第4話
私は遂に観念して元帥閣下に会った。
思ったよりもずっと美丈夫。もっとそばかすだらけの顔とか脂肪だらけの体つきとかを想像してたけど、肌はどこで磨いたの?ってくらいキレイだし(正直羨ましい)、体つきは細マッチョなのかなぁ?洋装だけど服を着てるからわからない。気配が強者って感じ。負けるかも……。
「何で私に縁談を持ちかけたのですか?元帥閣下でしたら、選び放題でしょうに」
「華さんとお呼びしても構わないですか?華さんのお姿、凛としていて美しいと思ったのです。最近の女性にない美しさを見たような感じです」
そうでしょうね。最近の女性は伴侶の半歩後ろを歩くような女性でしたっけ?ですよね?歩きにくそ~。
「あ、そうだ!元帥閣下と剣術の御手合わせをしたいと思ったのです。木刀で。真剣は危ないですからね」
「剣術かぁ。久しぶりだなぁ。元帥なんて偉そうな役職だけど、やってることは書類処理だからね。剣術が懐かしいよ」
そんなことで剣術で手合わせをすることとなりました。閣下は背広を脱いで、やる気のようです。
勝てると思ってたのに、思わぬ苦戦を強いられたうえで負けた。
「私もまだまだ現役復帰できるかなぁ?」
「私程度の剣術で生きていけるのならばできると思いますよ?」
振り返った元帥閣下の後ろ姿、Yシャツというの?シャツの袖口が裂けています。
「あの閣下、服を破損してしまったようです」
「おや、うーん手合わせの途中でビリっと音がしたんでもしやと思ったんだが、裂けてるよ。ハハハッ。西洋の服ってこういうところが弱いよなぁ」
物によりけりかと思いますが。軍の服でビリビリ聞こえませんよ?
「家に帰ったら、使用人に繕ってもらうか」
「差し出がましい話ですが、私が繕いましょうか?こんな形ですが裁縫とかできるんですよ?」
「そうだったな。君は有名な女学校に通っているんだったな。そこでは裁縫も授業であるのか?」
「そうですね。『淑女たれ!』が校訓みたいなところです。そんな中で私は異質な存在ですけど」
「そうだろうね。でも、しっかりと『自分』というものを持っていて素晴らしいと思うよ。時代に流されるようにしているよりずっといい」
私は自分の存在が認められて正直に嬉しかった。
「あ、そうそう。私は浮気が嫌いです。予め伝えておきますね」
「忙しくて女性とどうこうという考えにも至らなかったよ。貴女が初めてですね」
美丈夫にそんなことを言われてしまうと紅潮してしまう。
ついに観念した華ちゃん。元帥閣下に落とされる?!




