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カルン王国記演義  作者: ユリシーズ
最初の英雄
21/191

成果

題名を変えてしまい、申し訳ありません。

敵は迫っている。皆には陰に隠れさせ、敵を暗闇の中、混乱させようとした。敵がある程度の距離に近づいた瞬間、攻撃の合図を出した。


皆、一斉に攻撃を開始した。敵もある程度予測していたのか、一瞬慌てたが早い対応をした。しばらく怒声の飛び交う戦いが起きた。


このままでは戦局が硬直してだんだんと厳しくなってくるかもな。そこで、敵兵の集まっているあたりの木造製の建物に魔法で火を放った。


するとその建物はたちまち炎上し、崩れ落ちてテレシアの兵を飲み込んだ。それに慌てた敵兵は逃げ出し、しばし大混乱に陥った。燃える建物に道を塞がれ帰れなくなった敵兵は戦死、降伏していき抵抗する者はすぐにいなくなった。やがて雨が降ってきて、火は消えて敵兵との睨み合いが始まった。


この先は援軍を待った方がいいだろう。トリタバの南は占領したのだ。ボルテの方の戦局も睨み合いになったそうだし、粘るか。


交代で兵たちに休息を取らせ、交戦できるような準備はしておいて本隊の到着を待った。


1日経った後、敵兵が一度攻勢に出てきたが既に構えていた陣で戦った我々は大きな被害を出すことなく、敵は諦めて引いた。


翌日の早朝、我々の軍の本隊が到着した。占領していた南側からなだれ込むと一気にトリタバにいた兵を追い出していく。それに乗じて俺たちも敵兵を倒していった。


その日の夜、トリタバはカルンの手に戻った。だが、手放しには喜べなかった。なぜなら交戦中、ゴブリン隊統括のガルダの首が見つかったからだ。それだけではない。トリタバに駐屯していたゴブリンたち2700名のうち、生存者362名、うち重症者253名にも及ぶ大打撃を受けたのだ。


先鋒であるカイン隊も159名の被害、イゼル隊は127名の被害を出している。相手もかなりの被害を被ったはずだが、我々も大きかったのだ。


トリタバでのガルダ達戦死者の葬儀の後、本隊と共にテレシア首都、ベルナンガルテに向かった。テレシアを倒すなり、講和するなりで何度も起きる戦いを少なくしようとしたのだ。


アイン帝国は今回の敗北でテレシアを見捨て、本国へ全面撤退していった。これにはテレシアは大慌てした。止めようとしたが無理だった。テレシアのもの達には残された道はカルンとの講和しかなかった。


だが、国王のジョージ三世はそれを拒否した。これを知った国民は自らの生きる道を選んだ。


つまりクーデターが起きたのだ。首都ベルナンガルテは火に包まれジョージ三世はアインへ逃げようとする時、反乱参加者の農民に殺された。そして、カルンの兵が到着する時にはベルナンガルテは完全に国民の手に落ちていた。


我々がつくと、ベルナンガルテの中から民衆の代表のものが出てきて、講和を申し込んできた。エルンストはこのままテレシアを倒そうと言っていたが、俺は反対した。


「今、テレシアを潰せばまた、クーデターが起きます。それに、アイン帝国はこちらを虎視眈々と狙っています。テレシアがいれば存在自体が盾となります。避けるべきかと」

そういうと、エルンストは納得したのか。


「わかった」


というと翌日、代表と交渉を開始した。


交渉内容は主に、半永久的にテレシアはカルンと敵対しない、軍部の統括はカルンの者が担当すること、外交面での貿易をすること、などだ。詳しいことはあまりにも多いので割愛する。


いろいろ反対があったものの、武力を見せれば黙ってしまっていた。


無事交渉が終わると、本国へ遣いを出し今回の一件と各々の功績などを報告しにいった。


すると、帰ってきた遣いは驚きの人事異動を持って帰ってきたのだ。




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