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SUPPORTING ACTOR - 天落の魔術学園 1st-  作者: MIST・CAT
5th episode 夏季休暇 ─スキルアップ─
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子供とギルド員と魔物

シドに案内された部屋には、たくさんの子ども達がいた。キヨの予想よりは数人多い程度ではあったが。



「おっはよ~皆!今日から暫くは、僕とこの子が君たちの宿題とかを見るよ~?じゃ、キヨ、自己紹介して!」



「あ~、俺はキヨ・アルケムだ。シドとはクラスメイトって間柄だ。こっちの、君たちくらいの魔族は、ガルダス・ザーク。俺の使い魔だ」




自己紹介が済むと、一斉に拍手が起きる。キヨとシドは、ギルドの子ども達の宿題を手伝う。ガルダスは取り敢えず、生徒手帳に入ってもらった。



─2時間後─



「はい、じゃあそろそろご飯だから、中断して~?」



時刻は早くも、12時半。お昼御飯を食べる頃だった。子ども達のご飯と一緒に、キヨとガルダスのご飯も用意してくれたらしい。



「済まんな、ご飯まで用意してもらって……」



「いやいや、こっちが頼んだ訳だしね~?それに、一人二人増えても変わらないから……僕が用意する訳でもないし」



「ぶっちゃけたなおい」



昼食も食べ終わり、再び勉強するのかと思いきや、皆バラバラに解散していた。



「シド、午後は勉強しないのか?」



「あぁ、うん。午前中だけなんだよね~……で、今から依頼でも受けてみない?」



「依頼を?いいのか?」



いきなりの提案だったが、キヨは始めてのギルドの依頼ということで、少し戸惑う。本来、ギルドでキヨ達のような学生が依頼を受ける時には、保護者又はギルド員の付き添いが必要なのだ。



ギルド員とは、魔法学校の高等部卒業者、又はギルドの孤児院にいる者だ。前者は正式なギルド員。後者は非公式のギルド員だ。



特に後者は、子どもが多いので依頼らしい依頼は受けられないのだ。受けられる依頼は、ギルド近くの家からの簡単な依頼だけだ。要はお小遣い稼ぎの為の依頼しか受けられない。



しかし、後者でも例外はある。高等部に進んだ孤児院の子どもなら、正式な依頼も受けられる。シドも当然、既に正式な依頼をこなしている。



「大丈夫だよ?あ、ギルドカードある?」



多くの子どもは、ギルドに友達がいたりしてその伝でカードだけ作ってもらうことが殆どだ。キヨもそうだろうと思っていたシドは、そう聞いた。



「いや、カードはない」



「へ?ない?」



「あぁ、ギルドにいる人間と友達じゃなかったからな……」



「困ったな……発行するのって、時間かかるんだよな……」



カードの発行にはそれなりの時間が必要になる。カードがなければ依頼は受けられない為、シドはどうしようか、と悩んでいると



「なら、今のうちに実力見て依頼決めちゃいなさい」



声をかけられた。そこには、金髪金目の女性がいた。ギルド員らしく、シドを知っているようだ。



「マリアさん……」



どうやら、その女性はマリアと言うらしい。シドもその案に賛成らしく、キヨを連れてギルドの地下の訓練室へと向かった。



─ギルド地下・訓練室─



「ここではとりあえず魔物と戦ってもらうよ~?あ、使い魔ありだよ?……武器持ってる?」



「ない。が、なくても魔法で代用可だ……【アイスソード】……!!!」



氷の中級魔法【アイスソード】を使い、武器を精製する。本来の使い方は、精製した【アイスソード】を相手に放つので、使い方は違う。



(へぇ~……前よりは氷魔法も使えるようになってるんだ……)



水の補助なしで、氷魔法を使用したキヨ。シドは、キヨか以前より遥かに成長していることを確信した。



「じゃあ、とりあえずこいつからいくよ~?」



訓練室へと、ある魔物が姿を現した。恐らく、魔物を入れている部屋と訓練室に、転移の魔方陣でも書いてあるのだろう。



魔物は、フレイムアーマー。火の魔法を使う、西洋の甲冑のような姿をしている魔物だ。魔法の【~ナイト】の元になったのではないかと言われている。ギルドの定めたランクはBランク。手には、ロングソードと盾が握られている。

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