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コブシの魔術師  作者: お目汚し
28/65

ラインバック王国

超説明回です。

できれば、読んでください。

ラインバック大陸の覇権を握る、ラインバック王国。


そもそも、この国の成り立ちは200年ほど前に遡る。

建国王アーサー・ラインバックが、悪の魔導師 ルネッサを封じたことに端を発し、

千々に乱れた戦乱の世を一つにまとめ、大陸中央にあった聖都ドワルゴンを併呑。

この都市に自らの名前を冠し、首都ラインバックを成立させた。


ドワルゴンは、もともと屈強なドワーフ族が中心の、工業の街であったが、王位継承問題に揺れ動く内に、いつの間にかアーサーにより、平定されていた。


建国王アーサー、またの名を呪王アーサー。


呪いの力でルネッサの魔力を封じ、仲間たちがことごとく打ち倒されても、引くことはなく、勇敢に戦った勇者として、讃えられている。

ルネッサの元にたどり着いた勇者のパーティーは複数確認されているが、無事が確認されているのは、呪王アーサーと大魔術師マーリンのみである。


アーサーは光の勇者達がルネッサのもとにたどり着いたのを確認すると、そのままルネッサのダンジョンの外まで弾き出されてしまったが、その後、ルネッサを打倒したとして、マーリンのみが帰還。共に、聖都ドワルゴンまで引き返してきたが、マーリンは激戦の様子を一通り語り終わると、仲間を失った悲しみからか、一時行方不明となり、後に、大陸西部のウェストバック地方のバイオリアで私塾を開いていると噂に聞くようになった。


建国王にして呪王アーサーは、ドワルゴンの宰相から王位を継承するよう要請を受けるが、これを一旦は固辞する。しかし、ドワルゴンの一部の貴族階級が、再び周りの地方領主を炊きつけて戦乱の世にならんとしたことを受け、この動きを聖都の中から政治力と武力を持って制し、三度、宰相からの懇願を受けた事で、その要請を快諾。引き換えに、宰相ほか、当時のドワルゴンの大臣クラスの力を借りるということで、王として立った。

この頃から、ドワルゴンにはドワーフのみならず、多くの種族が集まるようになり、ドワルゴン王を拝命してから二年後、都市名をラインバックに改め、王国の名もラインバック王国に、戦乱ではなく、協調で国を治めるとし、周辺諸国からの同盟を取り付け、共和国方式で運営されるはずであった。


だが、大陸のほぼすべての国々と同盟も終わり、森に包まれた大陸の内部の国が、まさにひとつの共和国になろうと言う時に、悲劇はおこる。


王都ラインバックから、馬車で1ヶ月ほど東へ進んだ、今のイーストラインバック地方の州都、ジャポニカにおいて、各国の王族貴族が一堂に会する、国際会議の議場で、原因不明の熱病が発生。アーサー王を始め、各国の主要な王族、貴族が一斉に罹患した。この時は、軽い風邪程度の体調不良を訴えたものが多く、国際会議が終わった後は、各自、自分の国に帰り着いたのだが、それから一月の内に、会議出席者の実に9割が、発熱嘔吐を繰り返し、帰らぬ人と成った。


平定間近であった共和国制が、崩れ去るのは時間の問題であった。


だが、呪王アーサーは、自らの呪いのちからで病を抑えこむと、病に倒れることはなく、耐えた。


呪王アーサーの姿を見て、民衆は強く平安を願い、武力で立ち上がろうとしていた者たちも、大魔導師を討伐した勇者相手に戦いを挑むようなことはしなかった。

まだ、大魔導師が率いた魔王軍との戦いは記憶に新しく、その大魔王を圧倒した人間に、喧嘩を売るような愚は、誰も望んでは居なかった。


結果、指導者を失った各国は、領主制を引き、その全てがラインバック王国に属した。

病で生き残った王族がいた国も、全体の流れの中で、王権を返上し、領主としてラインバック王家に仕え、また、ラインバック王家に連なるものとなるために、娘を差し出した。


終始、アーサー王は、自ら攻めこむことを諌め、守るための戦いの果てに、平和が有ると説き続けた。

結果、ラインバック王国は建国以来、200年を超え、現在、三代目のカーライル王に至るまで、人間同士の戦乱は無く、数年に一度、森の向こうから魔物の軍勢が押し寄せることが有るが、それらも、王国軍が鎮圧することで、平和が享受されていた。


