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ガルダスの特訓
前日と同じく、二年生の試合は見せてもらえなかった。なので仕方がなく、キヨはガルダスと共に出掛けることにした。
寮近くの森で、ガルダスの魔法特訓をするらしい。
「とりあえずは、二つ同時に魔法を使えるようにしておきたい。どうだ?少しは上達したか?」
「うむ。前よりは良くなったが……」
「……そうか……いや、まだ時間はあるんだ……焦らずに少しずつ行こう……」
暫く魔法の特訓を行い、続いて魔力コントロールの特訓をする。ガルダスの魔力は、年齢のわりに多い。いや、多すぎる。
魔力が暴走しないよう、魔力コントロールをしっかりとさせなければならない。また、魔力コントロールを訓練すれば、魔法の修得がしやすくなる利点もある。
「……よし、今日はここまで!」
「ん?キヨ、まだ時間はあるのでは?」
「あんまり急ぐな。そんなんじゃ上達しないぞ?集中して短時間やった方が、集中しないで長時間やるよりも効率がいいんだ。」
そう言ってキヨは、ガルダスを説得して部屋に戻る。




