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コブシの魔術師  作者: お目汚し
44/65

牢獄トラップ

大人たちを探しに・・・

今いるのは、石で出来た牢屋のようなところじゃ。

マーリンも一緒に居る。先客も一人居った。


「なんで詐欺師女も来てんだよ・・・」


岩壁にもたれかかるように座り込み、不満気な顔をそむけている、シュルツ王子だ。


「あんたこそ、なんでこんなところで捕まってるのよ?!」


「知るか!ダンジョンの中歩いてたんだが、いつの間にかここに閉じ込められてたんだよ!!」


マーリンが噛みつくと、怒鳴り返してきた。


「大体、ここのダンジョンは死んでたんじゃないのかよ・・・何だよ、このトラップは・・・」


ワシらは、どうやらダンジョンのトラップにハマったらしい。転移系のトラップだと思うが、こんなトラップは初めてじゃ。


「でも、アンタが大人しく座り込んでるなんて意外だわ。すぐにでも檻をぶち破って飛び出して行きそうだけど」


「やりたきゃご自由にどうぞ、オレは疲れたから休んでたんだ」


ズリズリとずり落ちてくると、そのまま横になってしまう。


「シュルツ王子よ、つまりいろいろ試したが、ここから出られなかったということかの?」


「・・・まあ、そういうことだな。俺のスキルじゃ、ここは出られなかった」


「ふーん、で、ここは何処なのよ?」


「知らねーよ、とりあえず回復しなきゃ何も出来ないから、今は休んでんだ!」


マーリンの発言にはいちいち噛みつく。


「回復?というと、怪我でもしたのかの?」


「いや、MPが切れてるんだよ。完全に空っぽ。ポーションも持ってるけど、何があるか分からんから、温存しときたくてな」


「え?アンタ結構MP多いほうじゃ無かった?なのにMP切れ?」


マーリンの言葉に再び噛み付こうとしたが、やはり疲れているのか、そのまま不貞腐れたように横になってしまった。


「なによ、どういうことか位説明しなさいよね」


ぶつぶつ言いながら、牢屋?の中を歩きまわり始めた。


この牢屋は、3面が岩壁がむき出しの壁になっている。正面に、素手では破れそうもない程度の鉄鋼製と思われる扉がついており、当然のように鍵がかかっている。床も天井も、壁と同じような状況で、横になっている王子も、決して寝心地が良さそうには見えない。

中の広さは、幅4m奥行き5mといったところで、広くはない。もともと3人部屋のようだ。かなり狭い。


「ま、とりあえず出ましょうか」


そう言いながら、マーリンが手を鍵にかざした。アンロックの魔法を使うのだろう。そう思いながら見ていると、カチリ、と解錠された音が響く・・・タイミングに成っても一向に音がしなかった。


「あれ?久しぶりで失敗したかな?」


マーリンは腑に落ちない顔をして、さらに集中してアンロックを行使するようだ。

が、やはり失敗した。


「どういうこと?」


若干の苛つきを覚えたのか、目が剣呑な光をたたえ始める。マーリンは大魔術師。魔法には絶対の自信を持っていたのだ。2回も失敗したとなれば、沽券に関わる。


「やめときな」


シュルツ王子の声が、マーリンの3度めの試行を止めた。


「もしかして、詐欺女ならとも思ったが、やっぱりダメか・・・」


「ダメって何よ!!」


「切れるなって!!」


シュルツは、心底疲れた表情をマーリンに向けた。


「シュルツ?!アンタMP回復してる?」


マーリンがそんなシュルツを見て、ハッとしたように気が付き問いかける。


「へ、気づかれたか・・・実は、さっきから全く回復しないんだわ」


「ちょっと!ポーション使いなさいよ!」


そう言うと、自分の道具袋からマジックポーションを取り出し、飲ませる。

シュルツは抵抗らしい抵抗もせず、されるがままに飲ませてもらっている。


「ふう、助かったぜ。一応礼を言っておく」


全回復とは行かないまでも、30%程度回復したようで、先程より幾分顔色も良くなった。


「どういうこと?ここって魔法が使えないの?」


「よく分からんが、俺もアンロックを試してみたが開かなかった。頭にきたんで、思いつく限りの魔法を打ち込んだが、扉はもちろん、壁もびくともしねえ。ちなみに剣技も全て通用しなかった」


