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SUPPORTING ACTOR - 天落の魔術学園 1st-  作者: MIST・CAT
7th episode 学外実習─サバイバル─
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事前準備2

「じゃあ、部分強化、又は属性強化ができる奴は……俺は部分強化だけだが……マグナ、お前は?」



「俺は属性強化だけだな。部分強化は無理!!!」



「ダルラたちは……無理か……」



「部分強化も属性強化も、来年以降習うやつだからなぁ……ぶっちゃけると、できる二人がおかしいんだけどな……」



うんうんと頷く四人を視界の端で捉えつつも、キヨはそれには答えずに黙ったままであった。



「そう、だな……多分これでいいと思うけど……」



暫く黙っていたキヨが、ふいに口を開いた。そして作戦の内容が語られていく。



「今回のサバイバルは、あくまでも学園の施設にたどり着くことが目標、つまりサバイバルってよりはタイムアタックだよな?つまり、戦闘に関しては無視していいだろう。


つまり、このサバイバルは『走る』以外にすることはほとんどない。せいぜい水の確保と食べ物の確保くらいだ。


けど最悪、水は俺の魔法。食糧も氷の魔法で多少なりとも保存可能だ。少し食糧を集めておけば、後は川なんかで適当に魚を取って焼けばいい。


で、他のチームあるいは魔物と……仮に戦闘になったとしても、適当に目眩ましして一気に駆け抜ける。魔力の無駄遣いはするな。


基本的には身体強化しか使わないこと」



そこで一度、キヨは五人の反応を見る。約2名、このサバイバルの趣旨を忘れていたらしい。



「思い出したか?マグナ、セニア……」



「も、ももももちろん!!!」

「ああ、あたりまえよ!!!」



「……まぁいいけどよ……」



呆れ顔を全く隠さないキヨは、再び作戦について提言していく。



「で、もしもバラバラになりそうだと判断した時は……マグナとダルラ、ミラとセニア、俺とガルダスとルピアこの三組に別れる……まぁどこかで合流しない施設にたどり着けないだろうから、その時は生徒手帳で連絡を取ろう。なにか異存は」

「「はいはい!!!」」



ないか、とキヨが言いきる前にマグナ、ダルラが手を挙げた。



「「何で俺らがコンビなんだよ!!!」」



「単純に相性がいいから。近距離に遠距離で……マグナがケガしてもダルラが多少なら治せるし……」



「「そこじゃねぇよ!?」」



二人揃って、勢いよく机を叩くダルラとマグナ。それに対して、キヨは混乱した表示で返す。



「?……何か問題あるか?」



「なんで俺とダルラなんだよ!?近距離の俺が一番危ないだろ!!」



「遠距離とは言っても、そこまで回復魔法が使える訳じゃないんだけど!?」



とは言うものの、実際には女子とのコンビがいいだけである。さて、なんとなくそのことを察したキヨは、冷静に意見を述べる。



「マグナ、お前の実力なら大抵の学生と魔物には余裕で勝てるはずだ。先にダルラを逃がしてから、敵を撒くくらいなら楽勝だ。なんせ7大貴族で、充分な鍛練をこなしてるんだからな……ぶっちゃけ、回復魔法は要らない可能性が高い。


なら、回復魔法が少ないダルラと組ませるのは普通だろ。


ダルラ、仮にお前がセニアと組んだとして……悪いが、1チーム、魔物から逃げ切れるとは思えない。ミラの実力は分からないが、回復魔法に長けている水と光持ちなんだ。セニアがそこそこのケガをしても直ぐ治せる筈だ。


お前なら、どうだ?直ぐ治せないだろ?この中では、チーム内でも特に、近距離がいける俺とマグナの実力が突出してるんだ。なら、できるだけ実力が同じになるように組む方が、安定する。


それに、別れたところで1、2時間の間に合流するんだ……文句はなしだ」



「「「い、1時間!?」」」



最後の言葉に反応したのは、女性陣。



「なんだよ……」



「いくら何でも、はぐれたチームメンバーと1時間で合流って……」



キヨの声に、難色を示したのは、セニア。対してキヨも、それに反駁する。



「ガルダス、[魔力貯蓄器]……」

「うむ」



四角形の、白いそれ……[魔力貯蓄器]をガルダスから受け取り、セニアに放り投げる。それをキャッチしたセニアに、キヨは言葉を投げ掛ける。



「その[魔力貯蓄器]にある魔力で、【ウィンドディメンジョン】(最上級の風属性探査魔法)を展開する。それなら可能だろ?」

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