表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

読み専が乙女ゲーム転生ものに思うこと~私はそろそろテンプレ以外が見たい!~

作者: 白籐さいか

気分が悪くなったらページを閉じてください。よろしくお願いします。

 私は読み専を一年半続けてきました。そのなかで特に女性主人公ものは好きで、今はやっているというのもあって悪役令嬢ものや乙女ゲーム転生ものは特に多く読んできました。しかし、実際に乙女ゲームをプレイしている身として、いくつか思うことがあるのです。

 もちろん、どの作者様もよく考えてあるなと感じますし、「だったらお前が書いてみろよ」と言われたらたぶん無理です。ですので、他の作者様は全く気にする必要はありません。ただ、私が感じたことを書くだけです。中には批判ととられるかもしれないので、それでご不快になりそうだったらいつでもページを閉じてください。でも、少しでも作者様の参考になったらうれしいです。


 


 私が感じた、物申したい事を観点別に語っていこうと思います。

①世界観 

 一番違和感を感じるのはここです。悪役令嬢、婚約破棄にしても乙女ゲーム転生にしても世界観は必ず中世ヨーロッパ。悪役令嬢ものは中世ヨーロッパのこの世界観でなければそもそも令嬢の身分自体存在がなくなってしまうので仕方ないと思うのです。そして、婚約破棄ものはたしかに現代設定でもできますが、それでも身分の上下がなければ婚約破棄ものは書けないと思うので、中世ヨーロッパが多くなってしまうのは仕方ないと思うのです。

 しかし、乙女ゲーム転生もの。このジャンルまで世界観を中世ヨーロッパにしなければならないのでしょうか。実際の乙女ゲームだって、おそらく中世ヨーロッパあると思います。しかし、私がプレイした中にはありません。私がプレイしたソフトが偏っているというだけかもしれませんが、私は乙女ゲームは有名なものを基本的にやっています。その中では、当然歴史ものや現代ものが比較的多いように感じます。だから、乙女ゲームの世界観を変えてみてはどうかといつも思います。

 たしかに乙女ゲーム転生ものはだいたいは現代知識を利用した主人公無双と、ヒロイン無視での学園生活が定番ですから、そもそも発達した世界では少なくとも前者はできないわけです。そして、自然にヒロインともう一人の女主人公、男性方をかかわらせるために学園というのもわかります。それに、実際の乙女ゲームでは女の子はヒロインのみというゲームもありますし、乙女ゲームの世界観変えて設定と主人公無双がかみあうようにいろいろ考えるのは、とても複雑で難しいです。むしろ、変わった世界観を簡単に考えて小説書けたらその人は乙女ゲームのシナリオライターになれると思います。しかし実在の乙女ゲームの世界観を借りてしまっては二次創作になる。だから最終的に、なろうではやりの中世ヨーロッパになるのもわかります。

 しかし、正直この世界観にはもう飽きて、作品を読むときに「どんな世界に転生したのかな」という期待はなく、「今度の作品の主人公はなにをするのだろう」という期待だけになっています。もちろん主人公の行動、ストーリーに引き込まれるときもあるのでよいのですが、世界観が変わった作品があったらなろうの中で意表をつく作品になる気がします。実際にweb小説発で、独自の世界観を作り上げた恋愛作品はおそらく書籍化していると思いますし、転生とはちょっと違いますが、web恋愛小説から乙女ゲームになったものもあります。(梨沙さん作『華鬼』)

 実在の作品で言えば、「キミボク ~ 悪役なんてお断り! ~」は現実世界乙女ゲーム転生もので、ざまあもあって満足でした。この作者の作品は私にとてもあっていて、他にも「薔薇とカスミソウ」や「イミテーションジュエリー」も好きです。正直、乙女ゲーム転生には中世ヨーロッパが多すぎるので中世ヨーロッパ以外であれば比較的満足です。


②攻略キャラ

 世界観と少し重なってしまう部分もあると思いますが、なぜ必ず王子と騎士団長息子と宰相息子と魔法師息子なのでしょう。そして隠しキャラには魔王や幼馴染みの爵位跡継ぎでしょうか。貴族は美人と結婚するから遺伝できれいな顔立ちの方が生まれ、乙女ゲームとして、イケメンと恋愛するというのはわかります。しかし、いつもその辺の方は頭が悪い、ヒロインにたぶらかされた設定です。悪役令嬢もの、婚約破棄ものは、最終的にたぶらかされた男性方への断罪イベントも含むのでそうなってしまうのは仕方ないと思いますが、乙女ゲーム転生ものだったら他の設定はできないでしょうか。

