2人で帰ろう
そんなこんなで、その日の放課後……。
「真平くんって、ときどきひどいこと言う……」
「そうか?普通だろ」
俺たち2人は昇降口にいた。
「いやいや、さっきのはひどいって。私、結構傷ついたよ?」
「そうは見えないがな……」
あれから成り行きで一緒に帰ることになったのだった。
まぁ、悪い気はしないのでこのままでいいだろう。
「さて、真平くんの家ってどの辺?」
「ん、あの道をまっすぐ南に向かったところのスーパーの近く」
「あぁ、あそこね。じゃ、途中まで一緒かな?」
「才華はどの辺なんだ?」
「そこから10kmほど南だけど」
「遠っ!え、どんだけあなた自転車漕いでるの!?」
「うーん、2時間くらいかな?」
……すごい持久力だな、おい。
「なんで、こんな遠い高校選んだんだ?あの辺もっと高校あるだろ」
「えっと……、できるだけ通ってた小学校から離れたところを選んだから……」
「あ、そうか。ごめん」
「真平くんが謝ることじゃないよ。悪いのは私だから……」
「才華は悪くないだろ?」
「いやだって、私がこんな人間だからこんなことに――」
「それは違う」
俺は言い切った。
「悪いのは俺でも、才華でも、他の誰でもないよ。悪いのはこの社会だ」
厨二っぽい台詞だが、ここで言うべき言葉はこれしかないように思う。
「本当にそう思ってる?」
悩んだような顔で才華が聞いてくる。
「あぁ、もちろん。俺は大抵嘘はつかんぞ?」
「『大抵』……なんだね」
少し笑顔になったようだ。
「じゃ、帰るか?」
「うん」
そうして、俺らは並んで自転車を漕ぎはじめた。
ギリギリ投稿スピードと執筆スピードが同じくらいです……。
書き溜めてる方で、なんとか1章の終わりが見えてきました。
あと半月もすれば、お見せできるでしょう。
さて、今回真平くんが厨二っぽい台詞を口にしていますが、
批判とかやめてね……。
まだまだ語彙が足りないんですね……。
長くなりましたが、これからもよろしくお願いします。