「ちょっと、じゃあここからは出られないってこと?」


「さて、誰かが外から開けてくれれば良いんだが・・・」


場所も分からなければ出ることも出来ない。とんでもないところに飛ばされたもんじゃ。

そう思いながら、ショートソードを一本引きぬくと。


「フン!」


スラントを発動させて扉に斬りつける。若干多めにMPも使ってみたが・・・


ガン!!


確かに扉に当たったが、ものすごい音がしただけで、傷一つつかずに扉はそこに佇んでいる。


「ちょっと、いきなり大きな音立てたらびっくりするでしょ!」


「おお、すまん。ちょっと試してみたかったんじゃ」


マーリンには怒られたが、確かに、これで傷一つつかないとは、少々ヘコんだ。


「私がやってみるわ」


そう言うと、珍しくマーリンが詠唱を始める。いつもは詠唱を短縮して魔法を使っているだけに、たかだかファイヤボールごときで詠唱するマーリンを見るのは初めてじゃった。

詠唱が終わると、マーリンの杖の先に、指先ほどの小さな、だがまばゆい光を放つファイヤボールが完成していた。どれほどの温度なのか計り知れないが、かなりのMPをつぎ込んだとみられる。


「ファイヤーボール!!」


その光の玉が一瞬で扉に突撃していく!


ドゴン!!


と、大きな音を立てて扉にぶつかると、当たったところの周りが、真っ赤になった。どんな鉱物だろうと、融点を超えれば溶けてしまう。が、それ以上の変化はなく、赤く焼けた鉄板は冷めるにしたがって元の色を取り戻していった・・・


「シュルツ、壁も天井もダメだったのね?」


マーリンが存外、冷静に問いかけた。


「ああ、壁も天井も全部試した。扉の継ぎ目に剣突っ込んでみたが、全てダメだ」


「そう・・・」


そう言うと、マーリンも床に座り込んでしまった。


「なんだ、簡単に諦めるんだな?」


シュルツの言葉に


「アンタの魔法の強さ、結構評価してるんだよ私、アンタが試してダメだったんなら、今は待つ時間よ」


マーリンが、微笑みながらそう言った。


「な、なんだよ!こんな時に!」


と、盛大に照れているのが、ワシにも丸わかりじゃった。


「ふーむ・・・」


しかし、どうにもならん。


「しかしマーリンよ。待つと言っても、何を待つのじゃ?」


「聞くだけ野暮よ。あの子達に決まってるでしょ。」


マーリンはそう言うと、道具袋の中から調理道具などを取り出し始める。


「お茶でもして待っていましょう。そうそう、アンタは相変わらずMPが回復しないか、検証していてね」


「そう言われると思って、ずっとモニターしてるよ」


「流石、優秀な弟子ね」


「うるせー」


そんな会話をしながら、シュルツもお茶の準備を手伝い始める。


ワシは、こんな状況でも思いの外パニックに陥っていない自分に驚きながら、その原因に自分でも気がついていた。マーリンと同じく、心の何処かでルキノが来てくれるということを信じていた。


----------------------------------------------


「居た!!」


「お、見つかったか!」


「・・・・!」


「お前はビックリ人間か!」


「さすがルキノくん!!」


仲間たちの4者4様の賛辞を受け(約一名無口ですが)オレは校長たちを見つけたことを仲間に告げる。

例の広場は音でモンスターが出てくると厄介なので、先には進まず、少し戻った通路の中で、休憩を取りながら探していた。


魔素認識でマップ全体を探ったのだが、一階には居なかった、シュルツと同じように、一気に地下5階まで見てみたが、やはり見当たらなかった。恐らく転移系のトラップに掛かったと考えられるので、最悪全く別な場所に居る可能性も考えられたが、それではお手上げなので、ひとまず探査の手・・・というか目を、横方向に向けてみたのだ。


