Ⅱ旅が始まる(10)
それに対してアクアは茶々を入れた。
「はいはい。フクシアは真面目だからつまんないわよね~」
「アンタみたいな破廉恥よりはマシよ」
椿は、踊り子の布面積の少ない格好になるよう勧められたことが、相当気に入らなかったらしい。
始まりの村に生まれた者は、特別な力を持っている。そのために皆から尊敬されるという可能性もあるし、反対に畏怖され排除される可能性もある。そうならないために、またそうなったときにどうあろうとするのかというのも、伝えられていたり、そうでなかったりする。
カタルパはカメリアとレアルトが子羊座のメンバーと関わっていくのをぼんやりとみていた。
「これじゃダメなんだよ」
インディゴは、カタルパにたしなめた。
「お前は導師なんだからな。2人を導くのはお前の仕事だ」
「……はーい」
言われるだろうなとは思ったけれども、予想通りにそうなると、それはそれでもやもやする。
(アクアやフクシアが先にやっちゃうから、することがなくなっただけだもん。もしもいなかったらちゃんとできてるし……)
そう思いながらも、カタルパは空を見上げた。
(人を導くってどういうことなんだろう……)
始まりの村に生まれた人間は、特別な力を持った人間だ。そういう人間がなすべき事とは何なのだろうか。




