25話『オネット視点:いちゃもん』
ルシー先生は教科書に乗ってない事まで親切丁寧に
教えてくれる事もあり。生徒達は積極的に授業に
取り組んでいた。
(勉強ってこんなにも楽しいものなんだな?)
そんな事を思いながら俺は真剣に授業に取り組んだ。
そしてあっという間に1限目の授業が終了した。
「ルシー先生の授業楽しかったね?」
そんなシャロの言葉に俺は頷く。
「ああ。説明も凄い丁寧で分かりやすかった。」
俺がそう告げた。その直後だった。
1人の教師が教室に入ってくる。
「退職の危機に瀕しているというのに。
随分と呑気なものですなぁ?ルシー先生?」
そう嘲るように告げる中年の男性教師。
そんな教師に臆する事なく、ルシー先生は告げる。
「言葉ですが。私は国王陛下直々に派遣した教師です。
ですので。私が退職になる事はありませんよ?」
そんなルシー先生の言葉にその教師は鼻で笑う。
「はっ…良くまあ。そんな嘘をぬけぬけと。
大体どこの馬の骨かもわからない。
無名の教師を陛下が派遣する筈がないだろう?
どうせ。虚偽の申告書をでっちあげて。
このクラスの担任になったんじゃないか?」
そう言って醜悪な笑みを浮かべるその教師に俺は怒り
を覚える。
「お前…」
そう言って俺がそいつに殴り掛かろうとした。その時――
「駄目だ。オネット。」
そんな俺をシャロが引き止める。
「離せ。シャロ。俺はあいつを殴らなきゃ気が済まない。」
「落ち着け。オネット。そんな事したら君の立場だって
危うくなる。そんな事ルシー先生だって望んでいない
筈だ。」
その言葉に俺は拳を強く握り締める。
「そんな事言われなくとも分かってる。
だけど。俺は好きな女を悪く言われて黙っていられる程。
温厚じゃねえんだよ。」
俺はリーシェに関してだけは本当に沸点が低い。
故に虚偽の申告をしたなどといちゃもんを付けた
こいつを許す事は出来ない。
だからこそ俺はシャロの制止を振り切り、
そいつに殴り掛かろうとした。
その直後――
「それなら私の言葉が本当かどうか?
実際に戦って確かめてみませんか?」
そんなルシー先生の声が響き渡るのだった。
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