第7話
れいに将校閣下は浮気しているわけじゃないって伝えないと!うーん、れいもプレゼントでも心躍らなくなった。って言ってたし、将校閣下じゃない人に心惹かれてるのかもしれないなぁ。
「れい!大変よ、将校閣下は浮気性ってわけじゃないって良一さ…元帥閣下が言ってた。ある事件の捜査のために色々と調べているらしい。事件の詳しいことを私みたいな民間人には教えてくれなかったけど」
「うん。なんとなくわかってたんだ。でももう別の人に惹かれてる自分がいる限り、あの将校閣下を好きになる自信はない」
「誰に惹かれてるかわからないけど、有責で婚約破棄は不可能じゃないかなぁ?将校閣下が浮気性って噂も女性の方が流してる噂じゃないか?って元帥閣下は仰ってたわ」
「そっかぁ」
「誰に惹かれてるか私にも言えない?」
「うちの店に自分が作った品を持ってきた少年よ。その品の細工が見事で。精緻な金細工よ。父上が取引するかどうか決める前に私がとりあえず持って来てくださったものを買ったわよ」
年齢的にれいと同じくらいってこと?それはそれで危うさがあって諸手を挙げて喜べないわ。思春期の男性でれいと金細工職人でしょ?なんかこう、れいが利用されそうな気がする。礼を利用して我が家と取引をしようとする。みたいな?それだったら、浮気性の噂がなくなった将校閣下の方がしっかりとした大人の男性でれいをリードしてくれるタイプな感じがするけどなぁ。
そう思っていたのに、れいが強行手段に出たみたい。反対してなかったのに、検討はしてたけど。
「金細工職人の子を宿したのよ。将校閣下とは婚約破棄するわ」
「ああ!14才で妊娠だなんて!将校閣下に申し訳ない‼金細工職人ってこの間細工を持ってきた少年か?」
「そうよ」
父上が漏らしていた。
お酒も入っていたみたい。そこらに酒のボトルが転がってたから。
「確かに細工は見事だった。しかしなぁ。金じゃないんだよ。金メッキなんだよ。ああ、そんな男の子を宿すなんてれいはどうしてしまったんだ!」
私は通りすがりに路地裏で話をしている少年たちの話を聞いてしまった。
「いやぁ、いい女だったしさぁ。子供が出来たのは計算外だけど、俺もこれで大店の旦那?ハハハっ」
「俺らにも何か寄越せよ」
「俺が大店を継いだらなぁ。今の主人、まだ長生きしそうだし結構先じゃないか?」
「暗殺って手があるじゃねーか?」
「それは最後の手段だよな。でもま、あの店は俺のモノだ」
絶対に渡さない!
れいちゃん、変な男にひっかかちゃったよ~!




