告白
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悶々とした一夜を過ごした後、いつも通り朝食を頂いただき、午前中の講義に出席していたが、
ガリクソンが訪問してきたということで、校長室に呼び出された。
コンコン!
いつものようにドアをノックすると、入室を促す返答がある。
マーリンの声だ。意味もなくドキドキしながら部屋に入る。
「し、失礼します」
うあ、どもった。
「うむ、授業中スマンな。ガリクソンが緊急の用事だということでな。君の話しが聞きたいというので、来てもらった」
「昨日の晩は取り乱した。悪かったのう」
「ん?昨日の晩?お前、晩に出歩いてたのか?」
部屋の中には、マーリン、ガリクソン、ハンス。
話をするべき人間が全員そろっていた。
「昨日の晩は一晩中部屋にいて、トイレにも起きてこなかったのに、いつの間にガリクソンのところに行ったんだ?」
ハンスは不思議そうに言う。っていうか、なんでトイレにも行ってないとか知ってるんだ。
「まあまあ、ハンス。それも含めてルキノの話を聞いて欲しいんじゃ」
ガリクソンはそう言ってとりなしてくるが、やっぱり自分で話すしか無いのね・・・
ある程度、昨晩の説明位はしてくれるかと期待していたため、若干がっかりする。
仕方ない。とりあえず、昨日の晩から一番気になっている、そして簡単な質問から終わらせよう。
「では、僕からお話しますが、その前にマーリン先生」
「む、何だ」
「質問があります」
「うむ、答えたくないことは答えぬぞ、それでもよければ聞くが良い」
そう言って不自然に威張って胸をはる。・・・胸を・・・
アカン、変に意識してしまう。
「どうした、急に顔が赤くなったぞ?」
マーリンが指摘してくるが、
全面的にお前のせいだ・・・
「いえ、大丈夫です。では、質問ですが、何故、マーリン先生は校長なのですか?いや、資格や資質という意味でなく、当塾においてマーリン先生は塾長と呼称するのが正解だと思ったので」
「気分じゃ。塾長という響きがなんとなく漢っぽく感じるので、校長で通している。これでよいか?」
即答だった。やっぱり同じ様な質問をする人がいるのね。ということで、呼称は校長に確定と・・
「お前さん、そんな話をしにきたのかのう・・・」
ガリクソンが呆けた様子で聞いてくる。
「いえ、まずは先日感じた小さな疑問を解決して、疑問を解決するということが実践できる問題だと定義しただけです」
そう言ったとき、まずいちばんに反応したのはハンスだった。
「お前、ルキノか?随分と話し方が大人びているが・・・」
「父さん、そういったことも含めてお話したいと思っています」
「そう言われれば、確かにルキノくん急に大人っぽくなったわねえ」
校長の威厳も影を潜め、冒険者仲間としてのマーリンが顔をだす。
「昨日の晩、私は塾を抜け出しガリクソンに会いに行きました。そこで、ガリクソンの話を聞き、自分の生い立ちと、他に疑問点が幾つか生まれましたので、それについて、私が知っていることと、みなさんが知っていることを話し合いたいと思っています」
昨晩、マーリン校長のせいで悶々としながらも、一生懸命考えた論点を、まとめながら話す。ちなみにこの時、琴ちゃんから、マルチタスク思考スキルの発動を提案されたが、それをするとおそらく、思考タスクの一つが確実に、とある一つの方向、具体的に言えばマーリン校長の身体についての考察に集中して絞りこまれる可能性が高かったため、それは遠慮しておいた。
余談である。
