07 SIZ0と事情聴取
「今日から、お前は体感1ヶ月間拘束される。まあ、安心しろ。
時間加速の魔方陣がかかっているから、実質30分だ。」
「それはわかりましたけど、罪名は?」
「営業妨害、不退去罪、強要罪が、報告されているが弁明はあるか?」
…地味に否定しずらいな。間違ってはいないけどなにか違うような感じ。
「しているけど、していませんから。」
「何を言っているか訳わからねぇよ。」
言っておいてなんだが自分でもよくわからないや。
「まあ、とりあえずお前にとってもデメリットばっかりじゃないんだぞ。
労働作業として、簡単な錬金、木工、鍛治の練習がこっちの30分で一ヶ月分できるし、
食事、睡眠もいらないから、何にも邪魔されずにできるぞ。
監視係の俺も、こっちの30分で1ヶ月の給料をもらえるし、
まさにwin-winの関係じゃないか。」
なるほど、それを聞いたら悪く無い気がしてきた。最後の部分に興味はないがな。
「わかりました。諦めてさっさと捕まりますよ。」
「よし、こっちにこい。」
警官は、裏のドアをあけながら俺の手を引っ張る。
「強く引っ張り過ぎです!俺の腕が取れますよ。」
「そうか、やさしめに掴んだはずなんだがな。」
これが、優しめならば、相当力は強いだろう。
NPC恐ろしいな。喧嘩なんぞした日には、
あまりのショックでリアルの方でも永眠してしまいそうだ。