■七話
六話読み返してる途中で気付いたんですが、二話あたりの司君がなんか固い(汗
六話では大分砕けてるけど、あの時はまだキャラが扱いきれてなかったからなぁ…
でも書き直すのもアレなんで、このままで。
しかし今回はまとまりがなさ過ぎる。
誰か文才をください。
「……あー、いいよ、担架とか……ちょっと休めば大丈夫だと思うから」
未だにぐらんぐらん回っている頭で、イケメン君に静止の声をかける。
単に国家レベルの取り合い合戦のせいで酔ってるだけで、別に具合悪いとかそんなんじゃないし。
いや、めっちゃ気持ち悪いけどね?
未だにリンパ液がマ●カーでうっかりバナナを踏んでしまった時のごとく回転しまくってるけどね?
とりあえず担架で運ばれる程一大事ってわけでもなかったわけなんだけど、イケメン君は渋い顔のまんまである。
「しかし、とても大丈夫そうには……」
「いや、大丈夫。目ぇ回ってるだけ」
吐き気を堪えて、精一杯平常状態を装ってみる。
てゆうか、とりあえず今はどこかに座りたいんだけど。
支えられているとは言え立っているのはつらいし、何よりあんまり密着していたくない。
男が嫌いってわけじゃないが、ちょっとトラウマがあるから正直密着するのはご勘弁願いたい。
座りたい旨を伝えると、イケメン君は何やら謝罪の言葉を口にした後、若干身を屈め、僕を支えていない方の腕で僕の膝裏あたりをひょいと持ち上げた。
……説明は不要だろう。
イケメン君の右手は僕の肩に。左手は僕の膝の裏に。
そして現在僕は、重力を無視した状態にある。
女性なら憧れる人は憧れる、『お姫様抱っこ』である。
……どうしてこうなった。
どうしてこうなった!!
どうしたいのかわからないー。
ぶっちゃけ意外に快適ぃー。
ありをりはべりいまそがr
……やべ、あまりのことに現実逃避してた(汗
あまりのことにリアクションが取れずにいる僕の気も知らず、イケメン君は悠々とした足取りで水辺から上がる。
うおおおおおおおやめろおおおおおおおおおお!!
下ろせ!今すぐ下ろせ!堕ろせ!じゃなかった、いいから僕を下ろせええええ!!
僕に触れるな姫抱きするな僕にそうゆう趣味はねえええええええええ!!
完全にパニックを起こして一ミリすら動くことができないでいると、イケメン君に壁に寄りかかって座らせるようにして下ろされた。
……た、助かった……
眼鏡がなければ即死だったな。
眼鏡が何を防ぐのかとかなんで即死なのかとか全くわからんけど。
とりあえず、イケメン君から解放されて盛大に息をつく。
イケメン君に悪気がないのはなんとなくわかるけど、いきなり男を姫抱きするとゆう行為にはいささか正気を疑うぞ?
さてどう言ってやろうかと思案していると、おもむろにイケメン君は膝を折り、頭を下げた。
「申し訳ございません、『勝利の神』様」
…………ベクトリアって誰ぞ。
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side:王女マギー
その少女は、まるで夜空のような黒い髪をしていた。
彼女の纏ういささか手足の露出の高い衣服は、髪と同じく黒。
同じく黒の眼鏡をかけているが、この国にはないデザインである。
そして、肌はまるで生まれてから一度も外に出たことがないかのように、少しの荒れもない。
マーガレットは、目を伏せクリストフの上に横たわるその少女が、この世の者ではないと確信した。
「……痛っ」
少女から、呻くような声が零れる。
その声に、いち早く呆然自失から立ち直ったクリストフが、慌てて少女を掴んでいた手を放した。
もしも『神』の不興を買ってしまったら、『神』はあっさり自分達を見捨てるだろう。
見捨てられるだけならまだしも、今の状況では『神』が人間側に刃を向ける可能性の方が高いのだ。
最悪の結果を想像して冷や汗が滲む中、少女が伏せていた瞼を開く。
それは闇を刳り抜いたかのような、黒。
否、刳り抜いたというよりも闇そのもの凝縮したかのような、漆黒。
宝石のような瞳、などという表現では陳腐過ぎる。
宝石のような透き通った美しさとは全く違う。
いくら目を凝らせど先には何も見えない、呑み込まれるような、吸い込まれるような、思わず恐怖すら湧き起こるような神秘的な美しさ。
彼女のかけている眼鏡のレンズ越しでなければ、神官から失神する者が出たかもしれない。
心がざわめく。
彼女が『神』だと、魂が叫ぶ。
誰もが息を飲み、彼女の醸し出す得も言えぬ雰囲気に、一切の身動きが取れなかった。
そして、その静寂を破ったのは彼女自身だった。
「!!」
弾かれるように、クリストフから飛び退く少女。
『神』を怒らせてしまったかと緊張したが、どうやらそうではないようだ。
彼女の顔には、明らかな狼狽の色が浮かんでいる。
心なしか、顔色もあまりよくない。
ふいに、彼女の体がグラリと傾いた。
「!」
起こるであろう事態を想像して、思わず悲鳴を上げる。
それを見たクリストフが跳ね起きるようにして彼女に駆け寄り、咄嗟に彼女を支えて水面に倒れ込むのを阻止した。
ホッと息をつくが、安心している暇はない。
クリストフは少女を支えたまま、強張った顔でマーガレットと未だ呆然としている神官達に振り向く。
「担架を!」
その声にようやく正気を取り戻した神官達が、担架を用意しようとざわつきながら踵を返す。
しかし、その空気を崩したのは、またしてもその少女だった。
「……あー、いいよ、担架とか……ちょっと休めば大丈夫だと思うから」
その場にいた全員が、一斉に少女に注目する。
しかし少女はその視線を全く気にする様子はない。
いや、気にする余裕もないのだろう。
目は虚ろで焦点は合わず、顔は蒼白以外の何物でもない。
「しかし、とても大丈夫そうには……」
クリストフが、若干困惑を滲ませた声で言う。
本来、『神』に物申すなど考えられないことなのだが、彼にもそれなりの葛藤があったのだろう。
それぐらい、彼女は“大丈夫”には見えなかった。
「いや、大丈夫。目ぇ回ってるだけ…………ごめん、ちょっと座りたい」
声だけでも平常を装う少女に、クリストフは少し頭を下げるだけの緊急時に使用する簡略敬礼を取る。
「申し訳ありません。失礼致します」
彼はそう言うと、身を屈め少女を抱え上げた。
そして、壊れ物でも扱うかのように慎重に水から上がる。
壁際に下ろされると、彼女はホッとしたように息をついた。
しかし、マーガレットの胸中はとても穏やかではなかった。
わざわざ『神』が喚び出しに応じてくれたと言うのに、負担をかけさせてしまっていては、人間側にとって好ましくない結果を招きかねない。
ただでさえ、長年『召喚』に応じなかったのである。
それがついに現れたということは、何かそれなりの理由があると考えられた。
機嫌を損ねてはいけない。
不興を買ってはいけない。
『神』はいつでも人間側を地に捻じ伏せることが出来るのだから。
恐らく同じ心中であろう幼馴染は、彼女に跪き、深く頭を下げた。
「申し訳ございません、『勝利の神』様」
そして、その場にいた全員が、『神』に跪いた。
今回あんまり面白くない…
誰か文才とまとめる力をください。
『どうしてこうなった』のくだりは、う/ど/ん/ゲ/ル/ゲ様の楽曲「どうしてこうなった」の歌詞から。
(※スラッシュは検索よけです)