 まあ、むしろ実際の乙女ゲームの方が恋愛のストーリー重視で家柄などはかかれないこともあります。そして、エンディングむかえたらそれで終わりだから結局劇的恋愛展開と顔、声さえよければ実際の乙女ゲームは売れます。むしろ、なろうの作品の方がエンディングむかえても終わりじゃない。それで実際に地位を剥奪されたりしたら生きられないし、顔だけよくても貧乏に嫁げばハッピーエンドではなくなるから相手はエリートに、というのもわかります。ただ、たまには平民で顔と頭がいい幼馴染(この設定に貴族の私生児設定加えるのもあり)とか、主人公がかかわった商会の息子(平民)とか、そういう見たことない設定のメインヒーローが見たい。ただ、この設定だと、逆にメインヒーローのかっこよさをどのように書くか、という難点がありますが。あまりエリートにして目立たせると爵位を渡されて結局エリート爵位持ちというテンプレになりますから。それでも生まれつきのエリートが相手よりは成り上がりの方がなろうとしては新鮮な感じがしてテンプレは若干外れるかと思います。

 例えば、「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~」のルッツがもっと見せ場が合ってメインヒーローだったら恋愛的なテンプレを少し外れたすごい作品になると思います。(もちろん、この作品はテンプレうんぬんと言わなくても魅力的な人物は多いしストーリーもおもしろいので今ので満足はしております。)



 ③18禁乙女ゲーム?

 これはよくムーンライトノベルに見かけることばです。ですので、普段そちらを見ない方は関係ありません。

 言葉の意味は分かります。そのような世界に転生して、触手なり媚薬なりを使ってそういう行為を含む小説ですね。言いたいことはわかります。ただ、実際の乙女ゲーム。私が知らないだけかもしれないが、メジャーな乙女ゲームでそもそも18禁乙女ゲームってあるのでしょうか。レイティングがZになっているゲーム。私が普段プレイしているゲーム会社二社のホームページに行って、だいたい見てきました。が、だいたいはDまででした。これは確認していないだけかもしれませんが、Eはひとつもありませんでした。探せばあるのでしょうが、そんなマイナーなPC乙女ゲームなど、やっているものでしょうか。やっていた人が転生したと言われればそこまでですが、ほとんどはやっていないだろうと思うので、実際ありえないじゃん、と思ってしまいます。

 おそらくそう言う作品では、主人公は前世でプレイしたから世界観や登場人物、攻略キャラの設定を知っているという設定を書きたいのだと思います。でも、だったら乙女ゲームじゃなくて、web小説とか漫画、TL小説で読んだ、ではだめなのでしょうか。乙女ゲームという検索ワードに引っかかって読んでほしくて利用しているとしか思えないのです。





 以上が大まかに私が思ったことですが、全てに対して「なろうは一次小説なのだから実際の乙女ゲームなど関係ない。転生したと設定する乙女ゲームの内容だって自分で全部考えるんだ」といわれればそれまでです。ですが、乙女ゲーム転生ものは作風がどうしても似すぎるように感じているので、もし新しい風を吹き込むのだったら実際の乙女ゲームの世界観を、参考にはできませんがちょっと見てみるのもアリではないかと思います。



 ここまで読んでくださった方は本当にありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 確かにどれも似ていますよね。 [一言] 乙女ゲームが好きだから書くのではなく、なろうでそうした形式があると知って、テンプレを自分だったらこうするのに。という視点で書かれているのかもしれない…
[一言]  なるほど、参考になりました!  私は乙女ゲーム転生ものは書きませんが、悪役令嬢、婚約破棄などは書きますので参考にさせていただこうと思います。  私は逆ハーと主人公チートは好きじゃないので書…
2019/05/05 02:13 退会済み
管理
[一言] 分かります!乙女ゲームで転生モノは基本的に中世ヨーロッパが舞台で、悪役令嬢は貴族。ヒロインは平民の美少女で父親が貴族で、母親が亡くなり迎えにこられる。悪役令嬢に虐められつつも、学園の人気者達…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