このダンジョンは、実は、まだ未踏の部分が地下1階から5階まででも相当な広さがある。マップを追ってみると、地下6階から、上につながる階段が有って、そこから登って行くのだが、今は、その6階に行くことが目的だったので、その先にこのメンバーだけで挑むというのは、いささか不安が有った。


一人なら問題無い・・・と言うのは言いっこ無しだが、それは置いておいて、ひょっとしたらと思って、壁の向こう、まだ踏み込んでいない1階から5階の地区を見て行ったら・・・小さな小部屋に3人の反応を見つけたのだ。


「ここは・・・地下5階・・・下り階段のそばか」


そこは、地下6階から上る、未踏地区の最初の一角であった。


「で、どうやってここまで行く?」


ミッツが聞いてくる。


ちなみに、スキルの話をする訳にはいかないし、説明も面倒なので、マーリンから借りたということにして、魔法の地図なるアイテムを作り出し、それを道具袋から出して広げている。実際には、ただの大きめの紙に、魔素認識で得た情報をリアルタイムで映し出しているだけで、他の人が持てば、ただの紙切れに早変わりだ。


「普通に考えたら、このまま進んで6階を経由して助けに行くんだけど・・・」


「私達だけで行けるのか?」


そこなのだ。


5階から6階への下り階段は、ゴブリンの集落の中にあるらしい・・・報告ではそう聞いている。

となると、下った途端に戦闘になるのは明白で、相手が何体居るのか、全く想像がつかない。


「そもそも、校長達を飛ばしたトラップはクリアできるか?」


「あ、それについては大丈夫だった」


「見てきたのか?」


「いっその事飛び込んじゃえば早いかなとも思ったんで、調べてみたんだけど、何も無かった」


「そういう調査は独りでするな。お前にまで消えられたら、お手上げだ」


ミッツの言葉に、スミマセンと謝りながら、内心焦っていた。オレは転移が使えるので、最悪罠で飛ばされても返ってくることは可能だと考えていた。そこで、トラップに飛び込んで、二人を連れて再び転移して、何事もなかったように戻ることも考えていたのだが、トラップが消えてしまったので、これは却下された。

そこで、魔素認識を使っての総当たりに成ったのだが、思ったより早く見つかって良かった。


「ちょっと良いですか?」


助さんが発言する。


「確か6階の入り口はゴブリンたちの巣になっていると聞きましたが、このような人数で先に進めますか?」


おお、まっとうな意見だ。


「であれば、少人数で校長たちの救出のみを目的で、潜入するのが第一かと思われます」


助さん、使えるじゃない!!


「如何ですか?」


「うむ、悪くない意見じゃ」


ミッツが膝をうつ。


「では、潜入部隊は私と・・・」


「お待ちくだされ!」


助さんが止める。


「ここは、私が単独で潜入いたしましょう」


おお?!自信があるのか?