現在、ラインバック王国は2つの意味で揺れていた。

一つは、継承問題。カーライル王も高齢となり、そろそろ引退が噂されている。

継承権の問題も有るが、継承権第一位の王子はパウロ。王子と言っても既に38歳の壮年だ。

王国軍にも在籍したことがあり、いわゆるエリート軍人なのかと思いきや、かなりのレベルの魔法も使いこなす魔法剣士である。本人は、魔法の腕以上に剣術の腕に自身を持っており、王家主宰の剣術大会にも数回出場しており、その腕を発揮している。残念ながら、優勝経験は無いが、最高でベスト4には残ったことがあり、民衆の人気も高く、順当に行けば、彼が次の王になる。

継承権第二位のシュルツ王子、年齢は29歳。彼が、兄と王位継承をかけて揉めているのなら、話は早かった。なぜなら、シュルツは王であることを、もっと言えば、王族であることを面倒だと考える人物で、王位継承については、全面的に兄を認めているのだ。

実際に継承で揉めているのは、現在の王の弟。王弟である。

王弟の名はカイン、今年58歳になる。実は、カイン、かなり高名な芸術家でもある。絵画に始まり彫刻や音楽、書も嗜む。元々、兄が王位を継承してから、これ幸いとばかりに、王家の直轄地を譲り受け、20代の頃から芸術三昧の生活をしていた。それが、何故いまさら王位継承に名乗りを上げたのか・・・


王弟派と呼ばれる派閥が現在存在しており、この派閥の傀儡として引きずり出されたというのがほんとうのところである。


本人は、全く王位に興味はなく、任せておきたいと考えているが、もし、パウロが王位に就いたら全ての芸術を禁止されると言う話を聞かされ、もちろんそんなわけがないと本人は思っているのだが、王弟派の財務大臣から、パウロの命令で、カインの芸術活動に対する費用を削減するように言われた・・・という一言で、出てきてしまったのだ。


ちなみに、シュルツはカインの芸術の良き理解者でもある。叔父に当たるカインに、シュルツはよく懐いており、子供の頃は良く、カインの領地に遊びに行っては、粘土細工や絵画に親しんだものだ。


というわけで、現在、ラインバック王国は揺れている。

だが、この日、最も大きな揺れは思いもよらない所からもたらされた・・・


「なに?壊滅?!」


「はっ、偵察の話しによれば、目標の街の上空を旋回。飛竜たちが、目標地点を定め、ブレス攻撃からの急降下攻撃を仕掛けようとした矢先に、最も密集した瞬間を狙って、何者かが見たこともない魔法を使い、一撃で・・・」


「い、一撃だと・・・」


「その為、グレートワイバーン部隊の後詰めとして、壊滅作戦を請け負う予定だった、ギガントサイクロプスの部隊も、動きが取れず、ひとまず西の森に退避させております」


「ほ、他の部隊の者はどうした?」


「魔狼部隊・亜人部隊共に、戦意を喪失、現在ギガントサイクロプス部隊と共に、森です。魔法生物部隊は、謎の魔法の発動以降、不調を訴えるものが多く、魔導技師が整備をしておりますが、全体の9割が使い物になりません」


「何ということじゃ!!ええい、今この時こそ、あの街を襲い、目的が達せられるものを・・・」


王都の地下深く・・・


暗闇の中でそんな会話が聞こえてくる。


「良いか、なんとしても原因をさぐれ、こうなったら手段は問わん。何としても、アレを、亡きものとするのじゃ!!」


「は!」


暗闇の中、そんな会話が・・・



勢いで書きだしたものの、最初に書いたプロットを見なおして・・・


そういや、そんな人居たな・・・と

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