２１ 御礼
ロイさん宅でのアレな出来事から数日後、
イーシャさんから、魔灸の森に突然外来種が現れた原因が判明したとの連絡がありました。
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ことの発端は、エルサニアの地方貴族、の御令嬢。
御令嬢は可愛いモノが大好き。
ドレスだったり、アクセサリーだったり、そして、ペットだったり。
お父様におねだりして、欲しいモノは全て買い漁っちゃう。
問題は、とっても飽きっぽかったってこと。
最近のお気に入りは、無理を言って手に入れた、
可愛い『リグラルトとびねずみ』のつがい。
仲睦まじいつがいは、毎日ご馳走ざんまいの平和な暮らしに、大ハッスルの大繁殖。
あまりの増えっぷりに怖くなった御令嬢、
じいやに命じて、ねずみたちを遠くへ捨てさせた。
捨て場所はもちろん、魔灸の森。
何が起きたかは、ご存知のとおり。
事の顛末を知ったツァイシャ女王様、
わがまま御令嬢をキツく叱って、
甘やかしパパの地方貴族にも、結構なお灸を据えたとのこと。
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ちなみに、この件を調査した『平和を願う乙女たちの集い』という組織は、ツァイシャ女王様がトップではありますが、公的機関ではなく有志による私的な集まりなのだとか。
まあ、各国を代表するような優秀な人材が、個人的、かつ自主的にメンバーとして在籍しているような大組織に、公的・私的というレッテルはあまり意味がないような気もしますが。
何はともあれ、お疲れさまでした、女王様。
今回の件、感謝の意を直接お伝えしたいと、チュースさんがお仲間のとびねずみさんたちを連れてくるそうですね、エルサニア城に。
たくさんの子ねずみさんたちも、女王様にお会いするのをとても楽しみにしているとか。
サイリさんの『転送』トライク『ロージー』の、ふたつの助手席シートいっぱいのとびねずみさんたち、
思う存分モフりまくってくださいね。
