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SUPPORTING ACTOR - 天落の魔術学園 1st-  作者: MIST・CAT
5th episode 夏季休暇 ─スキルアップ─
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学生の友達、宿題の登場

翌日。教室に行くと、何があったのかは分からないが、騒がしかった。不思議に思ったキヨは、マグマに話を聞いた。



「おはよう。マグマ、いったいどうしたんだ?」



「あ、あぁ、おはよう。いやな?……ルニアたちが何かやらかしたとか何とかって……」



「また何かしたのか?あいつら……」



「なんか、昨日の放課後に最上級魔法使ったとか何とかって……」



騒ぎの元は、昨日のことだった。ルニアの使った【ホーリードラゴン】のことのようだった。



「あれか……」



「何か知ってるのか?」



「向こうから襲ってきたから返り討ちにした」



「……は?返り討ち?……」



教室の空気が凍った。そして、何やらキヨに視線が集まる。



「な、なんだ?」



「いや、お前……返り討ちって……あいつら、馬鹿みたいに強いんだぞ!?数の暴力だけど!!」



それかよ、とキヨが思ったのは言うまでもない。



「魔力が多いことに頼りきってる馬鹿にやられるほど、阿呆じゃないからな」



(((うわぁ~……ばっさりだ……)))



クラス中がそう思ったのは言うまでもない。



「おら~……席につけ~、宿題増やすぞ~?」



と、いきなりサカタ先生が教室へと来た。今の一言で全員が座った。と、ある女子が



「先生~、ルニアくんたちは?」



と、質問した。サカタ先生があぁ、あいつら?と答える。



「騒ぎ起こしすぎたから、宿題2倍にして、今日は来んなって言っといたから、休みだ」



(((さっきの発言はマジなの!?)))



サカタ先生の一言で、クラスに戦慄が走った。特に朝のHRでは連絡することがないとのことで、入学式を行った場所で終業式が行われた。



終業式が終わり、教室で宿題が渡された。1人ひとり違うらしく、サカタ先生が個々に渡していた。そしてキヨの番。



「あ~、お前の場合は……これだ」



「……これは何ですか?何故にガルダス観察日記なんてものなんですか?」



渡されたのは、表紙にガルダス観察日記と書かれたノート一冊。サカタ先生も、困った顔で弁解した。



「いや、お前……普通に教師より頭いいから要らなくね?ってことだったけど、教頭がそれはマズイから形だけでも出しとけって、これを……なぁ……」



「なんだそれ……」



「しゃあないだろ。かなり譲歩したんだぞ?俺ら教師はなしにしようと思ってたけど、教頭が『キヨ君の頭だと、必要なさそうですね……でも出さないのはアウトですよ?』って言うし……結局、使い魔が珍しい魔族ってことでガルダス観察日記になったんだ」



キヨは、要は苦肉の策かよ、とか、教師も教師で色々あるんだなぁ、なんてことを思ったらしい。



他の生徒の宿題も配り終えた所で、解散となった。あるものは遊ぶ話を、あるものは宿題の話を、あるものは修行の話を、各々の予定を話していた。



「キヨ~」



「マグナか。なんだ?俺はこれからセニア達にお礼を言いに行くんだが?」



「あ……そう。義理堅いのな、お前」



「用件を言え、用件を……時間ないんだから」



そうだった、とマグナ。



「宿題手伝ってくれ!」



「断る。自分でやれ」



わりとしょうもないことだった。キヨはさっさとセニア達に話掛けてお礼を言うと、寮へと帰った。が、そこにはマグナがいた。



「おい。お前はストーカーか?」



「頼むよ~?キヨだって宿題あんだろ?」



手を合わせて頼むマグナだが、キヨは



「残念ながら宿題らしい宿題はないんでな」



マグナの顔が、絶望に染まった。

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