「まず、自分の事からお話します。私は、ルキノです。年齢は11歳。ですが、11歳の朝から前世の記憶も一部思い出す・・・というのがふさわしいのか、影響を与えています。」
「おい、ッて言うことは、俺はもうお前の親父じゃ居られないってことか?」
ハンスが、慌てた様子で聞いてきた。
「いえ、私にとってルキノの記憶が消えたわけではなく、父さんに育ててもらった10年のことは、物心ついた頃から全部覚えていますし、前世の記憶も曖昧で、名前さえ覚えていません。だから、私にとっての父はハンスです」
「そ、そうか。」
尚も、納得行かないように、それでも一度、ハンスは身を引いた。
「では、続けます。私の記憶は転生者のものです」
息を飲む気配が伝わってくる。
「残念ながら、ご期待に添えないと思いますが、私はルネッサさんではありません」
「ええー!!」
今度はマーリンだ。
「ルネッサ様じゃないってことは、あれ?ルキノくんの中の人って??あれ?」
やはり、マーリンもオレの中身はルネッサだと思っていたらしい。
「昨晩、ガリクソンさんから聞きました。残念ながら、私はルネッサさんではありません」
その途端、マーリンはもちろんハンスも膝の力が抜けたように崩れ落ちた。
「そんな、じゃあ約束は・・・子供たちを護るって・・・」
「ルネッサが復活しなかったら、オレたちはどうすればいいんだよ・・・」
二人は呆然とした表情で床を見つめている。
「ふたりとも、そう結論を急ぐな。ルキノはルキノじゃが、良く思い出してみるとルネッサは自分が蘇るとは言っておらなんだぞ」
ガリクソンがそんなことを言い始める。
「だって、一緒に子供たちを助けるって、護るって言ったもん」
マーリンが一気に幼くなってしまったようにぐずりだす。
「そうだぜ、ルキノはオレの息子だ、それは変わらねえ、だが、ルネッサじゃ無いって言うのも、・・」
ハンスはかなり複雑な様子だ。
「つまり、既定路線では私はルネッサさんであるのが一番望ましかったわけですね」
これまでの話を総括してみる。
「いや、そう冷静に話をされると、まじめに悩んでいる自分が馬鹿みたいなんだが・・・」
「父さん、僕も真面目だよ。だから一生懸命考えてるんだ」
「そ、そうか、すまない。続けてくれ」
コホン。と咳払いを一つすると話を続ける。
「私の推論が間違っていなければ、ルネッサさんは、あの悪の権化、全人類の敵である、大魔導師ルネッサであると思いますが、合ってますか?」
ハンスが眉をひそめながらうなずく。
マーリンも何か言いたそうに、ガリクソンは当然という感じで深くうなずいた。
「分かりました。では、ここで疑問が生まれます。マーリン校長はなんとなく理解できましたが、昨晩のガリクソンさんの話だと、あなたも200年以上前の人間ということになりますが、どういうことですか?」
「やはり、お前さんは聡いのう、昨日の話でそこまで考えたか・・・」
ガリクソンはむしろ出来の良い生徒を見るように、楽しそうな雰囲気で告げる。
「その通りじゃ、ワシはかつて、秘剣のドワーフ王と呼ばれた男じゃよ」
「おいおいガリ、そんなにポンポンと教えて大丈夫なのか?」
「お前さんは自分の息子が信じられんのか?光の英雄が聞いて呆れるわい」
「ば、だからホイホイ話をするなっての!」
ここまでの話は、ガリクソンとハンスの掛け合いだが、重要な単語がいくつか出てきた。
ドワーフ王?光の勇者?・・・で、大魔術師マーリンがここにいる・・・
ということは・・・オレが英雄譚で読んだ物語はハンスたちの話だってことか??
