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うさ耳くんは、寂しさを感じながらも決意する ②

 訓練以外のことも頑張ろうと思って、少し余裕を持とうと行動していると逆に母さん達に心配されてしまった。

 今まで訓練ばかり俺がしていたからだろうけれども、訓練以外のことをしていると驚かれるって俺は本当に子供らしくない生活をしていたんだなって実感した。そういう変わったことをしているのに、俺のことを可愛がってくれている家族は本当に偉大だと思った。

 ノアレに次に会った時に、かっこいいと思ってもらえるようにもっと大人の男性にならないと!

「ねぇねぇ、かっこいい男性ってどんなのかな?」

「かっこいい男性?」

「うん。ノアレに再会した時にかっこいい自分になりたいから」

 そう言って、俺は村の人たちにかっこいい男性像を聞いていた。だって強いだけだと、かっこいいって言えないじゃん。やっぱりさ、強くてももっと中身がかっこよくないと。

 俺の見た目だと難しいかもしれないけれども、俺としてみれば同性からもかっこいいって呼ばれる俺になりたいもんなー。

 そう思いながら色々聞いているんだけど、結構、色んな人に聞いて、色んな意見を聞くけど、かっこいいって人によって違うんだよなぁ。ノアレの言うかっこいいってなんだろう。俺がノアレに再会した時に、ノアレの望むように成長で来てなかったらがっかりされるんだろうか……。

 それは俺にも言えるだろうけど。

 ノアレってどんな風に成長するのかなって妄想してしまう俺は、ちょっと気持ち悪いのかもしれない。

 そう考えていると、俺は寂しい気持ちがまたわいてきて、首を振る。

 落ち込んでても仕方がない。ノアレに会える日を夢見て精進するのみ!

 とりあえずあれだよなぁ。学園に入学した後に、成績が悪かったらかっこ悪いって思うから勉強ももっと頑張る。あともっともっと、外の世界を知れるようになりたい。とはいっても俺はまだ子供だから外には中々出れないけれど、もっと外の世界に出れる機会を作りたいし、両親にも相談してみないと。

 って言っても、そんなに遠くまでは行けないだろうけれども……。

 それでももっと、外をするというか、色んな情報を手に入れていたほうがきっといいだろうしな。

 そして学園に入ると村に帰ってくるのは時々になって、親から離れるわけだから親孝行はしたいなぁ。色んなお手伝いもするとして……やっぱりやる事は多いな。

 そうやって過ごしているうちに、新しい場所にたどり着いたノアレから手紙が届いた。ノアレからの手紙にほっとする。こういう世界だと、一度離れたらそのつながりがなくなったりするから、ちゃんと手紙が届いてほっとした。

 ノアレの手紙を見ると、嬉しかった。

 ノアレが俺を気にかけてくれていることも含めて、ノアレからの手紙は俺にとっての宝物だ。なんていうか、前世と違ってスマホとかがないからこそ、手紙でしかやり取りが出来なかったりするし、そういうのが大事なんだよなぁ。

 ノアレにとっても俺からの手紙が、大切な宝物であってくれたら一番嬉しい。そこまでノアレの中で、俺の存在が大きいとは思えないけれど――それでも頬にキスもしてくれたし、少しは俺のことを意識していると思いたい。

 そういえば兄さんもゲルトルートさんにいつか会いに行きたいって一生懸命なんだよなぁ。兄さんは俺と違って泣きそうになったりはしていなくて、でもそれは本気じゃないからってわけでもなくて……多分、俺よりも大人なんだろうなとは思う。

 精神だと俺の方が大人のはずなのに! って思うけれど身体に引っ張られていると思っておこう。……これで他の転生者が、もっと大人びていたり、身体に引っ張られてなければ、俺がただ単に子供ってだけになるけど、うん、それは考えるのはやめておこう。

 ノアレがいないことを嘆いて、口にしまくると絶対にまた寂しくなって、泣きそうになったり、へにゃって耳が曲がったりするから……、俺はあまりノアレのことを口にしないようにすることにした。手紙だって皆に見られないところで見る。だってノアレからの手紙なんて読んでる俺ときたら絶対にだらしない顔をしているし! 好きな子からの手紙だからニマニマしてしまうんだよな。それに獣人だから耳とか尻尾に喜怒哀楽が出やすし。



 ……なんて思いながらこそこそノアレを思い出したり、ノアレからの手紙を読んでいた。

 そしたら、人前でノアレのことを口にしないことで、ちょっとした弊害が起きた。




「ユーリ、この子、お母さんの知り合いの子供なの」

 母さんに女の子を紹介されてしまった。

 もちろん、断って、余計なことはしなくていいって言ったけど!! 母さんからしてみれば俺がノアレを忘れたと思ったみたいだ。そんなことはないって言いくるめていたけどな!

 こそこそノアレを思うのもアリだけど、ちゃんと表にも出さないとややこしいことになるからその辺はちゃんとしようって、俺は決意するのであった。



 

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