分岐の支度
次の日、学校にて。
「もう足が動かない……」
昨日の疲れに加え、自転車を漕いだせいで足がガタガタだ……。
「おはよう、真平くん。昨日は楽しかったね~」
「俺は疲れただけだった気もするけどな……」
「連れまわしちゃってごめんね。なかなか見つからなくて」
「まぁ、それは別にいいんだが」
貴重な体験と言えばそうだったし。
「それより部活の件ってどうなったんだ?もう一人必要なんだろ?」
「あれ?まるで真平くんが入るかのように聞こえるよ?」
「あぁ。まだ完全に決めたわけじゃないがな。どうせ暇だし……」
「わ、ありがとう!」
「……ただし、最後の1人が用意できたら、だ」
「……まぁ、そうだよねー」
「目星はついてるとか言ってたよな。声はかけたのか?」
「んー、実はまだなんだよね……。今日誘おうかと思ってるんだけど……」
苦笑いを浮かべて才華が言う。
「それが成功するかどうかで、俺の高校生活が変わるんだな……」
ぼそりと呟く。
「ん、何か言った?」
「いや、何にも。それより自信はあるのか?」
「話すのはあんまり得意じゃないけど、きっと大丈夫だよ!」
その自信はどこから来るんだ……。
「……まぁ、頑張れ」
「うんっ」
……さて、早けりゃ放課後、遅くても明日か。
どうなるかな?
突然ですが、次話で1章は終わりです。
話が進んでいない気がしなくもないですが、後々なんとかします。
さてさて、お楽しみに。




