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05 ケルミシュ


 ケルミシュ村に到着、


 実はここに来たのは今日が初めて。



 サイリさんは引きこもりマイスターだったそうですが、僕だってなかなかのモノだったのです。


 ここも同じ魔灸の森なのですが、僕はいつもの北部の狩場で満足していたので。


 これからはこちらまで遠征して来るかどうかは、まだ未定。



 うん、やっぱり栄えていますね、ケルミシュ村。


 東側の街道沿いにあることが、賑わいの理由でしょうね。


 エルサニア南端のオーバンの街への道のりは、こっちの東側街道の方が圧倒的に近道。


 つまりはこちらが、交通の要所。


"ケルミシュ村名物:魔灸の森特産の魔物料理"というキャッチフレーズも、宣伝効果抜群みたいです。



 まあ、西側街道沿いのアウド村の、のんびりした感じの方が僕の好みではありますが、


 この村の賑わいも楽しいですよ。


 村の人たち、この賑わいを維持継続するため、すごく頑張ってますもん。



 それでは、アグラタケを探して、レッツ村内散策。



 ーーー



 無いですね、アグラタケ。


 観光客用のみやげもの屋さんの、採れたて地域物産コーナーにもありません。


 売り子のお姉さんが、申し訳なさそうに他のおみやげを勧めてくれます。


 本来は、ここで購入したアグラタケをその場で調理してくれて採れたて絶品料理に舌つづみを打つ、という新鮮この上ない地産地消が味わえるはずなのですが。


 

 地元の人たちご用達の小さな商店ものぞいてみましたが、やはりありません。


 店員のおばちゃんが、最近入荷しなくなったって嘆いています。




 まさか絶滅?


 いや、最近カミスさんが採取したって聞いてるし、見つけづらくなっただけなのかも。


 そういえば、その時ルルリエさんに持って行ったおみやげのアグラタケ、


 みんなで食べたお鍋の味がソレのせいで駄目駄目になっちゃって、カミスさん責任感じて結構へこんだって言ってたっけ。




 ギルドに置いてあったパンフレットには、


 魔灸の森全域で採取可能、なんて書いてあったけど、


 僕の狩場では見たことなかったけどな、アグラタケ。



 まあしょうがないよね、無い袖は振れません。


 アリシエラさんにわけを話して、今回はごめんなさいってことで。



 狩人なら自分で探してくれば良さそうなもんなんですけど、


 いかに森を狩り場としている僕でも、なんと言いますか、テリトリーが違うのです。



 こういうのは、きのこ狩りの専門家の知識と経験が必須。


 もしくは、鋭敏な嗅覚を持った獣人さんにお願い。


 要するに、これまでの狩りの経験とお得意の気配探索が通じない獲物には、てんで役立たずなのですよ、僕。




 うん、それでは、撤収。


 狩人らしく森を突っ切って最短距離で我が家へ。



「こんにちは、フォリスさん」


 !?



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