捨て……る?
次の日、俺は当然才華と話した。
「昨日の贈り物についてなんだが……」
「どうだった!?」
「どうもこうもないわ!」
思わず声を荒げてしまった。
だって、あんなに苦労して、出てきたのが小さーーい鶴ですよ?
まぁ、落ち着け俺。
「で、あれはなんなんだ?」
溜息交じりに聞くと
「あ!捨ててないよね?」
「捨ててないから、話を聞いてくれ……」
もういやだ……。
「で?」
才華が聞いてきた。
「それはこっちのセリフです」
「?」
「もういいわ……。それで、あの鶴は何なの?」
「あー、あれはね……。」
やっと聞けた。ふー、これでやっと……、
「自慢したかったの」
え?
「もう一回言ってくれないかな?」
「だ・か・ら、自慢したかったの!」
えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!!
「そんなに驚かないでよ」
「何も言ってないぞ」
「顔を見れば、そりゃわかります」
……確かに。
「そんな驚くようなことだった?」
「驚く……っていうか呆れるわ!」
「えー、なんでー?」
もう、話が通じそうにない。
「はぁぁ。それで、なぜ俺に?まさか自慢する相手いないのか?」
「…………うん」
「さびしいなお前」
「言ーわーなーいーでー!」
なんとも悲しい話で。
「じゃ、あれは捨てていいのか?」
「えっ!じゃ、返して」
「いやだ」
「そんな~~。返してよーー」
「いやだといったら、いやだ」
「え~~」
「それじゃ」
不満を言う才華を置いて、俺は自分の席へと向かった。
そして不満げにこう言うのだ。
「……よいしょっと。あー疲れた。ホント下らないなー。あーあ」
でも。
(……まぁ、別に飾っておいてもいいか)
そう思ったことは才華だけには内緒である。
だらだらと話が続いていきますねー。
この中に大事な伏線が……!なんてことは多分ありませんが、
小難しい話をなくそうとすると、こうなっちゃいますね。
少しずつ進んでいきますので、どうかよろしくお願いします。




