表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/20

着陸


航宙輸送艦"ネェイルン"の格納庫から、4門の電磁砲がせり上がり、即座に展開された。

ターゲットは我らに接近してくる敵・・・それは宙賊の大型航宙艦!


運用AIからのデーターによると・・・

敵の艦名は"アムヌジィニス"、全長は800m・・"戦航型"と呼ばれる戦闘特化型の弩級艦


ただし、現在の姿は・・・満身創痍!

"ホリュム"防衛艦隊による激しい追撃を受けていた。


今こそ、(スヴァル)の手によって・・この瀕死の相手に、とどめを与えてやろうじゃないか!

( 手柄の横取りかな!? )


「撃て! 撃て!」


電磁砲から放たれた・・4発の反物質弾頭!

亜光速の軌跡を描きながら、突き進むその弾頭は、寸分の狂いもなく敵艦の前面へと吸い込まれていった。


しかも、敵はプラズマフィールドを展開しておらず、完全な無防備状態!

命中さえすれば、“必殺の一撃”となるであろう。 

そして、その瞬間が訪れた。


"アムヌジィニス"と名乗る弩級艦の船首中央部に・・4つの閃光が走るやいなや、誘爆をおこし・・それが艦全体へと広がった。

ダメコンが間に合わない。制御不能の炎と爆発!

そして、艦は二つ折りになるかのようにして爆散した。


弱っていたとはいえ・・輸送艦が"戦航型"弩級艦を撃破したのである!



スヴァルはその光景をモニター越しに睨み・・・「ふっ!」口元が緩む。

しかし、まだ安心してはならない!

戦闘特化型、最強のはずの弩級艦を撃破したのだ。その復讐、仇を討たんとして・・他の宙賊艦が、怒涛の如く襲ってくるかもしれない。


そして、その予想通り・・・ではなく!

小型の航宙艦が1隻、現れた程度だった。肩すかしである。

電磁砲を使えば容易に対処できるだろう




両艦隊が激突する主戦場は、ここから少し離れた場所なのだ。

ゆえに・・この付近に強敵がやってくるとはおもえない(たぶん)


そう、それであっても我ら輸送艦"ネェイルン"は油断せず・・粛々と惑星圏内に航行・・さっさと逃げこむのだ。



-- -- -- -- -- -- -- -- -- --


「あの弩級艦の撃破・・防衛艦隊の手柄を横取りしたような気もしたが・・・まあ、向こうから突っ込んできたんだから仕方がないよね!」


そんな発言に対して、運用AIは返答する。

主様(あるじさま)は何も悪くありません! 気にする必要もありません! あれは正当防衛だったのです。

"ホリュム"管制ステーションの方にも、不可抗力による武力行使だった旨をお伝えしておきます』


「助かる! たのむよ」


・・・とスヴァルが応じたその瞬間、艦橋全体がわずかに揺れ、耳をつんざく警告音が響き渡った。



そう、来襲してきていたあの宙賊の小型航宙艦によって、"ネェイルン"の側面に大穴を開けられ、プラズマドライブに損傷を受けてしまっていた。

モニター画面には、緊急事態を知らせる真っ赤なメッセージが浮かび上がる。


だが幸いにも、"バイオマトン"たちによる迅速な修理のおかげで、大事には至らなかった。

その素早い動きは・・運用AIによる指示なのだろう。大助かりである!



どうやら、あの敵・小型航宙艦の電磁砲が、こちらの防御結界・プラズマフィールドを貫通されてしまったらしい。

たかだか小型艦に・・・油断大敵というべきか!?

ちなみに・・来襲してきていたあの宙賊艦は、"ネェイルン"のビーム砲とドローンによって撃破している。


「軍用ではない・・ただの輸送艦では、本格的な戦闘は無理というわけか! 弩級艦を倒したのは・・たまたまの運! くじ運だな!」


実力以上の敵と・・戦うべきではないという教訓だね!?

それとも・・プラズマフィールドをさらに強化し、改造を施し・・・戦闘艦にすべきか!


そんなことを思考しつつ・・・航宙輸送艦"ネェイルン"は無事!?に惑星"ホリュム"に到達、管制ステーションに許可をとって惑星の大気圏に突入したのであった。


「助かったか! これで戦域から離脱できたな

惑星内に入り込めば・・襲われることもないだろ」




"ホリュム"航宙管制の指示に従い・・我ら輸送艦"ネェイルン"は着陸態勢に入った。

全長1キロにおよぶ大型艦を収容できる空港はそんなに多くはないし、停泊料も安くしたい。

それゆえなのか!? 着陸地は予想の遥か斜め上をいった。


誘導されたのは、果てしなく続く赤い砂地の・・ど真ん中。

そう、広大な砂漠に、ぽつんと佇む人工構造体(輸送艦)がひとつ。妙な存在感を放っていた。


「おいおい、まじかよ!」


思わず声が漏れる。

空港どころか、何もない。何も見えない荒涼とした砂漠の光景。 だがその時、運用AIが応答した。


主様(あるじさま)、問題はありません! この地下に都市があり、最も利便性の高い空港なのです』


スヴァルは、思わず目を見開く。

地下都市・・だと?

改めてモニター越しに周囲を確認すると、小さな構造物のひとつに気づく。

階段か、あるいはエレベーターか。

どうやら地下へと続いているようだった。

(まるで地下鉄駅の入り口)


それにしても・・ここが本当に“空港”なのか!?

ここは地平線まで染まる赤い砂漠、何もない砂だらけのど真ん中なのだ。

まるで戦時中の仮説空港みたい! 

・・というか今は宙賊との戦争中だったねw



-*- - - - - - *-


航宙管制からの指示では、"戦闘終結まで、ここで待機せよ"とのこと・・だった。

わかりやすく言えば、"外に出るな!"・・というわけである。

いわゆる、戒厳令なのだろう。

戦争中なのだから、仕方がない対応である。



しかも,運用AIからもたらされた現地の情勢は・・あまり穏やかなものではなかった。


宙賊艦隊の一部が・・惑星上に降下し、略奪をしているらしいとのこと。

数はそれほど多くはないらしいのだが・・ホリュム治安部隊と激戦しているらしい。


どの地域で略奪、戦闘が起きているかについては不明であり・・不安でもある。


それでも・・・この周辺ではないのは確かであろう。

航宙管制によって誘導された地点であり、戦闘の気配は感じられない。


-- -- -- -- -- -


とにかく、戒厳令なのだ。

外に出ることは許されず・・地下都市の出入りも禁止されている。


こうして、突如訪れた"暇"な時間、休養タイムとなった。


主様(あるじさま)、数日間の待機も想定されます。この機会を利用して、艦のメンテナンスを実施いたします』


運用AIの提案にスヴァルは軽く頷き返した。


「あっ、頼むよ!」


その声を合図に、運用AIは即座に艦内各セクションへと指示を送信。

“バイオマトン”たちが一斉に稼働し始め、メンテナンス作業が慌ただしく動き出す。


遠くからの作業音が響く中・・スヴァルは、“暇”・・いえ、違いますよ!

私にも、やるべきことがあるのです!




--------------------  To Be Continued ヾ(^Д^ヾ)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