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カルン王国記演義  作者: ユリシーズ
最初の英雄
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偵察

俺は解放されるとオーク隊100を預けられた。


さて、テレシアの奴らを撃退する方法を考えないとな、、、。まさか魔王の味方をして人を殺しにかかろうとはつい3日前には思わなかったな。


とりあえず、敵の情報を知らないことにはどうしようもない。

俺は早速、預けられた100の兵のうち30を連れて敵の侵攻ルートから離れ、偵察を始めた。




ベルン伯爵は苛立っていた。


今回の出兵は功績を立てるチャンスではあった。しかし、宮廷内のライバルであるアシュカー伯爵とハルンゲスト伯爵もともに出兵することになった。


ベルン伯爵指揮下、新鋭騎馬兵300、軽装騎馬兵1000

重装歩兵1500、軽装歩兵3700、合計6500人


アシュカー伯爵指揮下、新鋭騎馬兵300、軽装騎馬兵1200、重装歩兵1600、軽装歩兵4000、合計7100


ハルンゲスト伯爵、新鋭騎馬兵300、軽装騎馬兵1000

重装歩兵1400、軽装歩兵3700、合計6600人

3部隊合わせて20200人、空前の大出兵だ


しかし、ベルンが率いている兵は他2名より少なかった。

ハルンゲスト伯爵はまだいい、正真正銘の伯爵だ。

だがあのアシュカーとか言うやつはなんだ?妹が陛下の御寵愛を受けているというだけで男爵から伯爵だと?爵位が並ばれただけで吐き気がする。

そのアシュカーと差をつけたいと思っていたのにアシュカーの方が兵が多い、、、。

どうにかできないものか。


この考えは貴族らしい誇りと虚栄心の現れだったかもしれない。しかしこの感情はこれから彼らの運命を大きく動かす。


そのころカイン達は小高い丘に登って相手に悟られないように敵情を探っていた。


ん?3部隊がかなり離れているな、何故だ?しかもかなり無理をして進んでいるようだな。どの隊も兵達が疲れ切っている。


そこへ何人かの足音が聞こえてきた。

指揮下のオーク達の動きは速かった。

その足音の主たちをすぐさま取り囲んだ。


どうやらテレシアの巡回部隊のようで6人がやってきていだが、人よりも強いオークたちが30人だ。抵抗していたがすぐに捕縛された。

ちょうどいい、話を聴こう。


少し痛めつけるとすぐに吐いた、帝国軍人ならこんなことはないだろうな、と無駄なことを思いつつそれを聞いた。


敵兵数、兵の士気、そして司令官3名の関係。

なるほど、伯爵3名をトップにしてナンバーワンを作らなかったか。これは使える。


では、即刻この策を陛下に上申するか

テレシアの兵たちには悪いが、容赦なくやっていこう。


「あ、その兵たちは殺しておけ」


オークたちに敬語を使われている人間に対していまいち現状を理解していなかったようだが、俺の発言を聞いた途端焦り出していた。


魔王の城へ向かう俺の背中で断末魔が聞こえた。

悪いな、これは戦争なんだ。


城へ戻り陛下にこの策を上申した。

返ってきたのは


「卿に策を考えさせることを命じたのは余だ。卿の策を採用しよう」

よし!あとは下準備だ!


自分の心がいつになく高揚しているのを彼は感じ取っていた。そして、その高揚感が何物にも変えがたい幸福であると思った。



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