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第五十二章 亮太、子育てする

やがて、政男と聡子の結婚式も無事に終わり、秋山家に、新しい家族、聡子を迎えて、平和に暮らしていました。

近所の住民達は、「少しでも、間違った事をすると、聡子さんに叱られるわ。さすが、総理大臣の眼鏡にかなった、清廉潔白な女性ね。以前住んでいたマンションでは、住民から煙たがられて、虐めると、総理大臣を怒らせて、そのマンションのゴミは回収しない事になったそうよ。自分達で、処理場まで持って行かなければならなくなったそうよ。従わなければ、マンションを取り壊すと、総理大臣が激怒していたそうよ。聡子さんに従わなければ、総理大臣を怒らせて、ここを追い出されるかもしれないわよ。」と噂していて、聡子に従っていた為に、聡子は、近所の主婦達の、リーダー的存在になっていました。

政男の部屋は、亮太と泉の部屋のように、広くない為に、居間と寝室の、二部屋使用する事になりました。

    **********

一方、亮子が生まれて、一年ほど経つと亮太は、「そろそろ立たないかな?」と立たせようとしていました。

幸枝が、「立たせてはダメ!」と止めました。

亮太は、「何故ですか?」と不思議そうでした。

幸枝は、「まだ足の骨が、体重を支えられない為に、今立たせると、足が曲がるわよ。泉さんの足は、まっすぐですが、陽子さんの足は、曲がっているでしょう?私が、すみれを、早く歩かせようと焦った結果、こうなってしまったのよ。成長した、すみれの足をみて、後悔しました。」と説明しました。

亮太は、「それじゃあ、いつになったら、立たせてもいいのですか?」と何か目安があるのかと確認しました。

幸枝は、「その時は、自分で立ちます。それまで待っていてね。」と説明しました。

亮太も納得して、亮子が自分で立つまで待って、その後、歩行訓練などして、平和に暮らしていました。

    **********

亮太も泉も、総理大臣直属の秘書なので、秘書と子育ての両立は困難で、亮子も動いて、目が離せなくなっていました。

幸枝は、すみれが、柿木から落ちた事があったので、神経質になっていて、お手伝いさんや、幸枝に負担をかけるので、三歳から、保育園に預ける事にしました。

泉が、「私の苗字は熊川だから、書類など、何かあれば都合が悪いので、亮太が前面にでて。」と相談して、亮太も納得して、各種書類などは、亮太が、秋山陽子として、作成しました。

保育園への送り迎えは、お手伝いの取りまとめがメインの仕事で、具体的な、お手伝いの仕事が少ない、啓子が担当していました。啓子が休みの日は、家の事は聡子に任せて、幸枝が担当していました。

啓子は、亮太と泉の子どもの世話がしたくて、そのようにしたようでした。

取りまとめの啓子が、保育園に行っている時や、休みの日など、不在の時に、さぼるお手伝いがいましたが、不公平が許せない聡子は、見逃しませんでした。幸枝と相談して、「さすが、聡子さん。よく見ているわね。私の前だと、皆、鎧を着ていて、真面目に仕事していて、さぼらないから、わからないのよ。これからも、よろしくお願いしますね。」と評価して、給料に反映していました。

    **********

やがて亮子は、小学校に入学しました。この時も、保育園の時のように、亮太が前面にでて、各種書類を作成していました。

入学式や、授業参観や、運動会は、亮太と泉と二人で行きました。

やがて、父母達の間で、「亮子ちゃんの所は、いつも女二人で、どちらが母親なのだろう?父親は、一度も見た事ないけれども、何かあるのかしら?」と、噂していました。

そんな噂をしていると、やがて、グループができました。

そのグループが、喫茶店で噂していると、偶々亮太の事を知っている母親がいました。

「秋山亮子ちゃんの様子を、いつも窺っている女性だけれども、以前週刊誌で見た覚えがあったので、昔の週刊誌を調べると、秋山総理大臣のお嬢様で、秋山陽子さんだったわ。やくざ絡みの人身売買事件や、結婚詐欺事件などを解決して、指名手配中の殺人犯とも格闘して、取り押さえたとして、正義のヒーローとして、週刊誌に掲載されていたわ。インターネットで検索すると、その時の動画が見られたわよ。現在は、秋山総理大臣直属の秘書らしいわよ。今までの実績から、公儀お庭番のような、仕事をしているそうよ。知り合いになっておけば、何らかの事件に巻き込まれた時などに、頼りになりそうだわよ。」と以前の週刊誌を見せて、亮太が指名手配中の殺人犯と格闘している動画を、スマホで見せていました。

「私も秋山って、どこかで聞いた事あると思っていたけれども、この週刊誌と動画を見て、思い出したわ。」と納得していました。

    **********

「事件に巻き込まれなくても、総理大臣直属の秘書だから、子どもが将来進学する時に、口添えして貰えれば、有利にならないかしら?私達のグループに、誘おうよ。うかうかしていると、他のグループに取られるわよ。」と有名校への進学に、期待している様子でした。

次回から、母親達は、急に亮太に優しくなり、子ども達にも、「秋山亮子ちゃんと仲良くして、友達になりなさいね。親友になれば、もっといいわ。」と諭していたので、亮子は、学校で人気者になっていました。

