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第五十章 泉、亮太の子どもを出産する

亮太は、「俺だけではなく、泉の力にもなってほしい。未婚で妊娠すれば、誰の子か、皆で噂すると思う。不倫の子だとか、レイプされたとか、色々と噂が広まると思う。変な噂が広まらないように、力を貸して。」と泉を守ろうとしていました。

あかりが、「泉さんは、総理大臣の秘書だから、総理官邸内部や秘書の間で、噂を止められるのは、総理官邸に出入り自由の、陽子さんでないと、止められないわ。止められる?旅行にでも行ったことにして、休んだほうが無難よ。」と提案しました。

昌子が、「一年近く旅行するのは、不自然よ。」と現実問題、無理があると感じていました。

亮太は、「白石亮太という恋人と、世界一周旅行に、でかけた事にすればどうや?」と提案しました。

泉が、「何が世界一周旅行よ。旅行から帰ってきたら、私はどうすればいいのよ。写真や動画を見せてと言われれば、どうするのよ。亮太の写真もないのよ。そんなのダメよ。」と話が繋がらないと、反対しました。

亮太は、「そうか、写真などの事を考えると、旅行は無理だな。」と困っていました。

泉は、「心配してくれて、ありがとう。私は大丈夫よ。」と亮太の為に、がんばろうとしていました。

亮太は、「大丈夫だ。俺が全力で守るよ。」と泉を守ろうとしていました。

    **********

亮太と泉は、何度か病院を訪れて、ようやく泉が妊娠しました。

秘書の間で、噂が広まりましたが、亮太が、「私は知っているわよ。信頼できる人物だから、大丈夫よ。」と噂を抑えていました。

政男や治子も、変な噂が広まらないように、協力してくれました。

亮太が、がんばって噂を抑えていた為に、噂も落ち着いて、やがて泉は、産休に入り、亮太が勢力的に、泉の世話をしていました。

秋山邸でお手伝いをしている啓子も、お手伝いの取りまとめとして、他のお手伝いに、「総理大臣待望の初孫よ。無事出産させる事も、お手伝いの大事な仕事よ。」と指示して、幸枝の許可を取って、シフトを組んで、泉の世話係のお手伝いを決めて、泉の近くには、いつもお手伝いがいるようにして、協力していました。

    **********

啓子や亮太の協力で、やがて、泉は元気な女の子を出産しました。

名前は、亮太の亮をとり、亮子と命名されました。

秋山総理大臣は、「政男も治子も、いい歳なのに、結婚もしないから、孫の顔は見られないと諦めていたが、生きている間に、孫の顔が見られて、嬉しいよ。」と初孫に喜んでいました。

政男は、「私は、結婚する気は、ないわけでは、ないのですが、私に近づいてくる女性は、遺産目当てだとか、そんなのばかりで、女性不信になっている。近づいてくる女性の事を、私立探偵に調査依頼すると、付き合っている男性が何人もいたりして、結婚に踏み切れない。そんな時に、先日解雇した、お手伝いの由美子さんが、私に迫って来たので、またかと思い、無視していると、スカートが、だんだんと短くなってきて、胸もだんだんと広がってきて、困っていました。解雇して頂いて、助かりました。」と結婚は、したいが、信頼できる、相手がいない事を告げました。

治子は、「私も同じよ。彼とデートして、別れたあとに、忘れ物を取りに戻ると、別の女性と、あんなブス、遺産さえもらえれば、即刻離婚だと話をしているのを聞いて、遺産の為に、お父様が、毒殺されるんじゃないかと心配で、即刻別れたわ。」と自分も同じだと説明しました。

    **********

秋山総理大臣は、「そうですか。それは難しい問題ですね。私も死にたくないですから、陽子さん、元男性の陽子さんでしたら、男性を見る目はあるでしょう。誰か、いい男性はいませんか?」と治子の相手を、捜そうとしていました。

亮太は、「確かに、そうですね。私も、男性だった頃の知り合いに、女性として会う機会が数回あり、男性に対する態度と、女性に対する態度が、大きく異なる人が多いですね。そんな、鼻の下を伸ばしているような男性は、自信を持って、紹介できませんね。私も気にかけておきます。」と、適当な男性に、知り合いがいない事を、伝えました、

