまだかつてなく楽しそうだ。


「こちらを見ている……? こんな会議のどこにそんな楽しい要素が……」


 幻の中、ジェラルドは会議室から彼女を見ていた。

 あんなにも美しい彼女が、誰かに見初められてしまうのではないかと密かに心配しながら……。


 二人の距離が近づくまであと少し。

 その未来の全貌はまだ、未来を見せる精霊ルルードだけが知っているのだ。

 

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