俺、休日に孤児院に行って帰り道に殿下を見かける
今日はバイトがおやすみの日だ
だけど今日はボランティアで孤児院の子どもたちに勉強を教えてあげる日だ
1ヶ月に一回僕は孤児院に行って子どもたちに勉強を教えてあげている
最初は暇だったのありちょっとした気持ちで孤児院にいったのだが
そこの子どもたちが凄く可愛くて1ヶ月に一回ではあるが時間を作って子どもに勉強を教えている
今日も1ヶ月ぶりに行こうと思って家を出たら
知り合いにあってしまった
「あっあのっミリーさん!俺と付き合ってください!」
「今日は用事があるの、ごめんね」
彼はB級冒険者のアルフェルさんだ
昔、ギルドにボロボロになって帰ってきたので
手当てをしてあげていたら同い年ということが分り話があい友達になったのだ
すでに何回か告白されているんだけど
男と付き合うのは抵抗がある
「あの、用事って?」
「子どもたちに勉強を教えに行くの」
「俺もついていっていいですか?」
「いいですよ」
アルフェルさんと一緒に孤児院に来たけど
アルフェルさん何でついてきたんだろう?
一緒に勉強を教えるどころか子どもたちと一緒に勉強してるよ
「今日はここまでね」
今日は九九を教えた
何とか理解してもらったけど次は何を教えようか
子どもが外で元気よく遊んでいる
男の子たちはアルフェルさんの冒険の話や武器や防具の話に夢中なようだ
「ミリーさん、隣いいですか?」
「どうぞ」
「ミリーさんは頭がいいですね、それに子どもたちも楽しそうだ 昔俺がここにいたときは酷かったですから」
「アルフェルさんは昔孤児院に?」
「昔の話です、あまり聞いて気分のいい話ではないですから」
この孤児院は訳ありの子どもが多くいる
本来なら心を閉ざして誰も信用しなくなるような子どもばかりだけど、ここを管理しているお婆さんのおかげで笑顔で過ごせるまでになったらしい
最初に話を聞いたときはトラウマを抱えてるなんてとても思えなかったほど今子どもたちは元気だ
「ねぇねぇミリーはアルフェルと付き合ってるの?」
女の子の質問した途端に子どもたちが集まってきた
子どもでも恋愛の話は大好きなようだ
「んー お友達かな?」
「よかったー」
この子はアルフェルさんのことが好きなのかな?
よく見れば他の子どもたちも安堵している
子どもは分かりやすくて可愛い
見ているだけで癒される
「またね、次までに宿題をやっておいてね」
「はーい」
「やっぱりミリーさんはいい人だな、俺諦めないから、またな!」
明日はギルドのバイトか
あっ、そういえば昨日お皿割っちゃったんだっけ
買いに行かないと
えーと、他に欲しい物は
ん?えっ! やばい殿下がいる!
「今日も見つからなかったな」
「殿下、もう諦めましょう」
「バカ言え!貴族にはもう可愛い子には婚約者がいるんだどこの貴族も俺との縁談を断る以上平民から可愛い子を探さなくては」
「平民でも殿下と結婚したい奴なんていないと思うけどなぁ」
「何か言ったか?」
「いえ、何も、しかし殿下目的が代わっています、あなたは陛下にリサ嬢は王妃には相応しくないと言われたのでリサ嬢を愛人として別に王妃になる人を用意するんですよね、でしたら頭のいい人を見つけなくては」
「お前は本当に出来が悪いな、俺が可愛いと思う娘が頭が悪い訳がなかろう」
「いや、実際リサ嬢はどうかと思うぐらいバカだけどな」
「何か言ったか?」
「いいえ、 殿下そろそろ帰りましょう、暗くなってきました」
見つかったら絶対に面倒だから会いたくない
噂では聞いていたけど本当に街に来ているなんて
ギルドや喫茶店に来なければいいんだけど