秋山総理大臣は、「そうですか。よろしくお願いします。」と亮太に期待していました。

治子が、「自分の結婚相手ぐらい、自分で捜すわよ。」と不愉快そうでした。

幸枝が、「先ほどの話は、それができないという事ではなかったのですか?くれぐれも、変な男性に引っ掛からないでね。お父様が亡くなれば、遺産は私に入ります。遺産の為に、私も毒殺されたくないですから。」と治子の心配をしていました。

亮太は、「遺産目当てが問題になっているのでしたら、時代劇の、若様やお姫様ように、身分を明かさず、市中徘徊すればどうですか?」と提案しました。

政男と治子は、「それはいいかもしれませんね。考えておきます。」と乗り気でした。

    **********

亮太は、「ところで亮子は、秋山さんの血を引いていませんが、孫として、認めて頂けるのですか?」と申し訳なさそうに、確認しました。

秋山総理大臣は、「首から上は、他人かもしれませんが、体は、すみれの体です。すみれの子どもとして、秋山家に籍を入れて下さい。」と孫として、認めました。

亮太は、以前遺産問題になったので、念の為に、「お兄様、お姉様、希望されるのであれば、いつでも遺産放棄しますので・・・」と説明していると、「あれは、俺達が悪かった。陽子さんを、妹として認めるよ。遺産は放棄しないでくれ。」と依頼されて、遺産問題が解決して、亮太と泉は、お互いに目を合わせて、ホッとしている様子でした。

    **********

亮太が、「赤ちゃんの抱き方に、何かコツがあるのかな?」と亮子を、どのように抱こうか考えていました。

幸枝が、「赤ちゃんの足は広げて、体は丸くなるようにして、首が座るまでは、頭をしっかりと支えて抱くのよ。」とポイントを教えました。

亮太は、「難しいな。でも、体が丸くなるようにすれば、将来、姿勢が悪くならないのですか?」と不思議そうでした。

幸枝は、「お腹の中では、体は丸くなっていたので、その方が、赤ちゃんは安心するのよ。例えば、片方の腕を、足の間に入れて、もう片方の腕全体で、赤ちゃんの体と頭を支えるとか、赤ちゃんの、頭と背中を、自分の胸にあてて、腕で赤ちゃんの足を閉じないようにして抱く、例えば、M字開脚のようにして抱く方法があるわよ。間違っても、向かい合わせにして、背中だけを抱かないでね。首が座ってないから、首がガクッとなり、運が悪ければ、障害が残る可能性があるわよ。」と説明しました。

    **********

亮子は、秋山家全員に愛されて、スクスクと育っていました。

亮太と泉は、手があいている時など、休みの日は、亮子をベビーカーに乗せて、散歩に連れ出していました。

泉は、「亮太、今日は亮子を公園に連れて行ったそうね。公園デビューね。」と笑っていました。

亮太は、「何だ?それ」と意味不明でした。

泉は、「子どもを日光浴させている間に、母親達で井戸端会議するのよ。」と簡単に説明しました。

泉から説明を聞いた亮太は、次回、亮子を公園に散歩に連れ出した時に、他の母親に話しかけました。他の母親とも雑談していると、いくつかのグループがある事に気付きました。

ある日、亮太と泉が休みの日に、亮太が亮子を公園に散歩に連れて行き、泉が少し遅れて公園に行くと、亮太は鈍感だから、他の母親達から、仲間外れにされている事に、気付いてないと感じました。

    **********

泉は、「陽子ちゃん、恋愛話ばかりしているから、他の母親達が、皆一歩引いていると気付かないの?鈍感ね。」と呆れていました。

亮太は、「わかったわよ。それじゃ、話題を変えよう。栄子、まだ独身の同級生が、この近くに住んでいると言っていたけれども、その娘は、どうしたの?結婚したのか?」と話題を変えました。

公園に、子どもの散歩にきていた北山栄子は、「最近彼氏と出会って、付き合っているそうよ。」と亮太に同級生の事を、突然聞かれて、戸惑いながらも返答しました。

泉は、「だから、恋愛話ではなく、子育てに関する悩みなどの話題が、何故出て来ないの?」と亮太を睨みました。

亮太は都合が悪くなり困っていると、栄子の独身の同級生が、公園の近くを、歩いている事に気付きました。

すかさず亮太は、「栄子、あの娘じゃないか?独身の同級生は。声をかけて、彼氏の事を聞いてみろよ。必要に応じて、助言するから。」と話題を変えました。


次回投稿予定日は、10月8日を予定しています。

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