「お前に潜入のスキルなど有ったか?」


ミッツもきく


「ございませんが、先程の苦難も私が招いたようなもの。責任を取りませんと」


と硬いことを言ってくる。


「ああ、そういうことなら、僕が行くから、みんなは入り口の先輩たちに知らせて、万が一の時に備えててよ」


「貴様!またそんな勝手なことを!そうまでして手柄がほしいか!」


あ、こいつ手柄が欲しかったのか・・・


「そうじゃなくて、これも校長から借りたんだ」


オレはそう言うと、道具袋に手を突っ込むとすぐさま、ベッドシーツ位の大きさの布を創造すると、それをあたかも袋から取り出したように演出しながら、頭からかぶった。


「おお!」


「消えた!!」


周りから聞こえる仲間の声。これも、例の光学迷彩魔法をかけただけですがね。


「ならば、それをお借りして、私が行こう!」


尚も助さんがそう言ってくるので、使いこなせればね・・・ということで、助さんに渡す。


「よし、では行ってまいる!」


そう言ってシーツをかぶるが、


「おい、前が見えんぞ・・・」


と、のたまう等身大のシーツお化けが出来上がった。


「全く消えていない上に、かえって目立つな」


と、ミッツ


「ある意味、怖いけどね」


ジョセフも容赦なく批評した。


「・・・子供の頃を思い出すな・・・」


と格さんが口にしたところで、


「全然使えんじゃ無いか!!」


とシーツを足元に叩きつける助さん。


「さっきはうまく言ったんだけどね・・・」


といいながらシーツを回収すると、


「何処までも、黙っても居られないか・・・」


オレは、ある程度の話をする決心をした。


「ただし、この話を聞くと、人に話すことはできなくなる呪いがかかるんだ。それでも良いか?」


と若干伏し目がちで、できるだけ沈痛な面持ちで話し始める。


「どういうことだ?」


助さんが聞いてきたが、


「いや、この状況に、この者たちを巻き込むのは気が引ける。できれば内密で・・・」


とミッツが言ってきた。


「どういうことで御座いますか?」


さらに助さんが聞いてくるが、これ以上話すことは、呪いをかけられているミッツとジョセフには無理だ。


「二人は既に呪いを受けている。だから、説明は僕がする」


「の、呪い!!」


「!!」


助さんと格さんが共にミッツの身を案じているのが解った。


「共に呪いを受ける覚悟があるなら聞いてくれ、実はな・・・」


「ま、待て!その話は聞かなければ問題はないのか?!」


と助さん。


「まあ、簡単に言うと、僕はチョット特殊な能力を手に入れてしまったので、かなり強いんだ。ただ、それを他人に知られるのはまずいみたいで、ある程度内容を知ってしまった人間が、それを他人に話そうとすると、呪いが発動されてしまうということなのさ。僕も呪われてるようなもんだ」


ごまかし半分でそう告げた。


「な、なるほど。そのような理由が有ったか。そういうことならば仕方ないな、探索はお主に任せよう」


掌を返したように、助さんがそう言ってきた。


「たとえ呪われようと、呪われまいと、ルキノ殿のことは信頼しておりますぞ」


と、言葉少なな格さんが手を握ってきた。


「ありがとう。そういうわけだから、2日、いや3日ほど待って連絡がなかったら、救援を頼んで欲しい。お願いできるかい?」


実際は、そんなにかからないと思うが、納期を余分目に見積もっておくのは、仕事人の常識だ。


「分かった。もっと修行を積んで、いつか、お前の隣で戦えるような者になりたいものだ」


「僕も、火属性以外の術をもっと修行するよ」


と、ミッツとジョセフも言ってくれた。


「悔しいが、お前のちからの前では、俺たちは足手まといだ」


最後にミッツがそう言うと、オレを残して撤退を宣言した。


「必ず戻れよ!」


そう言うと、4人は隊列を組んでダンジョンを戻っていく。念の為に、しばらく様子を見たが、引き返してくる様子もない。


「条件はクリアしたかな・・・」


つぶやくと、ひとりきりになったダンジョンの中で、もう一度、マーリンたちの居る部屋を確認すると、そのまま、部屋の前に転移する。


一瞬で部屋の前に立つと、周りの状況を確認。誰も居ないことは確認済みだが、念の為肉眼でも確認した。


そこは、同じような部屋が複数横並びになっており、牢屋のような場所のようだった。扉には小窓などもなく、食料を差し入れる場合などは、ドアを明けるしか無いことを考えると、そもそも、そういったことを考慮されていないのかもしれない。何より、この区画に入ってから、妙に鼓動が早い。緊張とかそういったことではなく、体調に変化が見られる。


琴ちゃん。ここって何か変な感じがするけど、なに?


”マスター、スミマセン。このようなことは経験がありません。森羅万象に記載がありますが、読み取ることが出来ません”


どういうことだ?


