クラス分けテスト─筆記試験─
翌日、午前10時。キヨは再びプライン学園にいた。
今日は、教室での筆記試験。時間は1時間、後半の問題を解くなら2時間に延長される。
キヨは、問題用紙にざっと目を通す。流石にエリート校、後半の問題は、中等部で習ってない難しい問題が多かった。
基礎問題から順に、書き間違えのないように慎重に解いていく。
・属性の相性
基本属性は、火水雷土風の五つがある。力関係は
火←水←雷←土←風←火となる。
特殊属性は、光闇が現在確認されている。また、他にも創造や破壊、時といった属性もあるとされるが確認されていない。力関係としては、
基本属性<光⇔闇
最後に混合属性、氷と土、混沌が現在までに確認されている。氷魔法は風と水属性の魔力、木魔法は土と水属性の魔力、混沌魔法には光属性と闇属性の魔力が必要になる。最終的な力関係は以下の通り
基本属性<特殊属性<氷⇔木≦混沌
・魔法のランク
下から
下級魔法、中級魔法、上級魔法、最上級魔法、神級魔法、禁忌魔法
である。ただし、禁忌魔法には魔力の他にも必要なものが存在するため、使われることは勿論、ほとんど存在すらしられていない。
・魔法文字
魔法を構築するための文字。しかしながら、習得には莫大な時間がかかる。
算数、歴史etc.は省略。中等部で習った問題。
・魔法の注意事項
魔法の発動には魔力が必要であり、級によって発動に必要な魔力量は変わる。魔力が足りないと発動しないが、逆に魔力が多いと数が増える又は大きなものができる。
魔力量が同じでも、魔力をよく練り込む(魔力密度が高い)と同じ魔力量の、同じ魔法でも魔力密度が高いもののほうが威力は高くなる。
魔法陣から魔法を読み取る、魔力の説明、使い魔契約の方法etc.は再び省略。
と、問題の数が多く、普通にやると、ここまで解答するので一時間を使う。だがそこは天才と言うべきか、キヨは30分で終わらせていた。
(さてと、後半は……)
と、キヨは後半の問題用紙に取りかかる。その内容は……
・新しい魔法と、その魔法陣をつくれ。
・新しくつくった魔法の使用用途を答えなさい
・禁忌魔法『邪魂転成』を使われた場合の対処法を答えなさい
・『ドクマクロキノコ』を食べてしまった場合の対処法を答えなさい
(……なるほど……難易度は最高レベルだな。……まぁいけるな……)
と、キヨは少し休めていた手を動かす。さすがにこの問題たちは、一時間で終わらせるのは流石に無理だった。しかし、それでもキヨは一時間半で終わらせてしまった。
因みに、キヨの周り(もといキヨ以外の全員)は一時間で終わらせていた。つまり、キヨしか後半のテストは受けていない。
(……エリート校だよな……ここ……まぁ、関係ないからいいや……)
と、キヨが学園の生徒たちの学力に対して大きな疑問を抱いたのだが、ここでは割愛。
キヨは解き終わった解答用紙を試験官に提出。11時半と、少し早いが食堂へ行き、一人で昼食を取る。どうやら他の人は既に食べたらしい。そして、食べ終わった人たちは、既に実技試験の会場に行ったようだ。
(……ゆっくりしていくか……まだ12時だしな……)
キヨは結局、1時まで食堂でお茶を啜っていた。その時、「いい時間だ……」などと言って寛いでいたのは余談。