尚も、掛け合い漫才を続ける二人を、なんとなく眺めているふりをしながら、鑑定スキルでステータスをこっそり盗み見る。
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種族:人間
名前:ハンス・ブレインテッド
性別:男
職業:農夫
称号:勇者 剣聖 魔術見習い 切り拓く者 開墾者
レベル:386
HP:4800
MP:560
力(攻撃力):2360
頑丈(防御力):2600
体力(抵抗力):3500
精神力(魔法抵抗力):780
スキル:剣術Lv99 剣技Lv105(刺突系・切断系・打撃系・打ち払い)
盾術Lv95 盾技Lv56(受け流し・打ち込み・大防御)
生活魔術 火魔法Lv3 風魔法Lv4 気配察知Lv40 活動限界突破
開拓・開墾 農業Lv12
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種族:ドワーフ
名前:ガリクソン・ザ・ドワルゴン
性別:男
職業:冒険者
称号:勇者 ドワーフ王 秘剣士 鍛冶王 裁定者
レベル:376
HP:5760
MP:980
力(攻撃力):2960
頑丈(防御力):3600
体力(抵抗力):4500
精神力(魔法抵抗力):680
スキル:剣術Lv96 剣技Lv86 秘剣術 秘剣技
鍛冶Lv86 採掘Lv90
生活魔術 土魔法Lv45 気配察知Lv38 罠察知Lv98 罠解除Lv56
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種族:ハーフエルフ
名前:マーリン
性別:女
職業:私塾塾長
称号:勇者 大魔術士 導くもの 語り手 教師 悔恨者
レベル:486
HP:2800
MP:38650
力(攻撃力):1860
頑丈(防御力):1600
体力(抵抗力):1230
精神力(魔法抵抗力):30780
スキル:五大魔法Lv99 (地・水・火・風・空)
聖魔術Lv76 (聖・光)
創生魔法Lv96 (無・命・時)
MP回復ブーストLv99 魔力拡大Lv96
生活魔法
こんな感じだった・・・
強い。他の人のステータスといえばミツクーニのものと自分のものしか見たことが無いので
比べようもないが。あっさりしたステータスの中に、凄みを感じた。
ハンスの剣術Lv99って何だ・・・ガリクソンはドワーフ王ってそのままだし、マーリンって、3人の中ではレベル一番高いじゃないか。
目の前で漫才を繰り広げる3人組を眺めながら、呆然としていた。
MP3万超えって、どうなのよ・・・っていうか、スキルLv99って最高じゃないのか?100でMaxなのかな?
レベルっていえば、3人共レベル300は余裕で超えてるけど、最高いくつなんだろ・・・
後で琴ちゃんに確認しておこうと思いながら、そろそろ漫才を止める必要を感じたが、それはマーリンによって止められた。
「お静かに!!」
言葉と同時にハンスとガリクソンが口をパクパクさせるだけで声が出なくなった。サイレントの魔法が発動していた。
「二人が話をするとすぐ脱線するから、私が聞きます。よろしいですね」
マーリンが断定口調で二人を諌める。
無音のまま、口をパクパクさせて頷く二人に頷き返すと、
「じゃあ、ルキノくんはルネッサさまでは、無いということですね」
と、先程まで子供返りしていたとは思えないほど、大人な口調で問いただしてくる。
「皆さんとルネッサ・・・さん?の間でどんな話が有ったのかわかりませんが、私はルキノで、戻ってきた前世の記憶にはルネッサさんの記憶はありません」
改めて、そう答えた。
「わかったわ。長い間、そう200年以上もこの時を待っていたのだけれど、そう簡単には世界は変わらないのね・・・」
マーリンは深い憂いを含んだ表情で、うつむいてしまった。
見ると、無音の状態で残りの2人もうつむいている。
なにか、オレが悪いことをしたように感じてしまうのは、なぜだろうか?
「詳しい話を聞かなければわかりませんが、皆さんはルネッサさんの転生した姿が私だと、そう思っていたのですよね?」
確認の意味も込めて、聞いてみる。
「そうよ、あの方は200年の後、この地に復活して、その時こそ世界を変えると言って、光の中に消えていったの。ハンスたちと共に・・・」
ハンスたちを見ると、まだパクパクしていた。何かしゃべりたいようだが・・・マーリンは全く気がついていない。
しかたがないので、ハンスたちの方を見ると、なるほど、口から喉にかけての自由魔素が変性していて、音波を遮断しているようだ。指先に魔素を纏わせると、二人のサイレントの魔法効果を打ち消す魔法を放った。
「い、おい、マーリンそろそろ話を・・・あれ?」
「ーリン、マーリン・・・お?」
揃って二人が声を取り戻したことに気がつく。
それにマーリンが愕然としてつぶやく。
「私の魔法が破られた・・・?」
え?なにかまずいことしましたかね?
