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不遇な主人公でもなんとかなる  作者: stray7
1章 出会い
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入学式の後

不定期更新です。あしからず。

 「やっと終わった……」


 入学式というものはどうも退屈だ。

 あんなに似た内容の話を、複数の人物がすることに意義はあるのだろうか。

 あるとすれば、語彙の拡張くらいだな、うん。


 そんなことを考えながら俺は、団体に紛れ教室に向かっていた。


 数十分経ち、俺たちは恒例行事、自己紹介をしていた。


 ここまで軽く聞いたところ、目立った奴はいないようだ。

 当然といえば当然なんだけれども。

 こんな普通の高校にそんな奴が入るとは思えないしな。


 やっぱり、またここでも『普通』の生活を送るんだろうな。そう思ったとき――、

「広目才華です。主に理科や社会が得意です。今は、六法全書を暗記しようとしています。これからよろしくお願いします」


 セミロングの後ろ髪が揺れていた。


 思わずその髪に見惚れいていたが、確実にそれより大事なことを言っていた。

 六法全書覚える……って。いやいや無理でしょう……?

 でも、こういうことを言うってことは、何かが違う奴なんだろうな……。


 ――話しかけてみようかな?

 ふと、そんな考えがよぎる。


 しかし、女子だぞ……。

 俺に話しかけることなんか出来るのだろうか。

 女子とまともに話したことのない俺に……出来るのだろうか。

 当たって砕けるのもありだね。いや、ないな。


 ……俺、初日から何やってんだろ。

 グダグダしてても時間の無駄か。仕方ない、行ってみるか!


「広目さんだったっけ?何か特技とかってあるの?」


 奇跡的に次の休憩時間で言うことができた。すごいぞ俺。

 女子に自分から話しかけたのなんていつ以来だったか……。


 声が引きつっている気がする。

 ――悪い印象与えてないよね……。大丈夫かな……?


 もう、その場を逃げ出そうかと何回も考えた。

 そんな俺の思いとは裏腹に、彼女は軽く言葉を返してきた。


「真平くんだね。どうして?」


 名前を呼ばれたので、一瞬ドキッとした。

 あの短い自己紹介で覚えられるはずが……。


 あ、そんなことより会話を続けないとだめじゃん。


「六法全書覚えようとする人なんて、初めて聞いたからさ。何か特別なことでもやってるのかと思って」


 ほんっと緊張するんだけどこれ。


「ううん、別に普通だよ。なんか覚えてみようかなーって、ちょっと思っただけ」


 普通の人は、覚えようとはしないと思うのだが…。心の中でそう思っていると、

「そういや、真平くんってさ、すごくあたりさわりのない自己紹介だったよね。『普通』って感じ?」


『普通』か。やっぱりそれを言われるか。仕方ないけど――


「でも…」

「でも?」


「なんか他の人とは違う感じがしたなー。私だけかもしれないけど」


 一瞬意味がわからなかった。

『違う』?俺が?


 すると、少し考えた様子で

「あ、でも自分で言ってなんだけど、『普通』なのに『違う』っておかしいよね。まぁ、独り言だとでも思って」


 と、そう言ってきた。

まさかこれを書き直す日が来るとは……。

こんな感じで少しづつ直していけたらいいな……。

まだまだ終わらせたくはないんで頑張ります。

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