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Ⅲ変わりやしない日常(2)

 その後、ウェブページを開けると、とても現実的な給料の田舎の仕事の案内がある。概ね35歳までの求人案内は、アラフォーの作者にとって、心が痛いというか、もうその案内を見た時点で社会的な排除を覚える。インターネット上の様々な情報は、東京中心である。とても魅力的な求人もある。だが、その東京に居を構える。そのリスクが大きい。だから、東京に行きたくないと思うのだ。

 

「私には、ウェイなんて無理だし」


大手求人サイトを経由しての、「公平」な就職活動が嫌いだった。卒業校によって、フィルターがかかるというのはいいとしても、男女で出てくる企業の差があるというのには、もやもやとした。


「マナー講座はこちらです」


「ばっちりメイクを教えます」


合同企業説明会であったり、就活エキスポといったお祭りのような雰囲気も作者は苦手だった。

どうして、就職をするのにお祭りをする必要があるのだろう。

それぞれのブースは神社の屋台みたいなのに、みんなスーツに身を固めている。

なんだか気持ち悪い空間だった。

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