「今のはルキノくんがやったの?!」
マーリンは素早く消去法で術を行使した人間を絞りこみ、唯一不確定要素だったオレに確認してくる。
「あ、はい。これも相談の一部なんですが、実は私、多分魔法全般が使えるようになっています」
と、告白した。
「ちょっと待って。いくら魔法が使えると言っても、私の魔法はそう簡単に解除は出来ないはずよ!」
「そうだぞルキノ、マーリンは魔法だけは誰にも負けないんだ」
ハンスが追従したが、何故か尻を蹴り上げられている。
「お前さんの魔法の力がどのくらいかはわからんが、昨日の宿の奇跡もお前さんじゃろ?」
ガリクソンの発言を聞いて、蹴られた尻をさすりながらハンスが聞いてきた。
「その話なんだが、お前、昨日の晩どうやってここを抜けだしたんだ?部屋を覗いた時は寝てたし途中一回起きたみたいだったが、すぐ眠ってたじゃないか?」
おそらくハンスは、昼間オレの様子がおかしかったのが気になり、ずっと気にかけていたみたいだ。王立学校で落ちこぼれた時に、部屋の中でふさぎ込んでいたことを知っているだけに、いろいろ気にしてくれていたのだろう。良い機会だ。もう大丈夫であることを示しておこう。
「昨日父さんがみた僕は、この子だよ」
コンコン・・・とドアがノックされ、返事も待たずにドアが開くと、そこにはオレが立っている。
「失礼します」
そう言ってもう一人のルキノが室内に入ってくると、オレが座っているソファーの横に座った。
「・・・・・」
三人は目を見開き、口をあんぐりとあけてオレたちを見比べている。
「えー、あの、ルキノ?え、?お前が二人?」
ハンスがそれでも状況を理解しようと、話し始めた。
「はい、僕はルキノです。そして」
「僕もルキノです」
より混乱した様子で、三人はなおも、まじまじとオレたちを見ている。
そろそろ種明かしが必要だろう。
「そろそろ説明しますね。おつかれさん。戻っていいよ」
オレがそう言うと、オレの分体であったルキノは、手を振りながら自由魔素へと還元されていった。
「というわけで、今のは私の分体です」
「ちょっと待て!!そういうことだ?今消えたお前、気配から匂いまで、全部オマエだったぞ!!」
いや、ハンス、匂いって・・・
「息もしてたし、何から何までお前だった。それが、お前じゃなくて分体???どういうことだ?」
「えーと、スキルを使って作りました。で、転移魔法でギルドに飛んだので、父さんは気が付かなかったと・・・」
思いますを言う前に
「転移魔法!??ちょっと待て、そんなもの一人じゃ使えないだろ。誰かに協力してもらったのか?」
ハンスが更にうろたえた様子で聞いてくる。
「そうよね。転移だなんて、儀式魔法の一つだものね。いくらなんでも簡単には出来ないはずよ」
と、マーリンも少し青ざめながら言う。
「そ、それこそルネッサクラスの魔法使いにでもお前さんはなったのか?」
ガリクソンが半信半疑で聞いてくる。
その途端、三人がハッとしたように顔を見合わせ、
「「「やっぱりルネッサなのか!!」」」
堂々巡りである。
「何度も言っていますが、私にルネッサさんだった記憶はありません。ルキノとしての記憶の中にも、あまり魔法使いの知識が無いので、魔法の種類は何となく覚えていましたが、どんな規模の魔法なのか私には判断できません。そういった意味でも、皆さんに相談に乗っていただきたくて、ここに来ています」
暴走する大人三人を何とか押しとどめようと、一息で話す。