”こんなことは初めてですが、封印されているようです”


封印?琴ちゃんしか見られないデータベースに、封印って、どういうことだ?


”いままで、このような情報に触れたことがありませんので、対処が出来ません。ただ、マスターの生命に関わる脅威では無いということだけは理解できました”


ま、死なないってことだね・・・


何にしても、みんなを助けだすのが先決だ。

オレは扉の前に立つと、扉を観察する。何の変哲もない取っ手付きのドアだ。鍵がかかっている。こちら側から鍵を差し込んで回すのだろうか、鍵穴が付いている。

中にマーリン達がいるのは間違えないが、一応ノックしてみる。

何の返答もない。


「校長!ガリクソンさん!あと、多分シュルツ王子!居ますか!!」


結構ガンガンと扉を叩いてみるが、反応がない。扉に耳を押し付けてみたが、やはり音が聞こえない。

オレは手をかざすと、アンロックの魔法を試してみた。が、解錠の音は聞こえなかった。

どうなってるんだ?


オレは、状況を把握するために、魔素認識の目で、周りを見てみた。


「うわ!何だこりゃ!!」


そこには、視界一面を埋め尽くすように、高密度の魔素がオレの周りを取り巻いていた。それを認識した途端、水の中に居るように、体の動きが鈍くなる。呼吸は苦しくはないが、鼓動がさらに早まった。


「くっ、動け・・・!」


咄嗟にパンチスキルを発動。その瞬間、周りの魔素が吹き散らされたように身体から離れ、猛烈な勢いで渦を巻いた。


「これは?!」


最近余り使っていなかった、魔力認識も追加して見てみると、あまりにも濃密すぎて見えなかった魔素の壁が、一定の法則に従うかのごとく、オレの周りを取り巻き、流れていた。


「なんだか、気分がイイな!」


今ならなんとでも成りそうな気がして、扉に向かってアンロックを唱える。


かちゃ!


何の抵抗もなく、鍵が外れた。


そのまま、扉を開けようとした時。


「誰だ!!」


「動くな!!」


という声が、突然聞こえた。


え?っと思って振り向くと、右方向の3つ向こうの部屋の扉が開き、そこからゴブリンが2体飛び出して、槍を構えて誰何してきたのだった。


咄嗟に構えを取って、無力化しようと飛び出した瞬間!!


「おお!!」


「この気配は!!」


2体はそう言うと、槍を投げ出してひれ伏してしまった。


「む!」


握ったコブシのやり場に困る展開だが、いくらゴブリンといえども、頭下げてる相手を殴りつけるのはチョットまずい・・・そう思って、一度構えを解く。で、ここで初めて気がついた。


「え?お前ら喋ってる?」


「知らぬこととは言え、無礼にも突然お声をかけてしまい申し訳ありません!!」


「何卒、一族達まではご容赦ください!!」


とさらに身を低くして、頭を地面に擦り付ける。


「あ、いやそういうことじゃなくて、君たち言葉が話せるんだなって」


「ご冗談でございますか、お強い貴方様も、先程から同じ言葉をお話ですが」


「お、オレがゴブリン語を?」


そう思って、耳で聞いてみると・・・確かに、グガグガ言ってる自分の声が聞こえた。


「お強い貴方様が、その気になればひとたまりもないことは、既に承知しております。ですが、どうか、一族達は、どうか、どうか・・・」


2体は、さらに平身低頭。これって、五体投地ってやつですか・・・


「あー。ちょっと待ってて」


とりあえず害はなさそうなので、座るように命じて、鍵を開けた扉に向かう。

そのまま扉を開け中を見ると・・・


「流石、思ったより早かったわ!」


「おお、もう来よったか」


「ほんとに来やがった・・・」


と、大人3人組が優雅にお茶を飲んでいた・・・


無言で扉を閉めて、鍵をかけたのは言うまでもない。

やっと書きたかった内容に入ってきました・・・

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