新・私のエッセイ~ 第235ー2弾:某有名ボクシング洋画より、魂の会話紹介(2)
ロッキー:「・・・それで、トミー。『話』ってのは、いったい何だ。言ってみろ。」
カレン:「(トミーに)はやく済ませてね。」
トミー:「(カレンに)ああ。」
(トミー、デュークからプレゼントされた高級車を見せる)
トミー:「(ロッキーに)・・・どうだ、いい車だろ?」
ロッキー:「ああ、どうした。おまえのか・・・?」
トミー:「デュークがくれた。」
カレン:「トミー。」
ロッキー:「・・・ロクなもんじゃねえ。こんな車、はやく突っ返せ。」
トミー:「へっ! 『突き返せ』か。そうくると思った。
・・・なぜ返すんだ? デュークのプレゼントだぜ。」
カレン:「(トミーに)もう、10時よ。」
トミー:「すぐに済むよ。」
ロッキー:「・・・俺たちゃ、息が合ったチームだろ。二人三脚でやってきた。
あんなやつを割り込ませるな。付き合うのはよせ。
・・・手を切れ。」
トミー:「俺の勝手だろう。デュークはタイトルマッチをセットしてくれる。」
ロッキー:「あいつに頼まなくても、俺がいまに、ちゃんとしたやつと戦わせてやるよ。
あぁ、何度でも、おまえの好きなだけ、リングで暴れろ。」
トミー:「・・・いつ戦える? このままじゃ、トップになりそこねる。」
ロッキー:「トップになりそこねる? おい、バカ言うな。」
トミー:「事実を言ったまでのことだ。もう、待ちくたびれた。
・・・あんたにマネージをまかせていたら、日が暮れちまうよ。俺はもう、22歳だ! もう、若くない。
・・・財産はゼロ。まだ、ロクすっぽ稼いでもいない。
やつなら、稼がせてくれるんだ。」
ロッキー:「そう、あせるな。金はいくらでも入ってくる。ガツガツすると、ロクなことはねぇぞ。
・・・まず、『実力』をつけろ。要は、それからだ。」
カレン:「(ロッキーに)ちょっと! デュークにまかせろと言ってるの。(トミーに)そうでしょう・・・?」
トミー:「(カレンに)よけいなこと言うな!
・・・あした、デュークと契約する。」
ロッキー:「やめとけ! あいつに『魂』まで買われるぞ。契約書には絶対にサインするな。
・・・甘いエサで釣って、人を食い物にする、きたねぇ世界だ。
やつら、ギャングと変わりゃしねぇ。
そんな連中に、カラダあずけていいのか・・・? ヒルのように喰らいついて、ちょっとやそっとじゃ離さねぇ。
・・・血を吸うだけ吸って、ドブへポイと捨てちまう。
あいつらにトコトンしぼりとられるぞ! デュークはそんな野郎だ。
あいつは、おまえの生き血を吸う『ヴァンパイア』だ。
・・・いまに、骨までしゃぶられちまうぞ!
俺はな! ミッキーと同じようにやる。それが俺の『信念』だ。
ミッキーは汚い世界から俺を守ってくれた。
・・・おまえにもそうしてやりたいんだ!」
トミー:「俺は俺だ! あんたじゃない!! なにをやろうと勝手だろ!!
マネージャーに必要なのは、まず第一に・・・」
ロッキー:「・・・『アタマ』か? そうか??」
トミー:「・・・そうはいっちゃいないよ!!」
ロッキー:「そうなんだ、俺には『アタマ』がないってのか!?」
トミー:「俺はタイトルに挑戦したい。あんたは、『待った』をかけたが・・・デュークはやらせてくれる。
トレーナーを続けたけりゃ、『おなさけ』で使ってやるぜ!!」
(バォォォォオオオン!!)
ロッキー:「まて!!」