「11歳の誕生日の朝に、突然前世の記憶が蘇りました。それから、紆余曲折有りましたが、魔法スキルが開放されて、まだまだ制御は未熟ですが、一通り使えるようになったと思います。大規模魔法は試す機会がないので、まだ未確認ですが、おそらく使えると思います。剣術や格闘術などのスキルもすべてカンストしていますが、これもまだ使っていないため、使いこなせないと思います。スキルの使いこなしも含めて、皆さんに教えていただければと思い、相談に来ました。皆さんが期待していたルネッサさんじゃなくて申し訳ないですが、お力を貸していただけるなら、私も皆さんのお役に立ちたいと考えています」
なんとか、噛まずに口上を述べ終わった。
さて、反応は・・・
「つまり、お前も戸惑っているというわけだな・・・俺たちと同じで」
ハンスが言うと
「そりゃ、前世の記憶が戻ったと言っても、この世界では11歳じゃ、そう簡単には割り切れまい」
とガリクソン
「そもそも、MP0でどうやって魔法やスキルを使ってるの?」
マーリンは魔法使いらしい疑問を投げかけてきた。
「皆さんには、私の11歳の朝からの話を一度した方が良いかもしれませんね」
ということで、秘匿されているパンチスキルのことや、琴ちゃんのことまで、包み隠さず、大魔導師とその他のスキルについての話を一通り話した。
途中、ゴブリンとの遭遇の話で、ハンスが間に入ったり、ガリクソンが昨晩の話を補足したりして、今のオレの状況は、ほぼ理想の形で三人に伝わったと思う。
「パンチ・・・ねえ、聞いたこと無いスキルだわ」
マーリンが言う。
「おお、格闘スキルとは違うんだよな?」
とハンス。
「ワシの秘剣術のような、ユニークスキルかのう?」
ガリクソンの秘剣術は、もともと飛剣という技を夢想して練習していたようで、剣技の中にある投擲剣をアレンジした技だったそうだ。それを、ひたすらに練習していたら、ある日スキルがリストに有ったらしい。
「あ、ちなみに先日、そのパンチスキルの制御に慣れていない時に、間違って発動してしまい、その先の魔物に当たってしまったため、校長の称号を・・・」
「ん?称号って?」
「覇王の称号が・・・」
「え?アレってルキノくんだったの?なんだ、意外にそばに居たのね」
マーリンは気にも止めていない様子で朗らかに笑う。
「どっかに私を超える天才児が生まれたかと思って、ワクワクしてたけど、こんなに早く会えるなんてね」
そう言うと、この話はおしまい・・・と言わんばかりに、
「でも、そうすると、ルキノくんはしばらく塾にいてもらって、力の制御を覚える必要があるわね」
とマーリンが言い始める。
「実践も必要じゃぞ、そうなれば、ワシらでパーティーを組んで、クエストをこなすのも良いのう」
と、若干嬉しそうにガリクソン。
「おいおい、ルキノはまだ11歳だ。ダンジョンは早いだろ」
ハンスは、オレを息子として扱うと宣言していた。
「ありがとうございます。自分でも、なんだかよくわからない状況で、混乱していますが、もしよろしければ、皆さんのお力を借りるので、皆さんのお役に立ちたいと思うのですが、その、ルネッサさんとの話を聞かせていただくことは出来ませんか?」
今後の身の振り方については随分気が楽になったが、ずっと心に引っかかっていたのは、オレがルネッサではないと知った時の三人の反応だった。
悪の大魔導師と言われたルネッサと、救国の英雄、光の勇者の間にどんな話が有ったのか?
昨夜ガリクソンが告白してくれた、大悪党とはどういうことか?
200年以上前の英雄たちが、なぜ今、目の前に勢揃いしているのか?
その答えは、いま、目の前にいる三人が握っている。
仕事の合間を縫って書いていますが、なかなかに進みません。
到着点は見えてきましたので、何とか完結まで持って行きたいと思います。




