第8話
何としてもアキには男の子を産んでもらわなきゃ!あの少年に店が奪われてしまう!
ん?この事を良一さんに相談しようか?
翌週の良一さんの休みの日に会う約束をしました。
「身内の恥のようですが、私の妹が妊娠をしました。反対をしていたわけではないんですよ?相手を聞いて検討していたのです。妹が強行手段に出たというか……」
「貴女も苦労をなさりますね。妹さんのお相手はわかっているのですか?」
「妹からはざっくりと聞きました。妹から聞く分には誠実で真面目な印象でした。が、私は偶然通りすがりに路地裏にいるその少年の話を聞いてしまったのです。自分はこれで「子供が出来たのは計算外だがこれで大店の旦那になれる」とまわりの少年と笑いあっていました。最低なのは、大店の旦那になるために今の旦那、つまり父上の暗殺を最悪の場合計画しているところです。それと、父上情報だと金細工という事ですが、金メッキだそうです」
「ふむ、少年とはいえなかなかの犯罪ですね。既に殺人計画をしているところがなかなか悪辣。この件は例の将校閣下に解決をしていただきましょうか?そのほうがいいでしょう」
「そうですね。御子についても今後どうするのかわかりませんし」
細工が家具にぶつかった時に、メッキが剥げたらしい。それで父上は重さを計り、純金ではないと発覚。
良一さんによると、将校閣下の深谷宗次郎さんはご立腹のようです。そうでしょうね。自分は自分を律してどんなに美しくても、成長するまではと手を出さないでいたというのに、御子までもうけた極悪人(将校閣下的には)。
御子については罪はないから、れいが将校閣下と婚約を続けてくれるのならば御子諸共引き受けるつもりらしい。このことについて父上は大感激!
当のれいはというと部屋に閉じこもってしまった。
「れい!若気の至りだと思いなさいよ。将校閣下、深谷さんは御子を含めて受け入れてくれるらしいし、安泰じゃない。そんな部屋で鬱々してるとお腹に障るわよ」
妊娠初期だし、精神的に不安定なんだろうか?部屋の中に刃物とかないわよね?こっちがドキドキするわよ。
「入るわよ」
私は力ずくでれいの部屋に入った。
「きゃーっ、れい!何てことしてるのよ!あなたは今一人の体じゃないのよ?今日から私と一緒に生活をしましょう?」
そんなわけで、ちょっと大きめの部屋で二人で生活をすることにした。一緒に風呂に入っては…。
「ちょっと、れい。胸大きくなったんじゃないの?」
「母乳出し用じゃない?」
「そういうもんなの」
「そういうもんらしいよ。もうすぐ悪阻が始まるらしい。吐き気との戦いよ。アキに聞いた」
アキが無事男の子、栄二を産んでくれたので、私達姉妹に憂いはない。
「でもまぁ、赤ちゃん可愛いし」
「栄二は今は可愛いわよねぇ。やんちゃ坊主になったら邸中大騒ぎでしょうね」
二人で笑い合った。
寝るのも一緒。
「あーあ、お姉様は元帥閣下と婚約してるもんなぁ。こんな風に寝るのもなくなるなぁ」
「里帰りをした時とかは?」
「タイミングよく私がいるかしらね~?」
「あ、れいは将校閣下と結婚するの?」
「やっぱりそれがいいかな?って。ずっと想っててくれたみたいだし」
赤面してるれいも可愛い。
姉妹仲良く素晴らしい。職人斬ったのかな?(裁いたでしょうね)。