そんな様子を見て泉が、「亮太、若い母親に色目使って、何しているのよ。」と不満そうでした。

亮太は、「母親達は、俺を女だと思っているので、色目なんて、何の役に立つのだ?焼き餅もいい加減にしろよ。」とうんざりしていました。

    **********

ある日、亮子のクラスに、転校生、篠田修司がきました。

母親の篠田信子は、クラスの父母達の間で、いくつかのグループがある事に気付きました。

その中で、一番大きなグループが、亮太の噂をしていたグループでしたので、そのグループに、入りました。

信子は、以前子どもが通っていた学校で、父母達のグループで、リーダー的存在でしたので、少し慣れてくれば、リーター的存在になろうとしていました。

信子は、「私の主人は、大手建設会社の部長で、国会議員の秘書と知り合いなのよ。」と主人のPRをしていました。

他の父母達は、「あっ、そう。」と誰も乗ってきませんでした。

信子は、「主人は、国会議員の秘書と知り合いなのよ。何か困った事があれば、力で抑えてくれるわよ。」と誰も乗ってこないので、頭にきている様子でした。

    **********

そこへ亮太がきたので、父母達は亮太に、「信子さんが、国会議員の秘書は、偉いような事をいっていますが、そんなに偉いの?だったら、総理大臣直属の第三秘書なんて、すごく偉いのね。」と聞きました。

信子は、「当たり前じゃないの。第三秘書なんて、雲の上の人物で、話もできないわよ。」と突然、総理大臣直属の第三秘書の話がでてきて、驚いている様子でした。

父母達は、「話もできないだなんて、今、話をしているじゃないの。でも、陽子さん、そんなに偉いの?」と亮太が、そんなに偉かったのかと驚いている様子でした。

亮太は、「第三秘書なんて、そんなに偉くないわよ。」と特別扱いされたくない様子でした。

信子は、「あなた、国会議員の秘書を馬鹿にしていると、後で後悔するわよ。今日は主人が、国会議員の秘書を連れて、私をここに迎えにくるのよ。国会議員の秘書に、失礼な事言わないでよ。」と皆に自慢する目的で、父母達のたまり場の喫茶店に、迎えにきてもらう事にしたものの、心配で焦っている様子でした。

    **********

そこへ、信子の主人が、国会議員の秘書と共に、喫茶店に入ってきました。

「信子、待たせたな。帰ろうか」と信子に声かけしました。

父母達は、「信子さんのご主人なの?その横にいるのが、偉い国会議員の秘書なの?そんなに偉そうに、見えないわね。」と笑っていました。

信子は、「相手を見て喋りなさいよ。陽子さんが、第三秘書なんて、そんなに偉くないなんて言うからよ。そんな失礼な事を言ったら、後で後悔するわよ。」と亮太に苦情を訴えて、焦っている様子でした。

国会議員の秘書は、振り返った亮太の顔を見て、「君こそ失礼じゃないか。」と慌てて信子を止めて、亮太に、「私の知り合いの妻が、大変失礼な事を言って、申し訳ございませんでした。」と謝っていました。

亮太は、「あなたも大変ね。いつもペコペコして。」と笑っていました。

信子は、「えっ!?陽子さん、あなた何者なの?」と亮太の事を、知ろうとしていました。

父母達は、「陽子さんは、信子さんが、雲の上の人だと言っていた、総理大臣直属の第三秘書よ。」と教えました。

信子は、小さくなり、迎えに来た主人と、国会議員の秘書と帰りました。

    **********

信子は、帰りの車の中で、国会議員の秘書に、先程の亮太の話は、本当なのか、聞きました。

国会議員の秘書は、「本当です。彼女は主に、総理大臣に、火の粉がかかりそうな事件を調査して、解決しています。実際、彼女に退職に追い込まれたのは、国会議員の秘書だけではなく、国会議員も、退職に追い込まれています。その他には、警察もまだ気付いていない事件に、マスコミが気付いて騒ぎだせば、問題が大きくなる前に、彼女が解決しています。昔の、公儀お庭番のような仕事ですね。彼女に睨まれれば、私は勿論、先生も退職に追い込まれる可能性は否定できません。くれぐれも、彼女に失礼のないようにして下さい。」と忠告しました。

    **********

信子は、今のグループは、全員亮太を信頼している様子でしたので、リーダー的存在になるのは無理だと判断して、別のグループに入りました。

そのグループでは、子どもの将来の事を、話し合っていました。

「子どもに勉強ばかりさせるのは、かわいそうで、元気で活発に生活してほしいと思っていますが、有名学校への進学も、子どもの将来の為に考えて、熊川泉さんと仲良くしているのよ。将来口添えして貰いたくてね。」と子どもの事を考えていました。

信子は、「それだったら、クラスの父母の中に、総理大臣直属の秘書がいるので、仲良くすればどうなの?」と何故亮太ではないのか、疑問に感じていました。

「だから、熊川さんと仲良くしていると言ったでしょう?熊川さんは、総理大臣直属の第四秘書よ。」と教えました。

信子は、このクラスは、総理大臣直轄のクラスかと驚いて、他のグループにも、誰か大物がいるのかと感じて、このクラスの父母達のリーダーになるのは、諦めた様子でした。


次回投稿予定日は、10月15日を予定しています。

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