09 案内
などという出来事もありましたが、
僕もアランさんたちのお供をすることに。
まあ、森の狩人としては、森案内で頼りにされるのはうれしい限り。
しかし、今回の件への対処、本当にどうしたら良いのでしょう。
皆さん、何か良いアイデアとか、あります?
「さっきも言ったけど、俺は駆除だけは嫌だな」
「何とか平和裏に解決すること、出来ないかな」
優しいんですね、アランさん。
僕は狩人ですけど、さすがに今回ばかりは狩りどころか、流血沙汰は勘弁って感じです。
「チュース様は、同族の皆様とお話しは出来るのでしょうか」
「もしそれが可能であれば、説得してとびねずみの皆様にこの森から移住していただくことも……」
優しいのですね、ゼシカさん。
確かに、それができれば一挙に問題解決!
てなこと考えながらも、実は僕、また目が釘付け状態なのです。
ゼシカさんがチュースさんに語りかけているそのお姿、
それすなわち、ご自身のお胸と会話なさっているように見えちゃうわけで。
何と言いますか、その倒錯的光景のありがたみこそが、とても尊いのです……
「フォリスさまがまたもや、ご主人さまとおんなじようなアレなまなざしでゼッちゃんを舐め回すように見ているのですっ」
もしもしフルリさんっ、
お歳頃の娘さんが"舐め回す"なんて言葉使いをしてはいけませんよっ。
誰ですか全く、
こんないたいけな娘さんに、そんなえっちっちな言葉を教えちゃったのは。
お兄さん許しませんよっ。
「えーと、この件もシュレディーケさんに報告って事で、良いかな」
誠に申し訳ございません……
『皆さん、ご歓談中のところ、誠に申し訳ないのですが、どうやら目的地に到着したようです……』