Ⅱ旅が始まる(14)
「なろう系」というのの作者というのはそういう過酷な非正規雇用の現場で生きてきた現実の人間で、
現実の中に夢がないから、虚構の世界を創り出すのではないのか。そしてその虚構の中に自分の世界という城を立てているだけの存在だ。
それで、何らかの収入源になれば……。非正規雇用という奴隷のような生活からは逃れられるわけだ。
「それはさ、アンタが働いてないからそう思うだけでしょ」
同じような非正規雇用で生きている筆者の友達はそういった。
「確かに、正社とはちがって、いつ首切られるかとかはあるし、契約更新の度にどうしようかなぁって思うこともある。でもさ、どうしようかなって思えるのは、非正規の強みだよね」
そういう思考が都合よく、支配者層に使われているわけだ。
非正規と正規の間の争いという構図に持ち込んで、正規は非正規に比べて良い待遇にある。
だからより責任を持って働くべきだ。なんていう言説に繋がる。
良い大学を出る。まぁ、それは最近は必須ではない条件かな……。良い収入がある、良い家に住み、良いものを食べて、ぜいたくな暮らしができる。
それはもっと上の支配者層だ。
政治家だったり、金持ちだったり。
でも、その反面、支配者層に居ればそうではない人たちからの羨望だけではなく嫉妬を買う。
恨み、妬み。
支配者層。雲の上の人々。
民衆が苦しんでいるのを知らない人々。
それを一蹴している人々、そんな人々が憎い。
アイツらが居なければ、作者はもっと楽な暮らしができるかもしれないのに。




